連載小説
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午前の授業が終了して、昼休みになった。購買部に行くために教室から出る生徒、違うクラスの友人と話しながら昼食をとる生徒、様々だ

静音「夕香〜、屋上にいこうぜ〜!」
夕香「えぇ」
私達二人は、よく屋上で昼食を食べている。何故かと言うと、静音が「学校の昼休みと言ったら屋上だろ!」というからだ。私ひるや昼休みにやることはないから、静音についていく

階段を上って、屋上の扉を開ける。
「ん?おぉ、お前等。昼飯か?」
静音「あ、相馬先生!」
相馬先生とは、この学校の歴史担当の先生。相馬先生の授業内容は面白く、固くない性格なため生徒からは人気。あと私達が所属している「陰陽術同好会」の顧問をしているため、私達は他の生徒より仲良いと思う。本名は「相馬 小次郎」。

静音「おう!先生も今からか?」
相馬「そういうことだ、職員室で食うよりここの方がいいしな」
静音「あたし等に会えるからか〜?」
ニヤニヤと笑いながら先生をからかう静音。前から思っていたが、静音は相馬先生を先生として見てない気がする

相馬「 ま、そんなところかな」
そのからかいにまったく動じないのが先生である












静音「先生ってさ、陰陽術結構上手いのに、何で体育の先生にならなかったんだ?元陰陽団だろ?」
昼食を食べながら、そんな質問をする静音。先生の陰陽術の腕は、体育の先生より上回っている。静音の質問したことについては、私も前から気になってた
相馬「そりゃお前、あれだ。人間っていうのは、自分の興味を持つ分野だとすごく集中するだろ?授業で嫌々やるより、同好会あたりで興味のある奴に教えた方がいいってことだ」
静音「そっか〜」
納得した様子で、また昼食を食べ始める静音
相馬「にしても大門は、よく喋るな。土御門は全然喋らないのに…お前等を足して2で和ったら、丁度いい感じになるかもな」
静音「それは違うぞ先生!夕香の分まであたしが喋ってるんだ!」
相馬「なんだそりゃ」
夕香「ふふ……」


昼食も食べ終わり、午前の体育の授業で言っていた本を探しに行く。
夕香「確か、ここに………あ、あった」
静音「本当か!?」
手に取った本をを見る。間違いない、この本だ。
夕香「はい、いろいろ書いてあるよ」
静音「ありがとうな、夕香!早速借りてくるぞ!」
静音はカウンターまで行って、本の貸し出しの手続きをしてもらう。手続きが終了して、私達は図書室から出た

静音「今日の同好会の活動は、この本に書いてあること試そうぜ!」
夕香「えぇ」

















午後の授業も終わり、放課後になった。そのまま帰る生徒や、教室に残って話す生徒、部活動に行く生徒と様々だ
静音「夕香!いこうぜ〜」
私は頷いて、静音についていく。私達が同好会に使ってる教室に向かう。
その教室に着く。普通の教室より広めで、周りに結界が張ってるため陰陽術を使っても壊れない。ちなみに、結界を張ったのは相馬先生だ

静音「よし、早速やろう!えーっと、どれからやろうかな」
昼休みに借りてきた本をパラパラと捲りながら、どの陰陽術を試すかを考えてる静音。その本は学校で習ってない陰陽術もたくさん載っていた。

静音「あ、召喚術も載ってるじゃん!これやろうぜ、式鬼召喚って術!」
夕香「あ、それは……」
夕香が何か言おうとしたのを気にしてない様子で、本に書いてある呪文を唱える静音
静音「式鬼、召喚!」
唱え終わったようで、手をかざした場所から小動物のような鬼が現れる。
静音「お、可愛いじゃん!おいでおいで〜」
その鬼は静音に近づく。そして、煙をたてて消える

静音「…あり?」
夕香「…その術から現れる鬼は、一つに指示を出して実行し終わると消えるのよ…」
静音「なんだよー!じゃあ戦闘もできないじゃん!」
そうしていると、教室の扉が開く。相馬先生が入ってきた

相馬「おーっす、お前等やってるみたいだな」
静音「おう!召喚術やったぞ!」
夕香「そして召喚した物はすぐ消えました」
相馬「あぁ、式鬼召喚か」
今の会話だけで、何の術を試したかをわかるとは…

静音「なぁ先生ー!なんかすごい術教えてくれよー!」
相馬「そうは言っても、いきなりそんなのすると負荷がかかるぞ」
静音「大丈夫!あたし頑丈だし!」
相馬「そう言って、この間ぶっ倒れなかったか?」
確かに、この間も先生に頼み込んでいた…けど、負荷が大きかったため倒れていた

相馬「確かにな、強力な術とかは大切だろうな。でもよ、それより大切なことがある………ヤバい領域に踏み込まないことだ」
夕香「それって、禁術のことですか?」
相馬「あぁ…それもある。けどよ、それ以外もあるけどな……まぁ、お前等はわからんかもしれんな。お前等が禁術に手を出さないことを、信じてるぜ」




つづく
15/04/29 19:50更新 / 青猫
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