Page.10『南の島〜時間無き世界〜』
エピソード孤島の世界・前編:ミルカ
2004年10月20日更新


葉月達がやって来たのは、大航海時代
そこで聞いた話で、時の止まった島があると言う。
葉月達は真相を確かめるべく、近くまで行く漁船に乗りつけたのだが…

「この辺りは魚が豊富に捕れるんだが、ある線を境に
 来た船全てを飲み込んでしまう魔の海峡があるのさ」
「それが、多分ボクらの探してる物かもしれない」
「しかし、嬢ちゃん
 あんたら、本当に行くのかい?」
「ああ、その為にボクはここまでやって来た」
葉月は漁師達から、時間の止まった島の話を聞いていた
その島はもう何十年と見た者は居ないのだと…

「たたたた大変だ!グリフィンだグリフィンが出たぞ!」
船員の一人が大きな声で叫んだ
「緊急退避ーーー」
「ちょっと、マテ
 引き返すなんて聞いてないぞ」
「悪いが嬢ちゃん
 グリフィンが出た以上、俺達は引き返すしかないんだよ」
グリフィンとは、巨大な獣魚であり
ここいら一体の海の主と言われている、凶暴な魚であった。

「葉月葉月〜〜
 これ使おうよ〜」
リリスは葉月に小さい船を借りようと言い出した
「あんたら死んでもしらねーぞ」
漁師達の言葉を聞かずに、小船に乗り込む葉月達
「あの…姉さん方まぢで行くんでっか」
ケンちゃんのビビリは最高点に達していた
その頃海は荒れだし、大粒の雨が辺りの海を叩き始める
「行くぞ!」
葉月は小船を切り離し、荒しの中を漕ぎ出した

雷の音と共に、漁師達の船は沈没する
「あららら〜あっちに乗ってたらマズかったわね〜」
お気楽にリリスが言う
その時だった
得物を失ったグリフィンが葉月の小船に襲い掛かる
「て言うかーむしろこっちがピンチやんーーーー」
「えぇい!邪魔をするなーーー」
葉月の一刀が襲い掛かるグリフィンを仕留めた?かに見えたが
その勢いのまま、葉月は海に落下し波に飲まれる
「葉月ーーーーー」
リリスの叫びが辺りにこだまする…






「ここは…何処だ?」
何処か知らない島に漂着した葉月であったが。
海岸には、葉月と共に、巨大な獣魚グリフィンの屍骸が打ち上げられていた
「くっ…コイツのせいで…」
葉月は左腕から血を流していた
「くそっ」
左足に縛り付けていた包帯を外し
負傷した左腕に巻きつける
「そう言えば…いつも怪我した時初美が包帯を巻いてくれたっけ」
葉月は包帯で応急処置をし、しばらく砂浜で大の字になり休んだ

空を見上げる葉月
辺りは快晴であり、さっきまでの嵐が嘘の様に海は穏やかであった
「初美…」
葉月はそう呟くと、少し眠りについた





「あーん葉月〜〜〜」
「葉月はーーん」
小船で小さい島に流れ着いたリリスと、ケンちゃんだったが
「あーん葉月〜〜何処〜〜」
情けない声を出すリリス
「とりあえずーー偵察に行ってきまー」
ケンちゃんは、太った体をバタバタさせ空から葉月を捜しに向う

「うーん…どーしましょ」
リリスが悩んだその時だった
「まさか、貴方とこんな所で会うなんてね」
リリスの前に水色の髪に白いドレス
透き通るような美しい肌をした絶世の美女が立っていた
「あの〜〜こんな子見かけませんでした〜」
リリスはおもむろに、葉月の似顔絵をその美しい女性に見せた
「・・・って、あんたねーーあたしを憶えてないの!!」
その美しい女性はリリスを怒鳴りつける
「え??えーと…何方さんでしたっけ?
 アハハハハ(汗)」
「…いいわ、付いて来なさい」
「はい〜」
リリスはその美しい女性に連れられ、王宮を向う事に







ペロペロ
葉月の頬にザラザラした感触が
「う…なんだ?」
目を開いた葉月の目の前には白い虎が姿を現した
「なんだ!!」
おもわず、刀を構える葉月
その時だった、幼い少女の声がした
「やめてなのーー」
少女は、葉月と対峙する白い虎に抱きついた
「危ない!」
葉月がそう言うと
白い虎は、少女をペロペロと舐め出す
その姿はまるで親子の様であった。
それを見ながら葉月は刀を納め
白い虎と少女の頭を撫ぜた。
白い虎も葉月を気に入ったのか、少し甘え出す
「ラスカレスったら〜美人さんに弱いなの〜」
少女は笑いながら葉月に微笑みかけた
「ボクは東葉月 キミ達は?」
葉月は少女の目線に会わせ、しゃがんだ
「ミルカはミルカなの〜〜
 で、こっちはミルカのお友達のラスカレスなの〜〜」
白い虎は葉月にゴロゴロと甘え、よろしくと挨拶をした

「あっそうだ」
葉月はポケットから携帯を取り出したが…
「やばっ…濡れて壊れちゃってる
 しばらくして、乾いたら直るかな〜」
「葉月〜どうしたなの?」
「ううん、なんでもない
 ミルカはラスカレスと二人で暮らしてるの?」
「ミルカは、セイレンと一緒に暮らしてるなの〜」
「セイレン?」
「うん、セイレンは今のミルカの教育係りなの〜」
「…今の教育係り?」
「うん、前のおばあさんは、もう居ないなのー」
「おばあさん?」
葉月は少しうつむくミルカを心配そうに見た時だった

ゴゴゴゴゴゴーーー
その時だった、空は血の色に染まり
辺り一面は暗闇に被われる
ズガガガガガ
「なんだ!!嘘だろ」
葉月の驚きは当然だった
その時、空が割れる!
「うぅ」
ミルカが頭をかかえ苦しみだす
「!!ミルカ!大丈夫かミルカ!!」
ミルカはまるで今起きてる現象に合わせるかのように苦しみ出す

数十秒間続いたそれが収まると
全てが元に戻る…

「ミルカ…大丈夫か」
心配そうにミルカを撫でる葉月
「ぺりぺりはちょっと痛いなの〜エヘヘ」
ミルカは少しいたずらっ子の様に舌を出し微笑む
「ぺりぺり…
 あれが、そうだったのか…」
葉月は空を見上げ、何かを思った
「ここが、時間の止まった島なのかも知れない
 そして、初美が居たかもしれない世界…」

「葉月はーーん
 居た居た〜〜〜て言うか、今のなんでっかー」
突然現れたケンちゃんは、葉月の頭に乗っかる
「ケンちゃん…お前達も来てたのか」
「いや〜葉月はん、心配したんでっせーー」
ケンちゃんが葉月と会話の最中だった
「ガルルル!」
ラスカレスの牙がケンちゃんを襲う!
「なんでやねん!!」

「あっ…ケンちゃん喰われた」

「葉月ねーさん助けてーーなーーー」

「ダメだよラスカレス〜〜そんなの食べたらぽんぽん壊すなの〜」
「ラスカレス…それ皮下脂肪たっぷりだから
 食べたら太るよ」
葉月の冷静な突っ込みで、ケンちゃんを口から出すラスカレス
そしてラスカレスは葉月のすりすりする
「分かったなの〜〜ラスカレス葉月にラブラブだから
 この変はトリさんに葉月とられると思ったなのー」
「変な鳥って!なんでやねん!!」
「ガル」
「…いや、すんまそん」

「ラスカレス〜ボクも大好きだよ〜〜」
葉月はそう言うと、ラスカレスをおもいっきり抱きしめる
思いの他ラスカレスの頬が赤らんだ様に見えた
「ラスカレスったら〜葉月にラブラブなの〜〜」

一行はミルカに連れられ、ミルカの済む王宮に向った




葉月達の向かった王宮から、セイレンが駆け出してきた
「ミルカさま〜大丈夫でしたか〜〜」
「エヘヘヘ、葉月が居たから大丈夫なの〜〜
 そーだ、セイレン
 葉月がグリフィン退治してくれたから
 後で料理して欲しいなの〜〜」
ミルカがラスカレスの上から、得意気に話す
「あのグリフィンを?」
不思議そうに葉月を見るセイレン
「貴方が、セイレン?」
葉月はミルカの話を思い出した。
セイレンと葉月は見つめ合う
(それにしても、グリフィンを倒すにしては凄く華奢じゃない?この子?
 それに…なんて言うか、ありえないくらい美人じゃない)
セイレンは、葉月を嘗め回すように見つめる

「あ〜〜ん葉月〜〜無事だったのね〜〜
 リリスちゃん心配したんだから〜〜」
突然現れたリリスは葉月に抱きつく
「…ねぇセイレン
 この変なおばさん誰なの?」
ミルカはセイレンの服の裾を引っ張りながら訪ねる
「って、だれがおばさんやねん!」
怒るリリスだが
「って言うか、おばあさんじゃないの?リリスの年齢なら」
「あーー葉月までーー酷いーーー」
舌を出しべーをする葉月を尻目に、だだをこねるリリスだった
ミルカはその言葉を聞き少しうつむいて居たのを葉月は気づかなかった



ミルカの王宮でお茶をする、リリスとセイレン
「で、そう言う理由であの子、ミルカは歳をとらないと?」
お茶を飲みながらリリスはセイレンの話を聞いていた
「あの子には強い魔力があるのよ
 だから、誰もこの島に近づけないように
 グリフィンを放っておいたんだけど
 貴方の連れが退治しちゃったみたいなのよね」
セイレンは少し挑発的にリリスに言う
「ふーん
 で、前の教育係りのおばあさんって、本当におばあさんだったの?」
リリスは話を逸らしつつ、本題に移った
こう言うときのリリスの会話術には、一種の威圧感があった
「…私は直接会った訳じゃないけど
 ミルカさまは、おばあさんだって言ってるわね」
「写真とか無いの?
 と言うより、それって何十年前の話?」
「…私がここに来る前の話だから
 せいぜい10年前ね
 私が来たのが8年前だから」
「て事は、ミルカの本当の年齢は17、8歳ってとこね」
「…貴方、何か知ってるの?」
リリスを睨みつけるセイレン
「まー、多分ぺりぺりに問題があるんでしょうね
 そう言えば、この島は外界から何て呼ばれてるか知ってる?」
「外界から?」
「そう…時の止まった島
 そう呼ばれてるの」





ミルカと遊び呆ける葉月とラスカレス
「葉月はいいな〜おっぱい大きくて
 ミルカなんてぺちゃんこだから寂しいなの〜」
ミルカは草むらで横たわり、葉月の胸に顔を埋め甘える
「そんな事ないよ
 ミルカだって大人になれば、大きくなるよ」
「葉月は大人なの?」
「え?…ボクは…まだ子供かなぁ」
「葉月子供なのに、おっぱい大きいなの?」
「え…いや、まー
 同じ歳の中では大きい方だとは思うけど…
 て言うか…まだ88のEだし…
 それに、初美に比べたら、全然小さいよ」
葉月は恥ずかしそうにミルカに話す
「初美?」
ミルカは不思議そうに聞く
「…あ、うん
 ボクは初美を探しに此処に来たんだ」
「誰なの?恋人?」
「え??…えーと
 お姉ちゃんだよ、ボクの…」
「葉月のお姉ちゃんなの?
 でも、葉月顔赤いなの〜
 セイレン言ってたなの
 人間は、好きな人の話すると、赤くなるって」
葉月は赤面しながら、話を逸らし調理室へ向った

「はい、ホットケーキの出来上がり」
葉月は調理室でミルカの為にホットケーキを焼いてあげた
「美味しいなの〜〜」
葉月のホットケーキをむしゃむしゃ食べるミルカ
「でもね、本当に美味しいホットケーキはこんなものじゃないんだ
 ボクは、世界で一番美味しいホットケーキを食べた事があるんだ」
初美を思い出し、優しく微笑む葉月
「分かったなの、それを作ってくれた人が
 葉月の恋人なの〜〜」
「え…いや…それは…う、うん」
葉月は頬を赤らめ頷いた
「そう言えば、前のおばあさんの作ったホットケーキが
 この世のものとは思えないほどマズかったなのー
 ミルカなんて、一口食べて1週間寝込んじゃったなのー」
葉月のホットケーキを食べながら、ミルカは淡々と話した
「…その前のおばあさんってどんな人?」
「?おばさんは、おでこが広くていつも光ってたなの
 それでいて、言葉を話さなくて
 ミルカを虐める悪いおばさんだったなの」
「!!ちょっとマテ!
 おばあさんって…本当にばーさんだったのか?」
葉月はまさか、と思い聞き返す
「??おばあさんは〜
 教育係りは皆おばあさんなの」
「ミルカ?おばあさんって言うのは、歳をとった老婆の事を言うんだぞ」
「へ?そうなの?
 うーん…じゃ、おばあさんじゃないなの」
「やっぱり、その人の写真とかある??」
「写真は無いなの…セイレンが全部捨てちゃったなの」
「何故…」
その時葉月はそのおばあさんこそ、初美いやイヴだと確信した。
「その人の部屋に案内してくれないか?」
葉月はミルカに部屋に案内するように頼んだ
「…葉月の頼みなら分かったなの
 セイレンには、部屋に近づくなって言われてるけど
 葉月ホットケーキ作ってくれたから、そのお礼に案内するなの」

ミルカに案内され、おばあさんの部屋の前に立つ葉月
「この扉の向こうに、初美に繋がる道がある」
ゴクリと唾を飲み込むと、扉を開ける
そこには何とも言いがたい調教グッツの山が…
「…なんだ此処は???」
三角木馬に、ムチやら縄やら
「うぅ…うぅう」
昔を思い出し蹲り泣き出すミルカ
「あっミルカ…ごめん、ボク」
ミルカをセイレンの元へ帰し、葉月はおばあさんの部屋の捜索に移る

「しかし…あのミルカの怖がり方から大体の想像はつくけど…」
葉月は、自分の推理が間違ってた思った
いや、思いたかった
「これは?」
葉月が手にしたのはうさぎのぬいぐるみであった
「!!間違いない、初美がボクにくれた物と同じやつだ…」
葉月は以前初美にクマのぬいぐるみをプレゼントした事がった。
その時に、それと交換と言う事でうさぎのぬいぐるみを貰った事がある。
そのうさぎのぬいぐるみは、葉月の宝物でいつもベットに飾っていた
葉月はそのぬいぐるみに、タブが付いて居ない事から初美の自作だと思っていた
だが、まったくそれと同じ物が此処にある…
葉月は、そのぬいぐるみを手に取った時だった
「あれ?」
葉月は思い出した様に左腕に巻きつけた包帯を取る。
すると、怪我が完全に治っており、傷跡すら残って居なかった
「初美…」
葉月の体には、傷跡は一つも無い。
言うなれば、染み一つ無い美しい肌をしていた。
それは葉月が怪我する度に初美が優しく何時も看護してくれたからだ。
葉月はそれは初美の愛情だと思っていた。
だが、恐らくそれが初美の持つ力
イヴの力だと言う事が今では分かる…
「ボクは…何時も初美に守られてたんだ」
葉月は手にした包帯と、ぬいぐるみを抱きしめ
その場で泣き崩れた。
「お姉ちゃん」
その時だった、ぬいぐるみが輝き出す
「これは?
 そうか…これがあの男の言っていたイヴの…」
葉月はぬいぐるみを手に部屋を去る…
その姿はさっきまでの泣き虫の顔ではなく、
神々しくも、美しい姿であった。


時は既に夕方を迎えていた。
葉月はミルカ達の元へ戻り経緯を話した。
このぬいぐるみを譲って欲しいと…
当然ミルカはそれから顔を逸らし、セイレンは二つ返事で了解した。
葉月は鞄にぬいぐるみをしまうと、ミルカは急に明るくなり
葉月にお風呂に一緒に入ろうとせがんだ。

「え…う、うん」
葉月はミルカと申し出を受けた時だった
「じゃあ〜女同士で皆で入りましょうよ〜」
と、セイレンが持ち出す。
その表情には、何か怪しい影が
「…なら、ボクはやめる」
葉月は不機嫌そうに部屋に行ってしまった
「もーセイレンが余計な事言うから、葉月怒っちゃったなのー」
「え??わたしのせいですか?ミルカさま〜」
「ちっ、セイレンのバカ!後少しで葉月のお風呂覗けたのに」
リリスまで、セイレンに突っかかる
「って、あんたらね」
「いや〜〜参りましたな〜
 こんな美しいお嬢様方とお風呂をお供できるなんて〜
 ワテもう…」
ハァハァするケンちゃんを
リリスとセイレンが無表情で篭に閉じ込める
「って、なんでやねん!!」






一方葉月は部屋で一人でぬいぐるみを抱きしめていた
トントン
部屋にノックの音が響く
「誰?」
「ガル…」
ラスカレスが葉月を心配してやって来ていた
「ラスカレス…
 そうだ、一緒にお風呂入ろうか」
葉月はそう言うと、その場で服を落とし全裸になり
ラスカレスを連れ、部屋の浴室に入った
葉月は自分の体に石鹸を泡立てると
おもむろにラスカレスに体を押し付け出す
「やっぱり、気持ちいい」
既にラスカレスと一緒に泡だらけになった葉月は
ラスカレスを抱きしめ、目に涙を溜め
自分の秘所を弄りだす
「はぁ…ダメ…ボク」
ラスカレスも葉月の行為にドキドキが止まらなかった。
ごくん、と唾を飲み込むと葉月にラスカレスは覆い被さる
「いいよ、ラスカレス…ボクを好きにして」
「ガルルル」
そんな時だった

ズガガガガガ!!!!
再び辺りは暗闇被われ出す
「!!これは!ミルカ??」
葉月はバスタオルを体に巻きつけミルカの元へ走る
ラスカレスも同時にミルカの元へ走り出す



大浴場へ向う3人
その時、ミルカのぺりぺりは再び起こっていた
それを冷静に見つめるリリス
「なる程ね」
「何がなる程なのよ」
「ぺりぺりの秘密、分かっちゃった」
リリスは得意気にそう言うと、ぺりぺりが収まったミルカを連れ
浴槽へ向った

「って、ちょっと待ちなさいよ!!」
二人を追いかけようとしたセイレンだったが
ペリペリにより裂けた空間に服が挟まり身動きが取れない。
そんな時、篭ごとケンちゃんが現れ、セイレンにセクハラを言うのだが
そんなこんなで、お風呂の着替えを利用し、リリスの帽子を奪う
セイレンの計画は見事失敗に終わった。

そんな皆の行動を物陰から見守る葉月とラスカレス。
この二人、行為の真っ最中だった為
駆けつけたは良いが、出るに出れない姿だった…
「ラスカレス…続きは次回にしょうか」
「ガル…」
反省しながらその場を去るバカ葉月と、アホラスカレスであった…




葉月はラスカレスとの行為を思い出し
ベットの上で何度かの絶頂を終え、眠りにつこうとした時だった
ミルカが、枕を抱きしめ葉月の前に現れる。
「今日はミルカ、葉月と一緒に寝るなの」
ミルカは葉月の懐に入り込み葉月に甘え出す

「ねぇ…葉月は男の人とエッチした事あるなの?」
ミルカは葉月に行き成り質問をぶつける
「え??いや…えーと…その
 …少しだけなら」
ミルカは葉月を見つめ言う
「葉月は恋人にいっぱい可愛がってもらってるなの
 でも、ミルカの事思ってくれる人誰も居ないなの…
 ミルカも、ミルカを思ってくれる恋人が欲しいなの…」
「ミルカ…」
葉月はミルカを見つめる
「お母さん」
ミルカはそう呟くと、葉月の胸にうずくまり
スヤスヤと眠りに落ちた
「ミルカ…ごめんね」
葉月はミルカを抱きしめ、深い眠りについた…


葉月は夢の中で初美を思い出していた
初美に甘えながら眠りについた幼い頃
初美に甘える事しか出来なかった頃の自分

今の自分を思い
ちょぴり初美に追いついたかな?と思う葉月であった





一方その頃
葉月の部屋に夜這いに来ていたリリスとラスカレスだが、
仲むつまじく抱き合い眠る二人を見て
自己嫌悪に陥って居た事は、言うまでもない。

なお、未だに服が取れず格闘を続けるセイレンであった




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