―――某月某日、音楽スタジオにて―――　　

後藤「ダンスかぁ、どうだろうなぁ…踊れますって人前で豪語できるほどではないなぁ」

高坂「へぇ〜、じゃあ歌は？」

後藤「んー…カラオケには行くけどうまいかって言われたら陸也とかに聞いてくれないとわからないかなぁ」「それにこればっかりは自分で言えることじゃあないしな」

園田「言われてみればそうですね…」

後藤「自分を歌がうまいっていうやつは俺からしたらナルシストだ、他人の評価を別の意味で下げるより自分を蔑んだ方がいいだろ」「それに俺は実際下手だろうしね」

矢澤「じゃあ今から歌ってみなさいよ！」

後藤「え？」

東條「そうやな、ここはあたしらが審査して決めてあげるん！」

後藤「…」(アッ歌わされるフラグ)

　　　　　　―――案の定…―――

後藤「で　す　よ　ね　−」「ｱﾞｱﾞｱﾞ…しょうがない…腹をくくるか」

西木野「これで音痴だったら承知しないわよ！」

後藤「努力しまーす…」「えーっとなに歌おうかな…あ、これにしようかな送信っと」ﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ

　　　　―――ああ、人生涙あり―――

園田「これは…水戸黄門のOPテーマですか？」

南「古いのを選んだね〜」

後藤「だろ？水戸黄門は面白いこれ常識」

μ's一同（そうとは限らないと思うなぁ…）

後藤「よく聞いてろよー」(ただでさえハズいんだから…)

　　　 ああ、人生涙あり
作詩　山下路夫　　作曲　木下忠司

人生楽ありゃ　苦もあるさ
涙のあとには　虹も出る
歩いてゆくんだ　しっかりと
自分の道を　踏みしめて

人生勇気が　必要だ
くじけりゃ誰かが　先に行く
あとから来たのに　追い越され
泣くのがいやなら　さあ歩け

後藤「…どうだ？」

高坂「上手！本物の歌手かとおもっちゃった！」

園田「そうですね本来の歌い方もさることながら強弱のタイミングも素晴らしい」「これは胸を張ってもいい物と思いますよ！」

後藤「お、おぉ」(評価が細かすぎてよくわかんねぇよ！)「まぁあれだ、要はすごいってことだな？」

園田「その通りですっ！」ｸﾞｯ

後藤「そうかそうか、んでさぁ…一つ突っ込んでいい？」「練習しようぜ…？」

μ's一同「あっ」

後藤「『あっ』じゃねぇよ、休憩は終わりじゃあ！ほれー！やれー！」

　　　　　　―――何やかんやあって―――

高坂「今日の練習はおしまいっ！お疲れ様でしたー！」μ's一同「お疲れ様でしたー！」

後藤「よーし帰ろう！すぐに帰ろう！」「俺の場合家帰っても一人だけど帰ろう！」
ｺﾞﾄｳ｢ｱ､ｵﾚｻｷｶｴﾙｶﾗﾎﾝｼﾞｬｱﾏﾀﾅ！」ｿﾉﾀﾞ｢ｱ！ﾁｮｯ…」

絢瀬「みんなお疲れ様！また明日ね！｣「ってあれ？彼は？」

園田「さっき帰りましたけど…」

絢瀬「そう…せっかくだからいろいろ聞こうと思ったのに…残念」「まっそれは今度でいいか！うん！希！一緒に帰りましょ！」

東條「せやな！一緒に帰ろ！」

　　　　　　―――一方彼は…―――
　　
　　　　後藤宅

後藤「ただいまっと！…って誰もいねぇんだった、なにいってんだか」

靴を脱いで居間に行き上着を脱ぎ

後藤「そうだなぁ、テキトーにシャワーでも浴びるか…バスタオルバスタオルっと、あとマット」

バスタオルとお風呂マットを用意し

後藤「がらがらがらーっと」ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…

洗面所に行って服を脱ぎ風呂場の扉を開け

後藤「ぴしゃっ」ﾋﾟｼｬｯ

扉を閉めた後シャワーのスイッチをひねりシャワーを出す

後藤「…」ｼｬｱｱｱｱｱｱ…「…ふぅ」

ｼｬｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱ……ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…ﾋﾟｼｬｯ

後藤「ふぃ〜、すっきりしたぜ」ｺﾞｼｺﾞｼ

髪を拭きつつズボンをはき誰もいない家具だけのある空虚のような居間に移動すると

後藤「…」「…あ、そいえばmonsterかっておいてたっけ、確か冷蔵庫に…」「お、あった」

しばらくそれを見つめた後冷蔵庫からmonsterを取り出し



後藤「どっこいしょ」ﾄﾞｶｯ

一人用ソファに座ると

後藤「…あ、そいえば簿記の宿題あったっけか、やっとかねぇとな…」「ったく商業科でもないのに何で２級取んなきゃいけねぇんだか…」

　　　　　　―――つづく―――