第11話 天使編 『愛沢望』 ある4月の桜舞う季節の事 「アヒャヒャヒャヒャ〜」 早苗荘地下150メートルのおじ様地下秘密基地では 日夜おじ様の怪しい叫び声がこだましていた 「おじ様〜夜食ですよ〜」 葉月は知美とお揃いのメイド服に身を包み、 おじ様のお世話を毎日の何よりの楽しみにしていた。 「おじ様〜今日は何時に無くご機嫌ですね て言うか、幸福絶頂?」 葉月は笑顔でおじ様のPCを覗き込む 「クククク 今回の新型オーバーマシン、ラグナイクシスは最高傑作さ〜 ククク 人型バトルモードの変形はあたりまえとして 砲撃形態、白兵戦形態、高機動形態にチェンジし さらに!!くわっ サポートオプションと合体する事で 巨大な武装要塞形態へとパワーアップが可能なのだー … もっとも、こいつのサポートになるるに使った バイオコンピュターを使っちまったんで なるるがちびっこくなっちまったんだが… まー元々小さいから問題ないか ちゅーか、俺よりなる公の方が大きいのは 個人的に許せんかったしな」 おじ様の何時もの長話しを嬉しそうに聞く葉月だったが 「こら!!この腐れ獣科学者がーー!! ぬっコロスデスぅ!!!」 何処からか聞き慣れた声が聞こえる 「ん?なるるの声が聞こえるんだけど…」 葉月は辺りを見回したが誰も居ない 「いだいーーコラ話せバカなる子!!」 おじ様が何やら困ってる様子 「おじ様… … …… クプ」 葉月はおじ様の肩に乗っかり、ぬいぐみである おじ様のほっぺたを引っ張る1/8サイズのなるるを見て 思わず吹き出してしまった 「酷いです〜お姉さま〜〜あう〜〜」 なるるは涙を流し葉月に泣きついた 「ごめんごめん だって…くぷぷ あーーははははは だめ面白すぎて笑いが止まらない〜」 葉月は涙を流しながら笑い転げた 「あう〜お姉さま〜」 葉月のバカ笑いが一段落し 葉月の手のひらに乗っかる、なるる 「で、なんでこんなに小さくなっちゃったの?」 葉月はおじ様となるるに質問すると 何処からかアリスが現れ、なるるに新しい洋服を着せて遊び始めた 「あうぅ〜アリスちゃん〜なるるは着せ替え人形じゃないデスよ〜」 大好きな、なるるとお遊び出来るアリスは上機嫌である 「まー話すと短いんだけど〜 ぶっちゃげ、なるるの部品新型につかっちゃった〜みたいな」 おじ様は開き直って説明した 「…まーなるる普通にしてても役に立たないんだから いんじゃない、その方が役に立つんなら」 葉月はトドメの一言をさらりと述べると 「あうぅ〜〜お姉さま〜〜なるる役立たずデスかーー 役立たずのなるるはスクラップになった方がよかったデスか〜 なるるなんてネコの餌になればよかったデスか〜うじゅ〜」 なるるが涙を流しいじけ出すと、アリスがよちよちする 「あう〜アリスちゃんありがとデスぅ〜〜うじゅ〜」 「で、おじ様〜前から凄く気になってたんですけど〜 あの巨大ロボって言うか、メカって何ですか? て言うか、頑強(ロボ)軍団?」 葉月は研究室の窓ガラスを隔てて見える機体の質問をおじ様にぶつける 「あーあれね、グランヴァースとサイバーシップ で、まだ未完成なのが恐竜型兵器のメガザウラス なんちゅーか、エルシオンのシステムを連結させた 言うなれば3大兵器? 一応、NBデバイス・ヴィマナ・オーバーヴェイルを意識してるんだ 当然単体で使用可能で、 全機体に例のコックピットシステム積んであるから互換性抜群 まーノリ的に、シャドーブレイカーがピンチの時 用途に合わせて発進してくる まーバイカンフーみたいな感じ? 発進のネタとしては、タイムボカンシリーズみたいな〜」 おじ様が嬉しそうに説明してるが、全然分からない葉月 「要は心強い味方ってコトでしょ?」 「まーそう言う事かな〜」 「で、なんでこんなの作ってるの?」 「え?なんでって、そりゃ決まってるでしょ! …趣味」 「趣味でなるるの体勝手に改造した上、使いまわすな〜〜 このバカご主人が〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」 てな具合で葉月達は毎日楽しく暮らしてたとさ スーパーガール葉月が一番!エルシオン 第11話 天使編 『愛沢望』 --------------------ところ変わって天使会 天使会はここ数ヶ月、パワーアップを果たしたミコト&レイカ と共に、て言うか〜縦横無尽?に活躍する葉月こと、ソードブレイカーにより 組織として既にその機能の大半を失いつつあった 「メタトロンよ、ウリエルの消失により オペレーションミレニアムが凄まじい遅れが出ている」 ガンゼリシアは天使会の教祖メタトロンの元に居た 「…ラファエルよ、もはや一刻の猶予もありません 新開発のオメガオーガマシンの使用を許可します」 メタトロンの言葉に驚きを隠せないガンゼリシア 「しかし…あれは危険すぎます」 「毒は毒を持って制す お行きなさいラファエル そしてラサとウリエルの心臓を我が元へ」 ガンゼリシアはメタトロンの真意が理解できなかった 何故ならメタトロンはこの世界の調和を望む者 それが世界を破壊するかもしれないオメガオーガマシンの 使用を許可するとは信じられなかった 「起動実験は完了しているのか?Drクロイム」 ガンゼリシア研究施設に足を運んでいた 「あぁ完了しているさ これの使用許可が下りたところを見ると ダークエンジェル共も新しいステップに進んだようだな」 Drクロイムは天使会を代表する科学者であり 裏切り者である八神卯月博士の師匠でもあった 「貴方はどう思われますか?今回の指令を」 ガンゼリシアはDrクロイムに真相を尋ねた 「フフフま、体のいい実験と言った所だろうな もっとも、あれを使わなければヤツらを止める事は出来んだろうがな」 Drクロイムは不敵な笑いを浮かべ闇の中へ去って行った 「…分からない、私には だが、我々天使会の、いや、人類の未来の為 悪しきダークエンジェル共を倒さねばならん!」 ガンゼリシアの決意は固かった… 「メタトロンよ」 「Drクロイム」 「いいのか、あれを発動させて?」 「構いません、ヤツらを倒し心臓を取り戻すには多少の犠牲も問いません」 「ハハハククク…ハハハハ さぁ見せてみろ天野の意思を継ぐものよ いや、ラスター・イヴ・ゼウスに連なる者よ 今度こそ私はお前を越える! フフフ…ハハハハハハ そうだろ、我が最高傑作の人工神メタトロンよ」 「…やっぱりな」 おじ様は回収して来たオーガマシンを再検査していた その中である特徴から天使会の黒幕を推測していた 「おじ様?」 「間違いない、クロイムだ…クロイム・アストバーンが 生きていたんだ… まーサイルティオンの暴走により 一定時間、島の一部の時間が停止していたのは分かってるから こう言う事もあるかな〜とは思っていたけど ちゅーか、ユダヤが居るんなら他の連中もあり得るんだよね …むしろ、そうなるとアレも発掘されてそうだなぁ」 「おじ様?」 「あーごめんごめん ハヅたんさ〜実はこれから天使会も本気出してくるかも」 「今までは本気じゃなかったんですか?」 「なんて言うか、出し惜しみしてた節はあるよね」 「う〜ん、そんな余裕はないと思うんだけどな〜」 「まーとにかく、こっちも何かしらの手は打たないとね」 「はぁ〜 まぁおじ様が居れば、問題無いですよね」 葉月は笑顔でおじ様を抱きしめた 「むしろ、キミが居るからの間違いだと思うが…」 -----------高校の入学式 「ふわ〜〜〜はぁ〜だるい、帰りたい」 葉月は新入生達を迎える式の中、だるそ〜にしてた 「まぁまぁ葉月ちゃん、あと少しだから〜ファイトっ」 ミコトは葉月を励ました 葉月達は何故か?全員同じクラスになった様で 葉月派閥が更に進行した感が強い 特に今年は葉月目当ての新入生が多く 葉月人気に拍車がかかってる感じだ その中でも、葉月の通っていた聖フェミニン女子学院から この学校に進む生徒も多かった様で 違う意味でも男子生徒にとっては、嬉しい限りだそうな 「葉月先輩」 聖フェミニン女子学院時代の後輩、久住樹も葉月を追いかけ入学していた 「久しぶり、樹」 葉月はそう言うと、樹の額にキスをして 頬を手で優しく撫ぜた 「先輩…」 「樹」 いい雰囲気の二人の間に入ったのは、ラムロとレイラだった 「葉月先輩〜〜今日のバンド練習時間まで〜ご一緒させて下さい〜」 「ダメだよレイラ〜東先輩忙しいんだから」 「えーなんで〜〜」 二人の夫婦ケンカが始まった 「チッチッチ〜ケンカはあかんよ〜 夫婦ケンカは棒にナス言うやろ〜」 「メイコちゃん、それ面白く無いよ」 突如現れたメイコに親友の樹の容赦の無い突っ込みが下る 「うん、面白く無い」 葉月のトドメ 「あう〜〜ウチ出直してくる〜〜〜」 その時葉月は、メイコになんて声かけていいの分からなかった メイコは永遠の相方と決めていた葉月の姉、伊織の死により お笑いの道から遠ざかったと伝え聞いてたので… 「なぁ樹…メイコのやつ、今は何してるんだ?」 葉月は樹にそれとなく尋ねた 「今はスカウトされて、声優やってるみたいですよ アニメとか、もう何本か出てるみたいですし」 「…アニメ?声優?? うぅ頭痛くなってきた」 葉月はそう言いながらも、なんだか昔に戻った気がして嬉しかった そんな葉月をこっそり見守る影が その影に、同じくストーキング癖のレイカが気づく 「ぬぬ!ただならぬ殺気 さてはプロのストーカーねっ 流石葉月さんっプロに付けられるなんて!!」 などと意味不明な事を口走るレイカを尻目に 謎の影は葉月に近づく 「お姉さま…」 「ん!?殺気」 葉月は迫り来る謎の存在を刹那的に交わす ザザ 「流石お姉さまっ望の抱きつきを避けるとは、流石ですっ」 「その声は!!! …誰だっけ」 葉月のボケに見事にこける謎の影こと望ちゃん そうなのだ、彼女こそ聖フェミニン女子学院時代 葉月ファンクラブ月百合の会の伝説の初代会長K子その人なのだ と言っても、その時の記憶は望には無く 何故なら、その時はなるるに体を乗っ取られていたからである そしてなるるが憑依した望は 葉月の本の旅にストーキングする事となったんだが… それはまた、次の機会と言う事で 「お姉さまっ望の事覚えてらっしゃらないのですかっ」 望は葉月に涙ながらに訴えた 「いや、覚えてるって覚えてるからそんなに迫るなよ」 「あわわわ申し訳御座いません」 望はそう言うと10メートル程後ろに引き下がった 「いや、そう遠いと話し出来無いし」 葉月がそう言った瞬間 再び葉月の目の前に迫る望…早業である 「お姉さまっ」 「…で、望もボクを追いかけてウチの学校を受験したと」 「はいっお姉さまっ」 望は目を潤ませて葉月に媚びへつらう 「はい、そこまでです望さん」 突如現れた美少女に、望は首の後ろを摘み上げられ 葉月より引き離された 「すみません、葉月センパイ この子調子に乗ると何するか分からないので 後で躾けておきますのでお許しを」 淡々と冷静に話をする美少女に葉月はペースを奪われた 「えーと、望のお友達?」 葉月は美少女に質問した 「はい、厳密には1年半前にコミケ会場で知り合ったのです」 「コミケ?」 葉月は美少女の言ってる事に反応した 「コミケって、あの伝説に伝え聞く オタクの祭典!変態の集い(ちょっと逝きたい) 一度その世界に踏み込んだら逃げ出す事は叶わないと言われる あの伝説のこみっくまーけっと!!」 葉月は鼻息を荒くしながら熱弁した 「…なんでやねん。(つっこみ」 美少女はすかさず突っ込んだ…が その突っ込みに葉月は過剰反応を示す 「…キミは…まさか…おじ様の…お仲間さんの…」 葉月はその一言で何かに気づいた! 「のばらさん」 「こずみん!」 ひし〜〜〜行き成り抱き合う二人 「行き成り抱きつくなです〜〜〜はぁはぁ」 すかさず二人を引き離す望ちゃん 「あうぅ〜こずみん〜〜」 葉月は手を伸ばし、こずみん(笑)を求める 「あ〜〜のばらさん〜〜」 同じく引き離されたこずみんも葉月を求める 「ところで、二人はどう言う関係なんですかっ!!」 望ちゃんが少し怒り気味に尋ねた 「えーと、チャット仲間?」 葉月は答えた 「はい、改めて自己紹介します 小泉ミクです」 こずみんと呼ばれる美少女が自己紹介をした ちなみに、後に葉月は彼女達と伝説のコミケに挑む事になるのだが それはまた、別の話 「みっく〜〜ん」 おじ様は行き成り空から現れたと思うと、ミクに抱きついた 「おじ様…」とミク 「あうぅ〜〜みっくん会いたかったのだ〜〜」 「ダメダコノヒト」 ミクに甘えまくるおじ様、当然そんなおじ様を葉月はほっておく訳ないのだが 「お〜じ〜さ〜ま〜 この浮気者ーーーー死ねーーーーー」 葉月により空に放り投げられ星となるおじ様 「また来週〜〜会いましょ〜〜〜」 などと捨てセリフを残し消え去るおじ様… 「って言うか、こずみんはボクのものだ〜〜」 「のばらさ〜〜ん」 ぎゅ〜〜〜抱き合う二人を止めれる者は既に居なかった 「あの今回望が主役じゃないんですか??あうぅ」 カーカーカー 春の夕空にカラスの泣き声がこだまする 「かえろ」 -----------所変わって天使会関東支部 「あの〜親分、本当にこれ使うんですか〜」 ガンゼリシアの部下の一人が脅えながら言う 「しかたあるまい、メタトロンの指示だ」 「しかし〜」 「確かにこれは危険な物ではあるが ヤツラを葬るには致し方あるまい」 ガンゼリシアは自分に正義はあると言い聞かせ 起動スイッチを押す…が、その瞬間 ガガガガ 「何事だ!」 ブーブーブー 「非常事態発生非常事態発生 オメガオーガマシン暴走を始めました」 オペレーターの悲鳴にも似た警告があたりを包む 「くっ、まずい もしもあれが都市に出ればその被害は甚大な物となる なんとしても止めねば」 ガンゼリシアは3人の部下を連れ オメガオーガマシンの停止に向った ---------帰宅の望ちゃん 「はぁ〜久しぶりのお姉さま〜美しかったな〜 学校の受験のため、追っかけが1年間出来なかったから その感動も一際〜早く帰って写真現像しないと〜〜 ワクワク」 葉月との再開を果たした望は上機嫌で家路に向った…のだが その時だった ドカーーーーーン オメガオーガマシンの暴走が望を襲う 望の体は宙に放り出され 地面に叩きつけられた… 即死だった あれ…体が動かない わたし死んじゃったの 「遅かったか、おい娘… ダメだ死んでる」 駆けつけたガンゼリシアだったが時既に遅し 「くそっオメガーガマシンめ!!! 行くぞお前達、必ずヤツを止めるのだ!!」 「おじ様!」 「あぁこりゃ、ヤバイぞ ヤツらとうとうアレを実戦投入してきやがった」 「はい、今までとはレベルが違います」 「これからが本当の戦いになるって、この事だったんだ」 ナイトファントムで暴走オメガマシンに向う葉月達だったが 「待つデス〜〜〜」 葉月の肩に乗っかって来たなるるが、葉月達を止める 「あれは…」 なるるが望を発見する 「望!!…早く助けに行かないと」 葉月はマシンを急がせた…が 「葉月…生命反応ありません」 ララが悲しそうに言う 「望起きろ望!望!!!のぞみーーーーーーーーー」 葉月は大粒の涙を流し望を抱きかかえ叫んだ 「…ハヅたん」 その姿を悲しむおじ様 「フフフ大丈夫デスっ 前に一度望ちゃんの生体データのバックアップを取ってあるデス」 なるるが勝ち誇った様に言った 「生き返るんだな!!」 葉月がなるるを掴み上げ、少し脅すように言う 「ムリだよハヅたん」 おじ様が望ちゃんを見ながら呟いた 「なんで、おじ様なら生き返らせるんでしょ だっておじ様には不可能は無いって」 葉月は分かっていた、その言葉の意味を 痛いほど分かっていた、だが今はおじ様を責める事しか出来無い 「おじ様は万能なんだ、おじ様は神様なんだ 不可能なんてある訳ないじゃないか そうでしょ!おじ様…」 「ハヅたん…」 葉月はその場に泣き崩れた 「ご主人様〜意地悪言ってないでさっさと直すデス」 なるるは何の躊躇いもなしに言ってのける 「お前には分からないだろうが この子が此処で亡くなるのは運命なんだよ それが、人の死 確かに俺は生き返らせることが出来る だが、それは正しいことじゃない」 「何言ってるデスか〜ご主人様に正しいも何も無いデスよ〜 だってご主人様が正義そのモノなんデスから〜〜」 笑い出すなるる 黙り続けるおじ様と葉月 「あのデスね ご主人様…冗談抜きで早く生き返らせるデスよ」 「もういいんだ、なるる おじ様、ボク行くよ、望の仇を取る 絶対にヤツらを許さない」 葉月は、一人でナイトファントム駆り、オメガマシンに向う 「ご主人様?」 なるるはおじ様を覗き込む おじ様はペテペテ望の元に歩いた 「…望ちゃん…ごめん、俺助けてあげられない」 おじ様は望の手を握り締め、震えながら泣いていた 「ご主人様…どーして」 造られた存在であるなるるには理解出来なかった 「分かったデス!なるるが何とかするデス!」 「ダメだ 俺達の力がこの世界に干渉する事は許されない」 おじ様の威圧感のある言葉がなるるに刺さる 「ご主人さま…あうぅ でも…望ちゃんは…望ちゃんは」 「そうか…この子がなるるが憑依していた子なのか … 手が無い訳でもない」 「助けれるデスか!!」 「分からない、可能性があるとしたらの話だが とりあえず、ラグナイクシスを呼ぶんだ」 「呼ぶ??デスか??」 「あれには、お前のシステムを組み込んである 要は、なるるの元へなら何処に居ても来れるんだよ」 「分かったデス〜〜〜 来るデス〜〜ラグナイクシス〜〜〜」 なるるの呼び声にラグナイクシスが駆けつける 「来たデス! で、どーするデスかぁ〜」 おじ様はラグナイクシスに装備されてる、レイブレイド外す 「もしも望ちゃんが天使なら、コアが動き出す筈なんだ もしも、コアが動き出せば分子レベルで肉体は修復される この世界の天使の力でね」 おじ様はそう言うとレイブレイドを望に翳す 「望ちゃん!目覚めるデスーーーー」 此処は何処? 望は精神世界を彷徨っていた これは私の記憶…やっぱり死んじゃったんだ私 あれ?この記憶…お姉さま? 望は封印されていた記憶を紐解く それは、葉月の後を追い 図書館世界を旅した時の記憶である これが私…でも違う私じゃない もう一人の私? その時だった、望の額が輝き出す 「やった!!天使の刻印だ!!目覚めるぞ新しい天使が!!」 新宿で暴れ回るオメガマシン それに立ち向かう葉月とナイトファントムのララ 「くそーーこっちの攻撃が全て吸収されるのかっ」 葉月の攻撃をもってしても歯が立たない 「ララ、シャドーブレイカーを呼ぶんだ あれなら、何とかなるかもしれない!」 「はい」 葉月の指示でシャドーブレイカーを呼び出すララ だが… 「何故来ない??」 「いけません葉月!結界です 我々は、ヤツの結界に捕まってしまっています」 「なんだと! クソっこんな時おじ様が居てくれれば… おじさ… 何を言ってるんだボクは… そうか、ボクが何時も誰かに頼ってるから だから望が…くっ」 葉月は自らの弱さを憎んだ 自分がもっと強ければ、全てを救えるのに 葉月は自分の無力を嘆いた その時、奇蹟が起こる 葉月の額に見たことも無い紋章が浮かび上がる 「…なんだ、何が起こっているんだ」 「解析不能…葉月」 「うわ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」 葉月の悲鳴とも雄叫びとも取れる奇声があたりを包む そして、葉月の背中から輝く銀の翼が広がる 「ハヅたん!!これをっ」 いきなり出現したおじ様は葉月にブレスレットを渡す 「それを両手に装備して叫ぶんだ クロスナイト!と」 「…うん分かった」 葉月はおじ様の言葉を信じブレスレットを装備した そして「クロスナイト!!!!」 二つのブレスレットから粒子状の光が葉月を包む それは葉月の体を覆い、葉月に新たな力を与える 「セントイングリット〜聖なる女神〜」 「ララ!」 「はい葉月、システムをオーバーブレイクに切り替えます」 その時、ナイトファントムの新たな力が目を覚ます 葉月はナイトファントムの上の乗ると シャドーブレイカーを呼び出す 「いくよ、ララ!!」 「はい、葉月」 ナイトファントムは 人型機動兵器シャドーブレイカーとドッキングする 「ナイトファントム!オーバーブレイク 神威よ!その力解き放て!!!!!!」 「オーバーブレイク ナイトファントムに搭載された増幅融合器により 無限の力を生み出すシステム ハヅたんには、うってつけのシステムだよね」 シャドーブレイカーの前には巨大なリングが姿を現す 葉月は最大限に発動させた神威を振りかざし そのリングを突き抜ける そのリングを超えることで、一定時間そのMAX値が何倍には跳ね上がる 葉月の渾身の一撃がオメガマシンを沈黙させる かに見えたが… ドクンドクン 次の瞬間、オメガマシンは再生をはたし、再び葉月に襲い掛かる 「くそーこれじゃ切りが無い!」 「お姉さま!心臓を抜きだすんデス!!」 その時だった、葉月の前に死んだはずの望が姿を現す 「望!!よかった…よかっ… お前喋り方変じゃないか…まるでなるるみたいな」 「大丈夫ですお姉さま!望も此処に居ます」 「え?」 「そうなんデス!半人前の望ちゃんに なるるが力を貸してあげてるんです!」 望から二つの人格が姿を現す 葉月はおじ様の方を見ると、おじ様はうんと頷く 「事情はどーあれ、望が生き返ったんだ 一気にに行かせてもらうよ!!」 「行くデス〜〜〜〜」 天使に覚醒し蘇った望 オメガマシンとの雌雄を決する葉月 果たして、二人を待つ真実とは!!!! 次回に続く -------------------次回予告 第12話 天使編 『神の心臓〜新たな天使』 キミ達は何も分かっては居ない この世界に文明をもたらしたもの そうか、エステファーンの残骸はこの星に漂着して 1万年以上の昔 地球を襲った大変動 失われた記憶は今は凍りの下か 永遠に眠り続けてくれ その心臓は僕が頂くよ 天使にこそ、神の心臓は相応しい!! ジーヴァス帝国の皇帝 ラスター・イヴ・ゼウス それが、俺の名の一つ、そして俺の罪 ボクにとって、おじ様はおじ様だ!! 今再び悪夢が蘇る ハハハハ滅びよ人間!滅びよ神の使者達よ!! 私は新たな造物主となるのだ!!! 次回天使編『神の心臓〜新たな天使』に乞うご期待 |