連載小説
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3
学園の中庭に複数の生徒が集まっている。その中庭は結構広い。
生徒達は、輪のように集まっていて中央に2人の生徒が。片方はシェリア、もう片方は男子生徒だ。
そう、学園対抗戦出場をかけて戦おうとしているところなのだ。
トーマ「シェリア…」
シェリアの後ろで、不安そうにシェリアを見ているトーマ。シェリアは振り返り
シェリア「心配すんなって!なんとかなるよ」
と、トーマに笑顔を向けて前に出た。

シェリアの前に「ガラドから決闘の申請がきてます」というアイコンが現れ、その下に承諾と拒否のボタンがある。
ガラドとは、今目の前にいる男子生徒のことだろう。

ガラド「さぁ、とっとと承諾しろよ?ズタボロにしてやるからよぉ」
シェリア「ズタボロに"されて"やるの間違いだろ?」
ガラド「てめぇ…」
シェリアは承諾のボタンを押す。すると、突如大きなモニターが上に現れる。


「両者の同意が得られました。これより決闘を開始します。」
モニターに文字が現れ、音声がモニターに映し出された文章を話す。文字の下には、「シェリアvsガラド」と書かれている
ガラド「後悔しても、知らねーぞ?」
シェリア「しねーよ、そんなの」


「それでは、決闘…開幕です。」
アナウンスとウィンドウが消え、試合開幕のブザーが鳴り響く。ブザーと同時にガラドがシェリアに向かって走る。
ガラド「オラァァァ!!!!すぐに終わらせてやらあぁぁ!!!」
ガラドは自分が装備している大剣をシェリアに向かって振り下ろす。
シェリア「…っ!」
シェリアは今の攻撃を見切り、横にかわす。
シェリア「なんだ…?やけに体が軽いな…まるでオレの体じゃないみたいだ…」
ガラド「何ぶつぶつ言ってやがんだぁ!!」
再びシェリアに向かって大剣を振る。シェリアはまたその攻撃を簡単に避ける。ガラドは連続で攻撃するが、シェリアにはかすりもせず
ガラド「クソ!ちょこまかと!!」
シェリア「避けられるな、なら…!」
攻撃の隙を突いて、相手の懐に入り正拳突きを繰り出す。
ガラド「うっ…!?」
完全に入った、相手のライフポイントが表示されてるアイコンを見る…あまり減ってない様子だ
シェリア「あんまり減ってないか…!」
距離をとろうとしたが…ガラドに腕を掴まれる。
シェリア「ー!?」
ガラド「ははは…!捕まえた…!」
振りほどこうにも、相手の力が強いため振りほどけない…
ガラド「やっと攻撃が当てられるぜ…♪くたばれぇ!!『死神の業火(デス・ブレイズ)』!!」
黒い炎がガラドの大剣に纏い、そのままシェリア目掛けて振り下ろす。当然シェリアに直撃し、砂煙が舞う…

トーマ「シェリアぁっ!!」
学園の壁まで吹っ飛んだシェリアを心配して叫ぶ。壁からも煙が出ており、その煙が消えればえぐれた壁とシェリアが見えてくる。
シェリア「あいててて…だいぶHP減ったなぁ…」
自分のライフポイントを見て呟くと同時に、よくもまぁ武器無しでここまで戦ってたなと思うシェリア。
シェリア「そういや、スキルが使えたんだった。じゃ…本腰入れるかな!」
そう言ってシェリアは、背中に背負ってる剣を抜く。折れた刀身が顔を出す。

ガラド「なんだぁ?それは…ふざけてんのか…!」
シェリア「ふざけてるかどうかは、自分の目で見極めな!」
そのままガラドに向かって突っ込む。ガラドはシェリアに向けて大剣を振り下ろすが、シェリアは横にかわす。
シェリア「はぁっ!!」
刃折れの剣でガラドに攻撃する。
ガラド「ぐっ…!?」
素手で戦ってたより、ダメージが大きく入った様子だ。
シェリア「よっしゃ!これならいけるぜ!!」
ガラド「クソが…!調子に乗んじゃねぇぇぇぇぇ!!!」
ガラドがシェリアに連続で大剣を振るが、すべてかわす。そして、隙を見て反撃をする。

生徒「おぉ…強いな…!」
生徒「ガラドを押してるぞ!この学園でかなり強いのに!」
周りの生徒達がシェリアの戦いを見て、各々感想を言ってる。
ガラド「なんだコイツ…!黒猫ならともかく、こんな名も知れねー女に…!」
シェリア「お?なんだ、オレのこと知ってたのか?」
ガラド「…は?」
ぽかんとしている様子のガラド

シェリア「あ、いつもフード被ってたから…こうすれば、わかるか?」
と、シェリアは黒猫のフードを被ってみせる。

ガラド「なっ…!?」

生徒達「ええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?」
ガラドも含め、この戦いを見ている生徒全員が驚いてる。
生徒「アイツ、黒猫だったのか!?道理で強いわけだ!」
生徒「てか、黒猫ってウチの学園の生徒だったのか!?パーカーでわからなかった…!」

シェリア「なんだよ、みんなして。オレが黒猫だって、パッと見りゃわかるだろ?」
トーマ「いや、わからないよ…」
フードを取るシェリアに苦笑いしながらツッコミを入れるトーマ。

ガラド「こ、こいつが…黒猫…!?」
まだ信じられないというような顔をしているガラド。大剣を握りしめ振り上げ、死神の業火を発動する。
ガラド「クッソオォォォォォ!!」
シェリアに向かって振り下ろす。だがシェリアはかわす。
シェリア「今度は…こっちの番だ!」
シェリアの剣から炎が出て、剣を覆う…

シェリア「『魔装・業炎(エンチャント・ヘルフレア)』!!!」

そのままガラドを斬りつける。
ガラド「ぐあぁぁぁぁぁ!!!!」
今の攻撃でガラドのHPが0になった。

「終幕です。勝者、シェリア」
モニターが現れ、声と共に「勝者 シェリア」と大きく書かれた文字が現れる。
シェリア「ふぅ…それなりに、楽しかったぜ」
剣を背中の鞘にしまいながら、倒れてるガラドに言う。

生徒「すげー!やっぱ強い!!」
生徒「圧勝じゃん!!」
生徒達がそれぞれにシェリアに言葉を送る。トーマがシェリアに近づく
トーマ「シェリア!大丈夫!?」
シェリア「大丈夫だって、オレが勝ったの見てただろ?」
にこりと笑いながら「心配性だなぁー」と言うシェリア。それで少しは大丈夫だと思ったトーマは、生徒達の方を向き

トーマ「みんな聞いて!学園対抗戦についてのメールはみんなに届いてるよね?学園対抗戦には、生徒会長と生徒会長が選んだ一人の生徒と一緒に出場っていうルールがある!そこで、そのもう一人の生徒をシェリアにしたいと思うけど、いいかな!」

生徒「おぉ!問題ないぞ生徒会長!」
生徒「こんだけ強かったら、優勝とか余裕だろ!」
生徒達は全員賛成してる様子だ。

トーマ「みんなありがと!じゃあ、シェリアで決定だね!」



シェリア「学園対抗戦か々よっしゃ!腕がなるぜ!!」

To be continued
17/01/09 01:34更新 / 青猫
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