ヤミと帽子と月影の少女『後書き』

さて13週に渡り連載して来たヤミ月も遂に完結を迎えました。
最初はTV版の最終回が納得行かなくて書いた偽物語に端を発するヤミ月だったんですが、
何気に書いた嘘の最終回の後日談の設定が何気に気行ったらしく
じゃそれで1本書いてみようか〜と言う事で考えた企画がヤミ月でした
最初はタイトルも違い、連載するすると言って一行にスタートしなかったんですが(汗)
天使のホットケーキの終了の7月1日をメドに逆算して13週前が
丁度連載スタートした4月の第1木曜日でした。
何故木曜日にしたかと言うと、ウチの地方でヤミ帽がやってたのが木曜日だったんです。
それから何度か遅れる事もありましたが、基本的に木曜更新に成功しました。
今まで何一つ続ける事が出来なかった自分が、曲がりなりにも完結まで
辿り着けたのは、毎週感想を下さる皆様の応援があったからこそと言う事を
ここであらためて感謝します。本当に有難う御座います。

まーなんと言うか、実際全然実感は湧かないんですが、もう伊織には
会えないんですよね。
初美はまだまだ今後の展開上、書きますが、伊織はもう…
とは言え、マウのエピソードの外伝が残ってるのでそこで登場するか(笑)

伊織と言うキャラクターはリリスであり、リリスでは無い。
なんと言うか、より視聴者(特に葉月ファン)の要望から生まれた感が強いです
今回はテーマに葉月とリリスの愛と言うか、友情?を選びました。
TVでは何だかんだ言って全然だった二人なんですが、もしもこの物語で
少しでも補完できたら、これ幸いです。

喋る初美
これに関しては賛否両論あると思います。
あんなの初美じゃない!と言う意見は聞きませんでしたが(笑)
よりわがままで、自分勝手で自由に動く初美を描けたかな〜とは思ってるんですが。
特に11話の初美は悪そのもので、続く12話だと主人公役(笑)
TV版とリンクする7話なんですが、あれもあえてリリスと葉月の方に最終的
ターゲットを持っていきました。
最終回の予告(12話に掲載の)もリリスを中心、あれも狙いでした。
今回は初美から巣立つ葉月を描きたかったのです。
実は最終回の宣伝用TOP画像を作るときに思った事が一つ
葉月の本当の笑顔って見た事無い
いや、そもそも初美と一緒に居ても幸せではなかった葉月
だからかな〜初美を乗り越えて初めて葉月は本当の笑顔を手に入れると思います。
う〜んやっぱり葉月は幸せになって欲しいです。

葉月が将来産む子供達
これは完全にTVと同じですね。ただそこにリリスも追加されただけ。
そして最後は初美もリリスも帰ってしまう。
最初に連載を考えた時に、最後はTVと同じにしようと思ってたんです
ただ、闇を背負うTVに対し、それを乗り越える葉月にしようと。

ヤミ月の葉月はTV版に対して相当大人になってます
それは天使のホットケーキから始まる一連のよっくん版ヤミ帽プロジェクトに
その答えがあります。
天使のホットケーキは初美消滅の4ヶ月前から、リアルタイムで進めた企画でした
(ちなみに、これを書いてる1週間後は丁度7月1日となります)
この天使のホットケーキを経た葉月が本の世界に旅立てば、
アニメ版とは違う結末になるだろ〜な〜と
それが7月からビューティフルエイジでスタートする
『新約・ヤミと帽子と本の旅人』なんです。
ヤミ月にはアニメ版と異なる設定と言うか、旅の足跡が見え隠れします
それは全てこの新約で描かれる内容だったりしますが。
新約は基本的にはアニメと同じなんですが、ゲームで言う所の正しい
ルートを辿った葉月を描く事となります。
そして、その新約を経て初美と伊織と共に帰って来たのが
そう、ヤミ月の世界なんです。
だから、葉月たん同盟の旅の足跡とはまた別の世界観だったりします(笑)

私の中にはいくつかのヤミ帽があって
1つ、TV版の正史のヤミ帽(旅の足跡もここに分類されます)
2つ、ヤミ月シリーズ(よっくん版ヤミ帽)
3つ、TV版の後日談で自分と出会い幸せになる葉月たん(爆笑)
まー自分はなんだかんだ言って、TVの葉月たんを幸せにしたいんだな〜と
とは言え、葉月たん同盟で新連載スタート予定の葉月が一番!(仮名)に
自分の分身とも言える「クマちゃん」を登場させちゃうなど、お前はな〜
と言う御馬鹿な展開もあったりします。
ただしクマちゃんはあくまで謎の存在であり、私ではありません。
ハヅたんがクマちゃんを「おじ様」と呼ぶのは少しパラレル入るんですが
天使の日記で登場するおじ様と何かあるのかな〜と
まーここら辺はスタートしないと分からないですね。辻褄も合わないし。

そんなこんなで、ヤミ月から話が脱線してますんで戻します。
自分にとってヤミ月はある種の集大成とも言えます。
自分は顔のない月(ヤミ帽の原作のROOTが作ったゲーム)が好きです
原作のヤミ帽には、顔月の登場人物の知美と衣緒が登場します。
ちなみに同一人物です。
そして葉月は衣緒の妹です。
ある意味ヤミ月の設定の根源が此処にあると言った感じです。
そうですね、ヤミ月はゲーム版ヤミ帽に近いかもしれません。
アニメに登場しなかった原作の設定、狩人/SDリリス/コゲ/エニア/ドロッセルハウスト
などがヤミ月にはたくさん登場しました。
これは在る意味では、アニメでは消化不良だった部分の補完も兼ねてます。
ヤミ月の月は顔のない月から来てます。
スタート当初から、ヤミ月と略せるタイトルにしようと思ってましたから。
まー自慢じゃないですが、ヤミ月はもっとも上手くアニメと原作、そして顔月を
融合出来た作品だと自負しています。
特に葉月が由利子の実の子供だったって設定は、自分的に好きな設定でした。

葉月の数々の秘密について
これは最後の方はちょっとやり過ぎたかな〜と思ったんですけど、まーいいや。
アニメの葉月は本当にただの人間でした。実は何か秘密がある?と匂わせておいてです。
これは正直肩すかしを喰らったな〜とつくづく思う所でした。
まーアニメの補完設定として
>葉月が幼い頃に初美から輸血を受け、それ以降健康に育った
>初美が幼少期に風邪を引き、弱気になり、その時居なくなっても見つけてねと約束した
>初美とぬいぐみ交換をした。それが葉月の持つ兎のぬいぐるみ=イヴのアイテム
>葉月は倉木家の人間故、オナニストとになってしまった
>同じく、幼少期倉木の家での事がトラウマとなり、人に裸を見られることを極端に嫌う
他多数
初美の血を受けたから、本の世界でのあの強さになったとも考えられる。
まー他にも細かい設定はたくさん散りばめてあります
今度新約がある程度進んだら、まとめます。

何故ララがレギュラーなのか?
多分一番これが皆さん何故?と思う所だと思います
ぶっちゃげて言えば、私がララの声優である「ゆかな」さんのファンだと言う事。
まー普通にレイラ達のエピソードをより深く掘り込めるからとも言えます。
なお、ララは葉月たん同盟の方の新連載にもレギュラー出演決定
葉月たんの愛用マシンのコンピューターとなり活躍します(笑)
だって喋るマシン好きなんだもんっ

ラスカレスが何故活躍した?
これに関しては当初はもっと活躍する予定でした。
ただ設定が変わってしまったんで、中途半端(汗)
当初はバグが赤い龍の一族で、ラスカレスが白の一族と考えてたからです
そう、こうなってしまうと変な意味不明な組織なりヤミ帽ぽくない設定になってしまうから
削った設定だったりします。
故にその時の名残りで、太陽の剣を持ってくる係りとなったんです。

イヴのアイテムって何?
イヴのアイテムは全部で12個。アニメ版で葉月が取り逃したアイテムです。
これにはきちんとした公式設定があります。
そう、レイラの宇宙船にイヴの忘れ物があったと言うのは、CDドラマで描かれてます
まーその他はほとんど自分のオリジナルなんですが。
ただ、ガルガンチュアがジルを刺したナイフが後の太陽の剣になるのはベスト設定です。
ぶっちゃげ思いついた自分を天才だと錯覚できる程に(笑)
まーイヴのアイテムはどちらかと言うと新約の方で重要になります。
K子の旅の足跡で、違う方向で登場しますが、あれはご愛嬌と言う事で。

葉月の変身と、リリスの召喚魔法
葉月の変身は思いついた時、やったこれでいける!と思いました。
最初は葉月が変身して、SDリリスがサポートする設定でした
しかしそこで思いついたんです、本の世界の住人をこっちの世界の生まれ変わりに
召喚(正しくはよっくん用語の”召依”)させると言う設定です。
これだとそれぞれのキャラエピソード別に活躍させれるし、面白いぞ〜と。
衣緒がドロッセルハウストなのは、既にお約束。
顔月キャラの千賀子がエニアになるのは、思いついてから数ヶ月間隠し続けました
何度口を割ろうとした事か…お陰さまでちょっと驚いてもらえてニヤリでした。
多分これ予想できた人間存在しないと思います。
葉月の変身する理由(変身と言っても旅人時代のコスチュームになるだけなんだけど)
は、現代世界だと葉月はソーマの力を失う所から、ピンポイントで力を使えたら面白いな〜
と思ったからです。そこで出たのが折りたたみのナイフ。
折りたたみのナイフは第1話でどてらチビリリスが藤姫のクシと、折れた初美のペーパーナイフ
(TV版の時の刀)を合体させた物です。
これを展開する事で、全身にソーマが宿り、初美消滅時にソーマを浴びたコスチュームに
変身してしまうと言う設定です。
つまりどんな服装してても、ナイフを展開するとTV版のコスチュームになってしまう
と言うのが、ある種のウリでした。
リリスに関しては、そのまんま。魔法少女です。ヤミに変身よ〜
伊織のヤミ化は当初はコゲちびと融合するって設定があったんですが、既に後半
オミットされてます…と言うか、コゲちび毎回存在忘れてしまう(汗)
と言うか、最終回出し忘れ(汗)
とは言え、最終回の前のアベル編で皆活躍させたんで、最後まで出すと正直くどいな〜と
思ってたのが本音と言えば本音です。
最後はあくまで主役3人に絞りたかった。

ヤミ月の設定
自分は設定マニアです。設定を考える事に関しては誰にも負けない自信があります。
ヤミ月(正しくはヤミ月シリーズ)の設定に関しては、他の追随を許さないレベルだと
自分では思い込んでます。
ただ、自分色は出さない方向にしました。
K子の旅の足跡みたいになったら、物語が壊れてしまいますから。
後、顔月キャラはゲストなんで目立たせないと言うのもあります。
特に羽山達に関してはホント何しに出てきたんだ?の世界
一応鈴菜と水菜が葉月の実の姉であったと言う設定があるんで、頻繁に出しましたが
水菜に関してはポスト初美であり、天使の日記とクロスした第2話『知美』は
正にベストタイミングでした。
後、敵キャラに関しては大きい敵は出さない。大げさにしない
それでいて、本の世界とは全く無縁の強力な敵を出し、それを葉月たちがいとも簡単に
倒してしまう〜と言う、イレギュラーを盛り込みたいと言うのがありました。
その代表は、倉木の山編である8話と9話のエピソードですね。
他にもあえてリリスの召喚無しで、葉月だけが仕事人ばりに影で敵を倒す〜
と言う手法も、ふんだんに盛り込みました。
これは表にまとめると面白いかも。
で、最後の多きいエピソードとして、ヤミ・ヤーマにまつわるキャラを出すと言う事で
それがアベルでした。
アベルはTVでのガルガンチュアの位置付けなんですが、よりリリス達に近い存在
と言う事で、同じ旧約聖書の登場人物の名前を使いました。
4代目ヤミに関しては、人間(リリン)なら誰でもよかったそうです。
ただ、葉月がリリス以上にジョウ・ハーリーを使いこなせたのは、元が狩人だったからです
これは原作ゲームの設定と同じです。
後文章から分かりづらかったらしいのですが、ガルガンチュアもゲームと同じ設定です
ジルを殺した後、自殺してます。その時に狩人が乗り移って生き返ったんです。
で、葉月の方は生まれた時に死んでて、その時狩人(コゲ)が入り込んだ感じです。
だから葉月には男っぽさがあり、初美を愛してしまったのもここに由来します。
ゲームと違うのは、コゲに人格が存在しない事。最後は葉月から離れてジョウ・ハーリーの
一部に戻る事が挙げられます。
既に葉月は初美の輸血を受けた段階で何気に不老長寿になってます
だから初美を生む事が出来るし、誰よりも美しい理由となります。
12話のガルの活躍(バグを退治する)は個人的に、最後に少しだけ他のキャラ以上に
ガルガンチュアを活躍させよう〜と言うのがありました。
だってガルって前のシリーズのライバルと言うかボスキャラだし。


神が降りてきた
ヤミ月の中盤に良く言っていたのが、神が降りてきて書いてる、です。
あの感覚は今まで自分に無かったと言うか、経験無かったんで、マジそう思いました。
今だと、あれって自分の意識しない潜在能力が発動する事だったんだ〜と理解してますが。
とは言え、多分一番面白いのは中盤の話かな〜とか思ったりもします。

最後に
自分は元々創作一筋?な人間でした。これだけ長い事別の事やったのは初めてです。
既に頭の中はヤミ帽一色ですし、あれ程好きだった女の子ハーレムも、葉月さん一人の
魅力に全て意味を無くしてますから。
そんな自分だからそこ、辿り着けた境地だと自負してます。
とりあえず、これで一段落です
とは言え、この後新約ヤミ帽と葉月が一番!(仮名)の連載を控えてるんで
まーここからが始まりなのかな〜とも思ってますが。
でも、自分で節目や区切りを決めて取り組んだ事に関しては正解だと思ってます。
そうでないと、ダラダラ続けても意味無いですし。
やはり終わりがあって初めて成り立つのかな〜と。
今後7月からは新しい展開を迎えて行きますが、ヤミ月の連載をやり通した
と言う事を糧に頑張って行きたいと思います。
まーこれで一応のヤミ帽で言いたかった事の大半は語った訳ですが、
それでも自分の中のヤミ帽が終わった訳じゃありません
むしろ此処から始まるんです
終わりは始まりってね

何時かこの時の経験を自信に繋げる事が出来れば、良いな〜と思う今日この頃
本当にこの作品は、みんなで作った作品!だと私は思ってます
意欲的に参加して下さった一人一人の皆様の誰が欠けても、
この物語はここまでは行けなかったと思います。
ただ結果論では終わらせたくないと言うのが本音です。
最後の葉月のセリフは12時間ぶっ通しのチャットから生まれたセリフでした。
元々は自分の事を言った言葉だったんですが。
やはり葉月と自分は同じなんだな〜と。

最後まで付き合って下さった皆様、本当に有難う御座いました。


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2004年6月24日 よっくん・K

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