最終回『葉月〜そして』



「美味しい〜なんで葉月が切るとこんなに美味しいのかしら」
「肉にはね、繊維や目が存在するんだ、そこを離してあげる感じで
 刃を入れると、新鮮なまま素材の味が生きてくるんだ」
「ふ〜ん流石剣術師、流石ね〜」
「まー伊織よりは料理に自信あるかな」
「よりはー余計よ」
はははははと食卓からは何時もの笑い声が聞こえて来る
「初美どう美味しい?久しぶりにボクの手料理もいいでしょ」
葉月が優しく初美に語りかける
初美は笑顔のまま手話で、葉月ちゃんの料理が一番好きだよ〜
と言った。
「なによーおでこちゃん、あたしの料理に不服でもあるの!
 これからは嫌でもあたしの料理食べてもらうんだからーねっ」
その言葉にしばしの沈黙
「…これで終わりなんだよね」
「あっごめん葉月…」
明るい朝食もこれが最後となると、寂しさも出てくるのだろう
「初美当然今日は休むんだよね…」
初美は頷く
そう、イヴのアイテムを全て揃えた時点で初美にイヴの力が戻った
だがそれはこの世界で言葉を話せなくなる事を意味していた

「そうだ、今日はさ〜皆でぱ〜っと何処か遊びに行こうか」
葉月は空元気ではあるが、二人の姉をデートに誘った
「葉月…あそこに行きたいな」
伊織は少し小さな声で言った
初美は笑顔でうんうんと頷き、葉月の腕を引っ張り
早速行こうよ〜とせがんだ
「初美そうしてると、なんだか昔に戻ったみたいだね
 永遠に二人で居れると思ってたあの頃に…」
伊織は二人の仲に入れず、それをただぼんやり眺めていた
伊織には葉月と二人で旅した思い出があるように
初美にも葉月と過ごした数十年間の思い出がある
でもそれも今日限りで最後である…と




----------------4日前
「やだやだやだーー葉月とお別れなんてやだーー」
リリスはイヴのアイテムの最後の一つ抱きしめ駄々をこねた
「リリス、例えそれが別れを意味しても
 初美はイヴに戻らなければいけないんだ…
 それを一番分かってるのはリリスだろ」
「葉月ちゃん…」
葉月の言葉に涙を浮かべる初美
「おでこちゃん…あんた
 ……
 分かったわよ
 でもいいのね?
 もう戻れないんだよ今の生活には」
リリスは真剣に初美に問いた
「アベルの事もそうだし、ガルの事だってそう
 葉月ちゃんも…
 全て私の我がままから皆を悲しませた
 私はイヴとして責任を果たす義務があるわ
 それに葉月ちゃんなら私達が居なくても
 きっと一人でやって行けると思うの」
「イヴ
 葉月は一人じゃ無いは
 葉月には旅で出会ったたくさんの仲間が居る
 葉月と共に生きて来た友が居る
 一人じゃないは…」
「お姉ちゃん
 うわ〜〜〜ん」
初美はリリスに泣きついた
そう、本当は一番葉月の元を去りたくないのは初美なのだから

「葉月、本当にいいのね?」
「ああ」
「じゃ始めるわよ」
リリスは12のアイテムを並べイヴのソーマを復活させた
イヴ完全復活の瞬間である
それを見守る玉藻の前はこう言った
「あんさんら、残された時間は後4日間
 その間にしっかりお別れしんしゃい」
「あの〜良いのですか?玉藻の前様〜」
玉藻の前の侍女であるマウが尋ねた
「まーええんとちゃうか
 それに、後4日後にはどーやっても会えんくなるやし
 最後くらいええんちゃうか」

「したら、あんさんら4日後に迎えに来るさかい
 じゅ〜ぶん楽しむんやでぇ〜」

「何か結局、玉藻の前の手のひらで転がされた感じねぇ」
「まーしゃないやないですかー
 一応あん人のお陰で、こっちの世界にも居れたわけですから」
最近影の薄いケンちゃんが珍しく解説した

「初美!声が?」
初美は心配する葉月に手話でこう伝えた
大丈夫よ葉月ちゃん、あの頃に戻っただけだから
私達が共に過ごした時間に…と






----------------最後の日、公園にて
「ふふ〜ん
 おでこちゃんいいでしよー
 あたしはここで葉月にちゅーして貰ったんだから」
葉月達は思い出の木がある公園に居た
「始まったよ」
葉月は伊織の自慢話に呆れていた
初美は伊織にこう言う、私なんかここで葉月ちゃんと〜
ムフフフこれ以上は内緒〜
葉月の腕を掴み、ここから先は二人だけの秘密だもんねー
と伊織に向ってあっかんべーをした
当然伊織は怒って葉月との関係をある事無い事並びつけた
しかし、当然全てその上を行くおでこちゃんにたじたじに成る伊織
「もー二人ともいい加減にしてよねー
 伊織も初美も最後くらい仲良くしなよー
 でないとボク…」
葉月の言葉に反省する二人
初美は思いついた様に二人の手を引き
思い出の木の下に葉月を真ん中にし、お弁当を開けた
「うわ〜美味しそう〜」
今にもよだれを出しそうな伊織に初美はこう言った
昨日葉月ちゃんが徹夜で作ったんだよ〜
まー私もお手伝いしたんだけど〜
「ふふふ、すぐ寝ちゃったんだよね、初美は」
葉月は初美を見ながら嬉しそうに続けた

三人で何時までも何時までも思い出の木の下で街を眺めていた
「そう言えば、色々あったよね…
 ボクにとって初美と伊織と三人で過ごした時間は
 掛け替えない宝物だよ」
葉月の言葉に涙する初美と伊織
二人は葉月の腕を強く強く抱きしめた





まるで引越しするかの様に、部屋の中はからっぽになってた
葉月はそんな初美と伊織の部屋の真ん中で大の字に寝そべっていた
目を瞑り、過去を振り返る
長かったようで、短かったような
初美が消えたあの日から全てが始まった
長い長い本の世界の旅
様々な出会い
別れ
その一つ一つが葉月を大きく成長させた

ボクは初美を探し出し
初美を殺したかったのかもしれない
ボクを裏切った初美を…
でも再び会った初美を前に涙か止まらなかった
こんなにまで愛しいなんて
でも再会した初美はもう初美じゃなかった
ボクはリリスを殺した初美を止める為
この手で初美を…
あの時の事を思い出すと今でも手の震えが止まらない

そうか…
ボクは初美に会って言いたかった事があったんだ

でもね初美
今なら言えるよ、

いっぱいいっぱいごめんね、そして…ありがとう







------------夕方
皆には外国に旅立つと言う事で
リリス達はその別れの場所を飛行場にした
皆が伊織と初美のお別れに集まっていた
そこにはガルガンチュアとリツコの姿もあった
と言うか、どーやら故障した時空転送器がまだ治らないようだ
「ジル…いや、初美もう会えないのかい?」
ガルは訊ねた
初美は手話で、でも私はジルは何時でも貴方方を見守ってるわ
「ジル…」
ガルとリツコは初美の胸に抱きつき泣いた

「伊織姐さん
 ウチ必ず大物になるーだから何時までも待ってるからー」
メイコは泣きじゃくり伊織に言った
「メイコ…
 あーん、リリスちゃんやっぱりこの世界に残るのー」
いきなりヤミの姿に変身し、ホウキを出し跨って逃げ出すのだった
「な…なんや姐さん
 今度はマジシャンに転向かいな〜」
「あのメイコちゃん…そう言う次元の問題じゃ」
メイコの友人の樹は呆れながら突っ込んだ

初美は葉月に此処はいいから、追いかけてあげて
と目で訴えた
葉月は頷きリリスの後を追った








飛行場の管制タワーの頂上に二人は居た
「戻ろう、伊織…いやリリス」
「戻んないったら戻んない〜〜
 そもそもおでこちゃんは16年間もこっちに居たのよー
 リリスちゃんにだってそれ位の権利あってもいいでしょー」
何だか昔のリリスに戻ったようで少し嬉しい葉月だったが
「だったら、いなよ」
「葉月…いいの」
「ボクは構わない
 でも、初美はどーだろう」
「葉月…」
「初美はさー強いように見えて、本当は凄い寂しがりやなんだ
 小さい頃、良くベットに転がり込んできたんだよ
 って、それボクの方か」
葉月は舌をだし笑った
「いっぱい思い出があるんだね…
 羨ましいな…
 あたしは葉月との思い出全然無いから」
「あるよたくさん」
「葉月…」
葉月はリリスの唇にキスをした
今までにない程強く強く
リリスが離れようとしても、強く抱きしめ離さない
「愛してるリリス」
「葉月…」
「妹として、パートナーとして」
「あれ…恋人じゃなくて」
「うん」

二人の間に少し沈黙が続いた

「リリスに言わなくちゃいけない事があったんだ
 なんて言うか、照れくさいんだけど
 思い切って言うね
 今まで本当にありがとう
 ボクは決してリリスの事忘れない
 忘れないから…」
もう葉月の目からは涙が止まらなかった
「もう泣かないって決めたのに」
リリスはそんな葉月の泣き顔を胸で優しく抱きしめた
もう葉月の涙は止まらなかった

「葉月我がまま言ってごめんね
 もうリリスちゃん大丈夫だから
 戻ろっか、おでこちゃんも心配してる事だし」
「うぅーそれをリリスが言うかー
 自分で逃げ出したくせにー」
えへっと自分の頭をこつくリリスの姿を見て葉月に笑顔が戻った
「やっぱり葉月は笑顔が一番可愛いよ」
もう二人に言葉は要らなかった

「ホント、もう遅れちゃうよ」
突然現れたアーヤがリリスに言った
「分かってるわよー
 あっそーだ葉月これ」
リリスは葉月に小さなディスクを渡した
「これは?」
「ララのデータ
 あの本はおでこちゃんに返しちゃったから
 本体だけ抜き出したの」
「何でそれをボクに?」
「ララもさーあたし達と居るより葉月と一緒の方が楽しいかな〜って」
「うん、大切にするよ」
「じゃこれは僕からの餞別」
「え?…アーヤこれって…」
「可愛いでしょ〜僕の一番のお気に入りのコスチューム
 葉月も早くこれが似合う立派なレディになるんだよ〜
 そしたら写真撮りに来るからさ〜」
「誰がいるかんなもん!」
葉月はアーヤに渡された怪しい服をアーヤの顔面に叩きつけて返した
そりゃそーだ、その衣装はバニーガールの衣装だったんだから




伊織が戻って来た
そして初美と伊織の出発
「葉月…あたし」
伊織は、やはり最後だからか言葉が出ない
葉月は深呼吸して大きな声で言った
「ボクはもう一人じゃないから
 ボクにはたくさんの友達や仲間がいるから
 だからもう平気だよ
 もう泣いたりしない
 もう迷ったりしない
 ボクはボクの道を進む
 そして何時か、何時かお姉ちゃん達に追いつくから
 そしたら、今度はボクが迎えに行くから
 約束だよ
 約束だよ
 ありがとう
 ボクのお姉ちゃん達」












そして、二人を乗せた飛行機は飛び立っていった…


「葉月…ううん、葉月ちゃん
 よく頑張ったね…凄く…凄く偉かったよ」
「ミコト…分かってたんだ、何時かこの日が来る事を
 初美が居なくなったあの日から…」
「うん」
葉月の親友のミコトは笑顔で葉月に応えた
「ところでミコト
 何で急にボクの事ちゃんずけするのさー」
「うん、初美お姉さまと約束したんだ
 今度は私が葉月ちゃんのお姉ちゃんになってあげるって」
「はは初美らしいや
 でも、もうお姉ちゃんは要らないや
 だってボクのお姉ちゃんは彼女達だけだから」


「おーい葉月!何やってんのよー」
そこには葉月の実の姉である事実が判明した倉木鈴菜達が待っていた
「げっ鈴菜…」
「げって何よーあたしはあんたの姉なのよー」
鈴菜が葉月に怒り出す
「やめとけよ、鈴菜」
「浩一…だって」
「葉月にとって姉はあの二人だけだろ」
鈴菜の婚約者である羽山浩一は優しく言った
そして葉月の腕に嬉しそうに抱きつく鈴菜の双子の姉の水菜
それを見て、すかさずミコトも抱きついた
まるでその光景は葉月に二人の姉が戻って来たかの様だった…
「分かってるわね葉月ー私の教えは厳しいわよ」
「って言うか、鈴菜は呼んでないし
 ボクが家庭教師頼んだのは羽山さんだけだしー
 あー水菜は居ていいんだよ〜」
「何それーーームキーーー」
「まーまー確かに鈴菜が教えたら、逆に点数下がるな」
「むかー浩一までーーー」
「だって鈴菜今年も大学落ちたじゃん」
葉月のイヤミに切れる鈴菜
「マテこのバカ娘がーーー調教してやるぅーーー」
「待たないよバカ鈴菜〜」
葉月はあっかんべーをしながら逃げ出す
「ムカツクーーー」

「有難う御座います羽山さん」
ミコトは羽山に礼を言う
「何でキミがお礼を言うんだい?
 お礼を言うのは、むしろこっちの方さ
 これからも葉月の事をよろしく頼むって」
「羽山さんは、葉月ちゃんの事なんでそんなに良くするんですか?
 一応葉月ちゃんが妹になるからですか?」
「似てるんだよ、昔の俺に彼女はさ
 でも、今の彼女はそうだな…今の俺に似てるのかもな」
「似てるですか?」
「あぁ本当に大切なモノを手に入れた
 …そんな目を彼女はしてる
 そんな所かな」
「羽山さん…
 羽山さんって昔ホストやってたわりに、良い事言うんですね」
「って、何で知ってるんだそんな事!」
「ふふふ初美お姉さまから筒抜けです
 分かってると思いますけど、葉月ちゃんに手出したら
 ただじゃ済みませんよー」
「って出すわけねーだろーーあんな中学生のガ…」
「あー今ヤラシい目で葉月ちゃんの事見たー」
「ダメですよ旦那様」
バチン!知美のバツ文字のバンソーコーが羽山の顔面に叩き付けられる
「葉月お嬢様は私が責任を持ってお守りします」
「あの〜春川さん…えーと春川さんって〜
 前から聞こうと思ってたんですけど〜
 僕のお嫁さんにウチに来てくれたんですよね〜」
葉月の兄、衣緒がその事に初めて触れる
「違いますよ」
知美はきっぱり言った
「私は葉月お嬢様にお使えする為に来たんです
 それに決めました、一生葉月お嬢様の側でお使えすると」
「そんな〜〜春川さ〜〜ん」
「葉月お嬢様〜今晩のお食事はどう致しますか〜」
葉月を追って知美は去ってしまった
「春川さん…ガックシ」
「衣緒、気を落とすな〜
 俺が慰めてやるか?昔みたいに」
ニヤリとした羽山の顔面を流石の衣緒も腹がたったらしく、
エルボーを入れる
「衣緒…痛い」
それを見てミコトと水菜は笑った











------------そして葉月の卒業式がやって来た
「はーづーきーちゃん」
「ミコト…」
「どーしたの〜」
「ん…この学校とも、もうお別れだな〜って」
「うん…これからは二人で新しい一歩を踏み出すのね」
「二人じゃないわ」
「ってユキ…
 驚かさないでよねー」
葉月達の背後から現れたのは葉月の友達2号である
奥村ユキ
「二人じゃないって…でもユキちゃん私達の高校落ちたじゃない」
そうなのだ葉月とミコトは聖フェミニン女子学院の高等部に進まず
別の高校を受験していたのだった。
当然二人は、羽山の家庭教師が良かったのか?
いや、ほとんど羽山のうろ覚えを葉月が指摘、逆にそれが良い勉強になったらしく
葉月達の進む学校は都内でも有数な進学校であり、入学は困難と言われた
もっとも、元々成績優秀だった葉月とミコトには問題はなかったのだが
しかし、友達2号であるユキは勉強嫌いの為落第していた
「ふふふ甘いわね二人とも」
キラーン、ユキは合格票を見せ付ける
「ゲっ受かったの!
 …って補欠入学じゃない」
「でも合格は合格」
「でもどーやって受かったんだ?言っちゃなんだけどユキの成績じゃ」
「ふふふ葉月くんへの愛よ」
ユキは葉月の事を葉月くんと呼び、深く深く愛していた
「どーせ神頼みとかって変な事したんでしょーね」
ミコトは嫌そうな顔で突っ込みを入れた
「ええ、家内安全、出産祈願、交通安全…
 中々お守りも役に立つ時ってあるのね」
「ってそれ合格祈願に関係ないしーーー」
ミコトの悲痛な叫びがこだました









「お嬢様〜準備整いましたよ〜」
葉月は入学を決めた高校に通うために家を出て、アパートを借りる事になっていた
その為、東邸から引越しの準備をしていた。
「あーうん、後少しで行くから待ってて〜」
葉月は大声で外で待つ知美に叫んだ

「こうしてみると、何だかあの頃が嘘みたいだよね」
葉月は自分の部屋の荷物を出し切った為、静まり返った部屋にたたずんでいた
少し涙が出た
初美との思い出が詰まった家
短かったけど、伊織と過ごした思い出の家
葉月は今、それを離れようとしている
そして葉月は一つ決心していた
夢を掴むまでこの家には帰ってこない…と
そう、今度帰って来る時は3人一緒に…と

葉月は自分のお腹を触った
何時か生まれてくる二人の赤ん坊の為に、ボクはボクの道を進む

葉月ちゃんお別れじゃないわ
何時か私達が葉月ちゃんの子供として生まれるその日までは…

あぁ初美別れじゃないよ
あぁ別れじゃない
そう、始まり
ボクは分かったんだ
初美は自分を探し出してくれる人を持ってたんじゃない
自分を迎えに来てくれる人を待ってるんだって…
だからボクは迷わない
ボクがボクの道で初美追いついた時に、ボクは初美をさらいに行くよ
今度は自分の力でね









ボクは旅をした、たくさんの世界がある本の世界を
たくさんの人に出会った
たくさん学んだ

そして知った

ボクは世界から外れた歯車だったんだ
でも今はその歯車のひとつ

今まで歯車として生きる人間は何てつまらないのだろうと思っていた
でも、今はその歯車の喜びが分かる

そうしてボクは大人になっていく…








「お嬢様〜」
「あぁ今行く〜」
「さよなら、初美
 さよなら、子供だったボク
 そして…」



ガサゴソガサゴソ
「ん?」
葉月は部屋を出ようとした時机の引き出しが動いたのを見た
「何だ?」
「ぷはーー」
引き出しから人間が出てきた
「…
 ……
 ………」
ガチャン
「って何すんのよーーー
 って言うか、普通無言で閉めないでしよー」
「…
 で、リリス
 お前はドラえもんかーーーー!!!!!!!!!」
「あはははは〜〜
 ってそれ所じゃ無いのよ〜〜〜
 イヴがさらわれたの〜〜
 葉月助けて〜〜〜」
「…こっちの世界にはこれないんじゃなかったの?」
「えへ〜実は〜カクカクシカジカで〜」
「…そんな所だと思ったよ」
呆れてはいるが、嬉しそうな葉月
「よし、リリス!今度はどんな世界?
 魔界かい、天上世界かい」
「ちゃます〜中世ヨーッパの童話の世界でおまー」
ケンちゃんは定位置とばかりに葉月の頭部に乗っかった
「ふふ初美らしいや
 じゃいっちょ探しに行くか」
「おうおうおうお〜〜〜
 (ふふふおでこちゃんの言う通りね〜
  見事に葉月引っかかった〜まさかこれは
  リリスちゃん達の仕組んだ作戦とも知らずに〜)」
「リリス?顔がニヤけてるけど、どーした?」
「え?なんでもないなんでもない〜
 それより〜出発進行〜〜ゴーゴー」
「なんだかな〜」
とまー葉月の前に現れたリリスと共に再び本の世界を旅する事になるのですが
実はこれがまたとんでもない騒動に巻き込まれる事になり…
だけど、それはまた別の本の話
















ヤミと帽子と月影の少女
---完

























---------------------次回予告
国立鳳凰院学園高等部に入学した葉月
そんな葉月を待ち構えていたのは、謎の怪物騒動
葉月は再び刀を手に学園の友を守る為戦いに身を投じる

はふーなんじゃこの姿はーー
クマのぬいぐるみの姿をした通称クマちゃんとの出会い
「おじ様〜」
どーやら、クマちゃんは葉月のツボだったらしく一緒に住む事に…
「はふーハヅたんムネが〜ムネが〜〜鼻血ぶー」
クマちゃんと葉月のラブラブ生活?

これは…
オーガマシン
失われた技術オーガニックテクノロジーの粋を結集して生み出した
究極のマシン兵器
「葉月、行きますよ」
「あぁ行くよ、おじ様!ララ!」
「あいよー」
ララを内臓した新型オーガマシンをおじ様と共に駆る葉月

「お前は誰だ!?」
「まだまだ甘いな…才能や素質だけでは戦士にはなれん」
謎の美少女との出会い

「これがボクの新しい力だー!」
葉月の新たな力とは!?

「当然葉月ちゃんがパーティリーダーよ」
「葉月さんのために自分がんばるっす」
「ふふふ、ボクのダイス運を知らないね」
何故かRPG研究会に入る葉月…
「あークマちゃん!何か葉月ばっかりヒイキしてないかー」
「だって好きなんだもん〜」
「おじ様〜ボクも大好き〜」
「でも相手クマだし…」


バトルに部活に私生活
葉月の新たな高校生活が今スタートする!
葉月たん同盟〜セーラー服と日本刀〜内にて
7月連載スタート企画!
『スーパーガール葉月が一番!』(仮名)を期待して待て!!


え?マジっすかリリスさん
うんマジマジ
あーお姉ちゃんズルイ〜私も葉月ちゃん描くー
ってあんたが描いたら18禁になるでしょーに
えへ〜でもきっと皆は待ってるはず!
ってあたしも描くーーー

あんさんら、本気で葉月はんの事…

早くしないとコミケに間に合わない〜〜〜〜
ってオチかいっコレ






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By よっくん・K