第2話
朝7時、目が覚める。静音達の仕事場の自分の部屋にて
ベッドから起きて、カーテンを開ける。朝日が窓から射し込む…着替えてから、一階に降りる
椿「おはよ〜」
紅葉「あ、おはよーッス!姉御!」
キッチンには、紅葉が立っていて朝食を作っていた。
椿「あれ?静音は?」
周りを見回すと、静音の姿がないため紅葉に聞く。紅葉は、朝食を作りながら答えた。
紅葉「静姐さんなら、朝早くに依頼が来たから行ったッスよ!」
椿「そうなんだぁ…私も行った方がよかったかな?」
紅葉「いや、一人でも大丈夫な仕事って言ってたッス!」
椿「そっかぁ」
椿は椅子に座る
椿「にしても、紅葉が料理作るの、珍しいね?」
紅葉「姉御のことは、姉御と呼んでるッスけど、あちきは姉御の先輩ッス!だから、これくらいはしないといけないッス!」
ふふ、いつも静姐さんが料理作ってるところ見てたッスから、作れるッス!まぁ確かに、静姐さんの料理の味はアレッスけど……最近は美味くなったッス!同じようにやって、姉御に誉めてもらうッス!!
そんなことを考えながら、とりあえずスクランブルエッグを作った。
紅葉「見た目は完璧…問題は味ッス!」
味見のため、スプーン一杯分を取って食べる
……………あり?
なんだか、すっげー微妙な味になったッス……というか、以前の静姐さんが作ってた料理の味ッス、これ……何がダメだったッスか!?でもこんなのを出したら!「あー…紅葉って、料理下手なんだ」って、姉御に思われるッス!!と、とにかく!これは後で、あちきが食べるッス…
椿「あ、できたの?」
姉御からこっちに来たッスー!!
椿「おいしそうだね?ちょっと食べていい?」
紅葉「あ、いや、それは…」
返事を聞く前に、椿はスプーン一杯分取って、一口食べた…
終わったッス…………
ZU-Nというオーラを出して、完全に諦めモードになってる紅葉。椿の反応は……
椿「おいしいね、これ!」
…と。
紅葉「…!!」
あ、姉御……あちきに気を遣って………いや!別に気を遣ってる訳でもなく、まずいとも思っていない顔ッス!!あのおいしいっていう感想は、姉御の素直な感想……!
椿「…あれ、泣いてる!?どうしたの!?」
紅葉「な、なんでもないッス…」
料理が下手だと自分でわかってる人にこうすると、泣けてくるものです。ちなみに、静音もこれで泣きました
紅葉「最近静姐さんの料理が美味くなったから、真似したらできるかと思って……」
椿「え?最近料理作ってるのは、私だよ?」
紅葉「な…っ」
なんだってー!!?
椿「こ、声が大きいよ…」
紅葉「し……」
師匠と呼ばせてくださいッス!!
椿「だから、声が大きいよ…」
一通りのことを終えて、二人は依頼が来るかと思い客を待っていた。
紅葉「……来ねーッスね……」
椿「確かにねぇ…」
紅葉「そうッス!ちょっと、散歩行ってくるッスか?」
椿「散歩?いいよ」
紅葉「それじゃあ、行こうッス!ちょっと、見せたい場所があるッスよ!」
二人は戸締まりをして、散歩に出かけた。
椿「で、その見せたいところって?」
紅葉「ここからすぐの場所ッスよ!」
笑みを浮かべながら、その場所へ向かって歩く。
そうして少し歩いていると
紅葉「あ、ここッスよ!」
と、その場所へ走っていく
椿「あ、待ってよー!」
椿が紅葉を追いかける…そこには………
椿「…!」
そこには、紅葉した葉が生えている…一本の大きな木があった。
椿「これって…」
紅葉「すげーッスよね?どんな季節になろうとも、ずっとこうなんスよ!それにここ、あちきの思い出の場所というか…」
椿「思い出の場所?」
ここにどんな思い出があるのか、気になって相手に聞いてみる
紅葉「…あちきが、静姐さんに拾われたのは…知ってるッスよね?実は、ここで拾われたんスよ。」
椿「ここで?でも、どうしてここに…?」
紅葉「あちきにも、わかんねーッス。自分のことも、何でここにいるのかも、何もわからず……いわゆる、記憶喪失って奴ッスよ。」
この時椿は、紅葉も私と同じ…記憶喪失だったんだ…と思っていた。
紅葉「そんな得体の知れないあちきを、静姐さんは拾ってくれたッス。紅葉って名前も、静姐さんがつけてくれたッス。ホント、すっごい感謝してるッス…」
椿「………」
紅葉「姉御は、あちきと似てるッス。記憶喪失で、静姐さんに拾われた……だから、姉御にもこのこと、教えようと思ったッス。」
椿「そっかぁ……」
紅葉「あちきも、姉御も、記憶がないッス……でもこれは、きっと…思い出さなきゃいけないことだと思うッス!だから……」
紅葉が、椿の両手を両手で握る
紅葉「一緒に、記憶を取り戻そうッス!」
椿「…うん!」
椿は、笑顔で返した………
静音「……」
木の陰から、二人を見ていた静音。
静音「…見てる?メビウス……この幻想郷で、色々事件が起きてる。けど………少しずつ、前進してるわ。いつか、あの二人みたいに……種族関係なく、お互いに手を取り合うような……あなたが夢見てた世界が、実現されるわ」
現在ノ修復率………5%……
つづく
ベッドから起きて、カーテンを開ける。朝日が窓から射し込む…着替えてから、一階に降りる
椿「おはよ〜」
紅葉「あ、おはよーッス!姉御!」
キッチンには、紅葉が立っていて朝食を作っていた。
椿「あれ?静音は?」
周りを見回すと、静音の姿がないため紅葉に聞く。紅葉は、朝食を作りながら答えた。
紅葉「静姐さんなら、朝早くに依頼が来たから行ったッスよ!」
椿「そうなんだぁ…私も行った方がよかったかな?」
紅葉「いや、一人でも大丈夫な仕事って言ってたッス!」
椿「そっかぁ」
椿は椅子に座る
椿「にしても、紅葉が料理作るの、珍しいね?」
紅葉「姉御のことは、姉御と呼んでるッスけど、あちきは姉御の先輩ッス!だから、これくらいはしないといけないッス!」
ふふ、いつも静姐さんが料理作ってるところ見てたッスから、作れるッス!まぁ確かに、静姐さんの料理の味はアレッスけど……最近は美味くなったッス!同じようにやって、姉御に誉めてもらうッス!!
そんなことを考えながら、とりあえずスクランブルエッグを作った。
紅葉「見た目は完璧…問題は味ッス!」
味見のため、スプーン一杯分を取って食べる
……………あり?
なんだか、すっげー微妙な味になったッス……というか、以前の静姐さんが作ってた料理の味ッス、これ……何がダメだったッスか!?でもこんなのを出したら!「あー…紅葉って、料理下手なんだ」って、姉御に思われるッス!!と、とにかく!これは後で、あちきが食べるッス…
椿「あ、できたの?」
姉御からこっちに来たッスー!!
椿「おいしそうだね?ちょっと食べていい?」
紅葉「あ、いや、それは…」
返事を聞く前に、椿はスプーン一杯分取って、一口食べた…
終わったッス…………
ZU-Nというオーラを出して、完全に諦めモードになってる紅葉。椿の反応は……
椿「おいしいね、これ!」
…と。
紅葉「…!!」
あ、姉御……あちきに気を遣って………いや!別に気を遣ってる訳でもなく、まずいとも思っていない顔ッス!!あのおいしいっていう感想は、姉御の素直な感想……!
椿「…あれ、泣いてる!?どうしたの!?」
紅葉「な、なんでもないッス…」
料理が下手だと自分でわかってる人にこうすると、泣けてくるものです。ちなみに、静音もこれで泣きました
紅葉「最近静姐さんの料理が美味くなったから、真似したらできるかと思って……」
椿「え?最近料理作ってるのは、私だよ?」
紅葉「な…っ」
なんだってー!!?
椿「こ、声が大きいよ…」
紅葉「し……」
師匠と呼ばせてくださいッス!!
椿「だから、声が大きいよ…」
一通りのことを終えて、二人は依頼が来るかと思い客を待っていた。
紅葉「……来ねーッスね……」
椿「確かにねぇ…」
紅葉「そうッス!ちょっと、散歩行ってくるッスか?」
椿「散歩?いいよ」
紅葉「それじゃあ、行こうッス!ちょっと、見せたい場所があるッスよ!」
二人は戸締まりをして、散歩に出かけた。
椿「で、その見せたいところって?」
紅葉「ここからすぐの場所ッスよ!」
笑みを浮かべながら、その場所へ向かって歩く。
そうして少し歩いていると
紅葉「あ、ここッスよ!」
と、その場所へ走っていく
椿「あ、待ってよー!」
椿が紅葉を追いかける…そこには………
椿「…!」
そこには、紅葉した葉が生えている…一本の大きな木があった。
椿「これって…」
紅葉「すげーッスよね?どんな季節になろうとも、ずっとこうなんスよ!それにここ、あちきの思い出の場所というか…」
椿「思い出の場所?」
ここにどんな思い出があるのか、気になって相手に聞いてみる
紅葉「…あちきが、静姐さんに拾われたのは…知ってるッスよね?実は、ここで拾われたんスよ。」
椿「ここで?でも、どうしてここに…?」
紅葉「あちきにも、わかんねーッス。自分のことも、何でここにいるのかも、何もわからず……いわゆる、記憶喪失って奴ッスよ。」
この時椿は、紅葉も私と同じ…記憶喪失だったんだ…と思っていた。
紅葉「そんな得体の知れないあちきを、静姐さんは拾ってくれたッス。紅葉って名前も、静姐さんがつけてくれたッス。ホント、すっごい感謝してるッス…」
椿「………」
紅葉「姉御は、あちきと似てるッス。記憶喪失で、静姐さんに拾われた……だから、姉御にもこのこと、教えようと思ったッス。」
椿「そっかぁ……」
紅葉「あちきも、姉御も、記憶がないッス……でもこれは、きっと…思い出さなきゃいけないことだと思うッス!だから……」
紅葉が、椿の両手を両手で握る
紅葉「一緒に、記憶を取り戻そうッス!」
椿「…うん!」
椿は、笑顔で返した………
静音「……」
木の陰から、二人を見ていた静音。
静音「…見てる?メビウス……この幻想郷で、色々事件が起きてる。けど………少しずつ、前進してるわ。いつか、あの二人みたいに……種族関係なく、お互いに手を取り合うような……あなたが夢見てた世界が、実現されるわ」
現在ノ修復率………5%……
つづく
16/02/22 11:56更新 / 青猫