第2話
仕事は終わったため、三人は自宅で過ごしていた。カムイは本を読んでおり、ノノとベルも本を読んでいた。ちなみに、カムイが読んでる本よりノノが読んでる本の方が厚い。
ノノ「なんでも願いが叶う…かぁ……」
本に書いていることを口にして、そのことを考える。そして、一緒にその本を読んでいるベルを見て
ノノ「ねぇ、ベル。もし願いが叶うなら、何をお願いする?」
と聞いた。ノノの手の甲から生えているベルは、本からノノへ視線を変えて
ベル「我は…そうだな………ノノ、君の幸せを願う。」
ノノ「ベルは優しいね」
自分の幸せを願うと言ったベルに対して、嬉しそうな笑みを向けた
ベル「君は、何を願う?」
ノノ「わたし?わたしは……」
本から目を離して、少し上を向いて「んー…」と言いながら考える。5秒後に、話し始める
ノノ「わたしは…カムイとベルと…ずっと、3人でいたいなぁ…」
ベル「……うむ…」
カムイ「…その願いなら、きっと叶うよ」
カムイがノノの方を向いて、にこりと笑顔を向けた。ノノも、同じように笑顔を浮かべた。
ふとカムイが、ノノの後ろの方を見た。それを見た3秒後…
カムイ「あ!!」
と、いきなり大きな声を出した。それを見たノノは少し驚いているが、ベルは全く驚いていない。
ノノ「ど…どうしたの……?」
カムイ「あぁ、ごめん……実は、そこの電球が切れててな……その電球を、帰りに買うの忘れてな……」
カムイが、その切れた電球があるところを指差す。ノノはその方向を向くと、2つある電球の内、左側の電球が切れてるのが見える。
カムイ「参ったなぁ……」
困った表情のカムイを見たノノは、立ち上がって
ノノ「わたしが買ってくる!」
と言った。カムイはそれを聞いて驚いた表情で
カムイ「行ってくれるのは嬉しいけど…この町にはこの電球売ってないから、隣町まで行かなきゃいけないぞ?」
と言った。
ベル「大丈夫だ、カムイ殿。我もついている。」
カムイ「んー…じゃあ、頼もうかな。気を付けていくんだぞ?」
カムイは、電球のお金をノノに持たせ、ノノは自分の財布にそのお金を入れた。
ノノ「うん!じゃあ、行ってきます!」
ノノとベルは、玄関の扉を開けて、出た。
町から離れた林にて…
ベル「……ん?」
黒い上着の袖に隠れているベルが、何かに気づいたような声を出す
ノノ「どうしたの…?」
左手を顔より少し下の位置まで持ってくる。袖から、ベルが覗いている
ベル「…気配を感じる……人ではない…」
ノノ「え…!?もしかして、天使…!?」
ベル「いや…恐らく………
同種だ…」
つづく
16/03/12 20:25更新 / 青猫