作:葉月の神官さん

※18禁小説です。

第三話 『精獣』


「待ちたまえ皇蓉子君! 」

不快極まりない蠢く精液を洗い落とす為に一刻も早く第二音楽室から抜け出したかった蓉子の背中に声を掛ける者が居た
まだ中学生ながら既に武術の達人の域に達している彼女が声を掛けられるまで気が付くことが無かったのだ
それはこの人物が只者ではないのか、あるいは香織に気を取られすぎていたのか
いずれにしても蓉子らしくも無かった。内心の動揺を隠し切れない表情で蓉子は声の方向に振り返った

大舞台の物陰から青み掛かった髪で円らな瞳で二重瞼にかかる睫毛が長い美少年が立っていた
身長は168センチぐらいだろうか、蓉子よりもやや小さい
蓉子と同じ憐花学園の学ランを身に纏う少年は闇の中でもはっきりと分かる赤い唇を開いた

「憐花学園裏生徒会へようこそ。皇蓉子さん。私は憐花学園生徒会長3年B組神宮寺信。 以後お見知りおきを… 」

神宮寺と名乗る少年の挨拶は語尾が上がり調子のどこか人を馬鹿にしたような響きを帯びていた

「裏生徒会? どこに生徒がいるのだ? 香織先輩に一体何をした! 」

蓉子は肉食獣を思わせる鋭い眼光で神宮寺を睨み付けた

「学園記録を塗り替える好成績で転入試験を合格した貴女らしくも無い台詞だ
橘香織は憐花学園の生徒会の繁栄の為にその身を捧げたのだ。
元生徒会幹部としての最後の責務を果たしてもらったのだ」

例え男であろうとも怯まずにはいられない物騒な輝きを見せる蓉子の眼光を受けても神宮寺は全くひるむ様子を見せず
むしろ愉しんでいるように見える

「身を捧げる? ふざけたことを言うな!
貴様等生徒会が裏帳簿を私に奪われた香織さんに対する制裁で強姦したのか! 
卑怯者め! はじめから私を直接狙え! 」

蓉子は巻き込まれた香織に対する申し訳なさと生徒会のやり口に歯軋りした

「ふふふ…貴女には裏生徒会に身を捧げられることがどれだけ名誉なことなのか分かって無いらしい
橘香織はその功績で巫女としての役割を果たすのにふさわしいと判断された
これは制裁ではない。神に選ばれし者の名誉なのだ! 」

神宮寺は異常に興奮しきった様子で目をぎらつかせ自己陶酔したように天を仰いだ

「…頭がおかしいのか? 神? 名誉? どんな手段で香織さんを強姦したのか分からないが
まるで獣に犯されたみたいじゃないか… こんな酷いやり方が貴方等の言う名誉なのか!!! 」

蓉子にとって必要なのは生徒会の裏帳簿を手に入れることであり生徒会を潰すこと自体は目的ではない
もちろん衝突が避けられないのは分かっていたが完全に潰せという指令は受けていない
むしろあまりにも派手に跳ね回りすぎると皇家本家の立場が危うくなることも考えられる
だが蓉子は香織の惨状を目にして神宮寺という男だけは許せなくなっていた

蓉子は手を覆う謎の精液の不快さも忘れ全身から放たれる殺気を隠そうともせず神宮寺に向けていた

「ふふふ… 貴女がこの学校に転入する話になった時から理事長は貴女の家の意図を見抜いていた
それを承知の上で貴女の転入を許可した。だが私には理事長や貴女の家の目論見など関係ない。
理事の思惑など私にはどうでもいい。我々は我々のやり方で義務を全うするまでだ」

「どういうことだ? 」

理事長と生徒会で完全に繋がっているわけではないのか? 蓉子はいぶかしんだ。

「理事もこの学園も私が創り出したものだからだ。貴女には理解できないだろうが
皇蓉子…貴女をこの世界に呼んだのは私なのだ」


「何を馬鹿な…どこの怪しい宗教指導者でもそこまで言いきらない…
貴様にこれ以上関わるつもりは無い。大人しく強姦の事実を認め自首しろ
自ら法の裁きを受けるつもりがあれば私自身が貴様に制裁を加えるつもりは無い」

常軌を逸した神宮寺の台詞に蓉子は呆れ果てていた
このようなことに時間を費やすつもりは無い

「ふふふ…冗談にしては笑えないぞ。皇蓉子。
何故この世界を創り出した私がこの世界の法で裁かれなければいけないのか?
貴女が絶対のものと思っている法も私が創り出したものであることをご存じないのか」


「これ以上貴様の戯言にかまっている暇は無い!
貴様が自首する気が無いのであれば私が貴方を叩きのめし警察に突き出すまでだ! 」

蓉子の腹は決まった。このわけのわからぬことばかり口走る理解不能な男を叩きのめす
然るべき罰を自らの手で与える。もはや親から与えられた指令も関係ない
それは青臭い正義感からではなく理屈抜きの不快感から来る本能的なものだった


「私にあくまで立ち向かう気か? やはり皇蓉子はそうでなければ面白く無い
だが今の私が格闘部の主将クラス四人を病院送りにした貴女に殴られたら死んでしまうだろう」

神宮寺の台詞は大口を叩いた者にしては情けない言い分だった

「今更怖気づいたか? だがもう遅い。
殺さない程度には手を抜いてやるつもりだが半年は歩けなくなるつもりでいろ! 」

蓉子は神宮寺の言葉を男らしく無いと思いますます許す気を無くした

「今の私が貴女と戦うのは素手で猛獣に立ち向かうに等しい
だが私も猛獣になるとしたら貴女はどうするかな? 」


「何を馬鹿な… なっ! 」

先程から不可解なことばかり口走る神宮寺の体に異変が起こった
薄暗い闇の中に焔立つように神宮時の内部から盛り上がる気を蓉子は感じ取った
室温が急激に上昇したような暑く感じ空間が狭くなったかのような圧迫感に押しつぶされるかのようだ

(戦わずして勝利を収める事が出来るのが真の強者であり
自らの手にあまる危機を察知したら戦いを回避するのも一つの勝利である)

以前蓉子は武術を指導してくれた教官の言葉を思い出した
蓉子の第六感は自らの手には負える相手では無い事を察知していた
全身から冷たい汗がどっと噴出しこの場から逃げ去りたかった

「うわ・・・・・・ひぃ!!! 」

彼女が受けた性的暴力になんらかの関係があるのか
神宮寺の異変を見て香織が恐慌状態に陥ったかのように叫んだ

蓉子はそんな香織の様子を横目で見てなんとか仇をとってやるための勇気を奮い起こそうとした
視線を神宮寺に戻すと彼の外見は大きく変貌を遂げていた

「な・・・・・・」

蓉子は驚愕で言葉も出なかった。文字通り神宮寺は変わっていたのだ
蓉子よりも小さかったはずの身長は2メートル近くまで伸びていて天井が低く見えた
闇夜に光る眼光は人の物には見えなかったが人に見えないのはその瞳だけではなく全身が別の生き物に変化していたのだ

神宮寺という少年はそこに存在しなかったかのように全身が黒と白の縞模様の獣毛覆われた巨大猫が立っていた
滑りを帯びた牙を覗かせた猫は長い舌をなめずらせた
まるで不出来なSFアニメのようなデタラメな変身に蓉子はしばらくの間口に出す言葉を失っていた

「もしかしてシマ猫か? こんな事あるのか… 」

現状認識が出来ず目の前の光景を理解することも難しかったがようやく

「シマ猫じゃないですにゃ〜 拙者巷ではぬこ侍とかしまぬことか呼ばれてるにゃ〜
折角憧れの蓉子様をこの世界に招かせてもらったのだから思う存分愉しませてもらうにゃ♪ 」

神宮寺は姿が変わったことで性格まで変容したのか? 
口調まで崩れたものになり何故か蓉子の事を蓉子様と呼んでいた
蓉子は人狼伝説を思い出していたが所詮は伝説内の出来事であるし事実とは思えなかった
ましてやワーキャットなど聞いた事が無い
だが現実に縞猫人間は二足歩行で蓉子の目の前にいる
彼女はこの馬鹿げた悪夢のような現実を否定したかった

「さ・て・と♪ 蓉子様はどんな風なプレーが好きなのかにゃ〜
抵抗しなければ橘香織みたいに傷つけたりしないから安心してにゃ♪ 」

縞猫人間は香織を犯したのが自分であることを暗にほのめかした
そういえば香織の全身は獣のような歯型や爪を立てた痕が残されていた
香織は獣人を目にして恐怖の出来事を思い出したのか再び気を失っていた
このおぞましい獣に香織が犯されたことを理解するとともに怒りで蓉子の萎えかけた闘争本能に火がついた

「お…拙者のこの姿を見てもやる気のようですにゃ〜 さすが蓉子様
そうでなければ犯し甲斐が無いですにゃ〜 」

「黙れ獣! 貴様が人で無いならば殺しても構わないのだな!!! 」

「ふにゃ〜動物虐待でも罪に問われるにゃ。 でも安心してにゃ
今の蓉子様にどうあがいても勝ち目はないにゃ だから動物虐待にはならないですにゃ
どうしてまだ少女の蓉子様をこの世界に呼んだと思うかにゃ? 」

獣人の口調は意味深長だった

「今の? 一体どういうことだ? 」

蓉子には全く思い当たる節が無い。
だが目の前で実際に信じられない変化を起こした神宮寺の言葉だけに不気味だった

「ゲストの蓉子様に知る必要は無いにゃ〜
そろそろ読者の皆様も蓉子様が犯されるシーン見たいって焦れているだろうからお話はここまでにゃ♪ 」

「く…来るか!!! 」


蓉子は身構え未知の化け物と対峙することになった
彼女は彼我の戦力を冷静に分析すると悲観的にならざるを得なかった
相手は本物の獣の姿をしている。人間相手の格闘でも単純に体格の差が実力の差につながる
しかし少なくても人と戦う場合であれば修練や経験によりその差を埋めることが出来る。

だが獣の相手など誰が想定しただろうか?
目の前の獣人は蓉子よりも遥かに巨大だ。同じ体格の人間と獣を相手にするのではわけが違う
人は脆弱な生き物だ故に知恵が発達して万物の霊長となり得たが相手は人の頭脳と獣の筋力を兼ね合わせている
そして見るからに鋭利な爪と牙は簡単に人肌の柔肌など切り裂いてしまうだろう

対する蓉子は素手の徒手空拳。
エージェントとして武術を修める彼女にも、さすがに獣と戦うという経験は無い
なまじ格闘家相手ならば敵ではない域にある蓉子は、その実力ゆえに自分の通用する限界も知っていた

(勝率は限りなく0パーセントに近い)

エージェントとしての本能は逃げるべきだと告げていた
それがもっとも理性的で賢明な選択だと言えた
だが蓉子はあまりにも哀れな様子である香織をこのまま放置しておけなかった

香織を産婦人科に連れていって膣内洗浄させてやるには一刻も早くこの化け物を倒さなければいけない
戦力を比較すればほぼ確実に返り討ちに会う可能性の方が高い
敗北すれば間違いなく香織以上に無残な目に合わされるだろう

蓉子は自分の愚かさを嘲笑った。そこまでして香織を庇う義務は自分には無い。
むしろ自分を屈強な男達に犯させようとした張本人であるから香織の悲運は自業自得である
だが蓉子は香織のような美しい女子を犯した獣人が許しがたかった。
例え敵わなくても香織の無念を晴らすために一撃でも加えてやるつもりになっていた

(牽制攻撃はかえって爪で叩かれる可能性が高いから危険だ…
向かってきたところ上段蹴り一撃で相手の首を叩き折る)

蓉子は化け物とどう戦うかすぐに作戦を立て終えた

「さてと…覚悟は出来たかにゃ? ではいっただっきまーす♪ 」

猫人間はあっという間に間合いを詰めていた。
蓉子の想定の範囲以上の早さであったがあらかじめ作戦を考えていた彼女の体は自然に動いていた

不動立ちから膝を曲げながら体側に高く上がった踵も床も平行になるくらいあがり、
軸足と腰を素早く回転させながら曲げていた膝を大きく伸ばし脛を猫顔の頚動脈に思い切り叩き込んだ

(やったか!)

蹴りの速さとタイミングに獣人の勢いも加わり強烈なカウンターになった
人が相手であれば頚椎が圧し折りかねないほどの衝撃を足先に感じていた
間違いなく超重量級の格闘家にも劣らない威力を込めた必殺の一撃に蓉子は勝利を確信した

だがその夢は一瞬で砕かれた。

「うっ!!! 」

蓉子の背後から斑な紐のようなものが襲いかかった
その紐は会心のハイキックを加えて油断しきった蓉子の首に巻きつくとじわじわと締め付けた

「ぐっ・・・ 」

青褪めてもがく蓉子の様を猫人間は楽しそうに眺めた

「ふにゃー 肩凝り解消には中々良いキックでしたにゃ
ちゅーか筋肉もりもりのしまぬこに蹴りなんか通用するわけ無いですにゃ
こっちの世界でもあまり頭の方は良く無いみたいですにゃ〜 」

斑な紐のように見えたものは猫人間の尻から生えた尾だった

「は…な…せ… 」

宙吊りにされるほど強い力で締め付けられた蓉子は両手で必死になって化け物の尾を解こうとしたが少しも緩まなかった

「無駄ですにゃ。でも拙者蓉子様をあまり痛めつけたくないですしにゃ〜
某兄さんみたいなSM好きじゃないし〜 そうだ。前様じゃないけどこんなのどうかにゃ? 」

猫人間はあっさりと蓉子をしめつけていた尾から開放した
蓉子は膝をつき床に向け苦しげに咳き込んでいた

「さてと。長生きした化け猫の尾は十本になるって話知ってますよにゃ?
拙者は尾を自在に増やすことが出来るですにゃ♪ 」

猫人間は尾を一旦背に戻した
その後直ぐに言葉どおり一本づつ尾が増えていった

猫人間の尻から計四本の尾が現れた時にようやく蓉子は息を切らせながら立ち上がった
どうやら猫人間はわざと蓉子の回復を待っていたかのようだった

四本の尾は全て蓉子に襲い掛かってきた
鞭のような威力を持つ上下左右から迫り来る尾を蓉子は辛うじてかわしていたが
あらゆる角度から攻めてくる尾はいくら避けても何回も違う方向から襲い掛かってきた

(弄ぶつもりか)

蓉子は猫人間が手を抜いているのを察した
尾が蓉子の体を掠めるたびに鞭で叩かれたような痛みが走る
制服のスラックスは至る所が裂け、腕は蚯蚓腫れだらけになり、さらしも解けそうだ
彼女の必死の抵抗ですら猫人間にとっては余興に過ぎないのか
このままでは捕まるのは時間の問題だった
こうなれば玉砕覚悟でもう一撃喰らわせる覚悟を固めた

尾をかわした勢いで地を蹴り一足飛びで間合いを詰める
刹那の瞬間とび蹴りを喰らわせる空間に入った

「ハッ!!! 」

裂帛の気合を込め大きく飛び上がると蓉子は痛烈な膝蹴りを猫人間の顎先を正確に打ち抜いた
顎への一撃は脳を大きく揺さぶり相手を失神させる
膝蹴りは上段回し蹴りと並ぶ蓉子必殺の武器だ
これを喰らって倒れない人間はかつていなかった
さしもの猫人間も顎を大きく跳ね上げるとスローモーションのようにその巨体が前のめりに崩れ落ちた

「はぁ・・・はぁっ・・・ 」

蓉子は肩で大きく息をしていた
このような常軌を逸した巨獣を自分が倒してしまったのは信じられなかった
だが化け物はぴくりとも動く気配が無い

もしかして殺してしまったのでは?

蓉子の中に新たな不安が過ぎった
人相手にはここまで本気を出したことは殆ど無い
彼女の武術は殺人術も含まれるがさすがに実行したことはなかった
自分が本気で戦えば人を殺す事など簡単なこともわかっていた
相手が人智を超えた獣人であるから全力で叩きのめしたが元はただの人間
見た目どおり獣並みの耐久力まであるとは限らなかった

蓉子は猫人間の生存を確認する為に恐る恐る近づいた
未だに慣れない奇妙な猫面を覗き込んだ

「!!!」

「捕まえたー♪ 」

いつの間にか一本の尾が蓉子の左足首にするりと巻きついていた
あれだけの一撃を喰らいながら何事も無かったように猫人間は立ち上がった

「ふにゃ〜 もう少しでお花畑が見えちゃうとこだったにゃ〜
けれどこの世界の支配者は拙者だから都合が良いように話を進められるにゃ」

「な・・・また何をワケが分からないことを・・・うわぁ! 」

蓉子の体は急に重力が無くなったかのように宙に浮いた
彼女の体に巻きついた猫人間の尾が軽々と美少女を宙吊りにしていた

「は・・・離せ!!! 化け物め! 」

逆さ吊りの状態で蓉子は言葉以外で抵抗する術は残されていなかった

「やだにゃ〜 皇蓉子の逆さ吊りなんてお目にかかれるものじゃないしにゃ〜」

するりと3本の尾が伸び手足をバタつかせる蓉子の両手と右足に絡みついた

「両手両足拘束か〜 なんかありがちなネタで嫌だにゃ〜
まぁ多少オーソドックスでも仕方ないにゃ」

蓉子はマット運動の開脚前転のような格好をしていた
屈辱で逆さ吊り状態で頭に血が上っているのもあるがあまりにも屈辱的な姿を強いられ蓉子は高潮していた
猫人間は手を伸ばすと闇夜にもはっきりと分かる鋭い爪を蓉子の眼前に突きつけた

「下手に暴れると傷つくから動かないで欲しいにゃ〜 」

猫人間はさらしに爪をかけると一本一本切り裂いていった

「くっ・・・ 」

両手両足を拘束された中吊り状態では何も抵抗しようがない
猫人間のなすがままにさらしは切り裂かれた

ぶるるん

さらしの最後の一本が切られ蓉子のたわわに実った二つの果実が完全に姿を現す
成人女性ですらうらやむかのような形が良くそして十代らしい艶と張りがある美巨乳が猫人間の目の前に晒された

「ふにゃぁ〜 美しすぎる蓉子様の美乳… しかも未来でスイカップ馬鹿にされる前の程よい大きさ
みずみずしく神々しいまでの艶艶オパーイ… 拙者はこの日をどれだけ待ちわびたことか 」

猫人間はまるで穴が開くかのようにまじまじと蓉子の胸を眺めていた

「このような恥辱… 貴様必ず殺してやる! 」

蓉子の怒りは屈辱で一層激しいものになったが、猫人間にぶつける術が無い

「さてと♪ 予定よりも長くなっちゃったからそろそろ陵辱タイムにゃ♪ 」


猫人間はふざけた口調で宣言すると大きく口を開き真っ赤な舌を伸ばした
蓉子は逆さ吊りの状態から磔のような姿に吊るされた
屈辱的な体系から開放され僅かに蓉子がほっとしたのも束の間
いかなる人体構造をしているのか分からない猫人間はカメレオンのように長い舌が眼前に迫っていた

「ひぃ!!!」

蓉子はこの時生まれて初めて恐怖の叫び声をあげた
やたらとざらつく舌がねっとりと蓉子の形が良い顎先に掛かる
二、三回蓉子の頬を舐めまわすと舌はさらに伸びてうなじを伝い背筋にまで伸びる

蓉子はそれだけで脊椎に走る快感を押さえられなくなりそうなほど感じた

「はぅっ! 」

舌はさらに伸びて蓉子の脇の下を通過すると二つの果実の先端に巻きつく
左右のピンクの乳頭はともに舌で覆われるのではとどまらず、ぐるぐると三重に巻きついた
猫の舌は魚の骨にこびりついた肉まで綺麗に食べる為にざらついていると言われている
やたらとざらつく舌の感覚は蓉子が今まで性行為を行った教官や女性の誰からも感じたことがなかった

「ち・・・乳首が・・・とれちゃう・・・ 」

巻きついた舌の中で硬さを増した乳首はまるで乳腺まで抉られたように感じていた
既にうなじと乳房を絡めとられただけでエクスタシーの絶頂を迎えているように見える
スラックスの股間部から足先に伝う愛液はぽたぽたと地面を濡らしていた
だが猫人間はこれだけでは蓉子を解放しようとしなかった

蓉子の胸囲からすれば三重巻くのに最低270センチは必要だろうが出鱈目に長い舌はさらに伸び続けた
脇腹を這い舌先がへその中を蹂躙する。舌自体が性器であるかのように切れ長のへその中に挿入する
ぬめりを帯びたくすぐったい感触に蓉子は悶え死にしそうな気分になった


やがてどこまでも伸び続ける舌は終着駅を迎えようとしていた
先程の尾で切り裂かれたスラックスの裂け目から舌先が進入する
舌先は器用に裂け目同士を探り当てるとさらに引き裂いた

数分の時も経ないうちに蓉子のスラックスは無残に引き裂かれ服としては用を成さなくなっていた
臀部から股間部にかけては完全に下着姿が晒された

蓉子は学蘭姿からは想像しにくい水色のティーバックを履いていた
猫人間は両足を拘束する尾に力を込めると思う様に蓉子の足を開いた

既に濡れ切っている水色のティーバックからは隠し切れない陰毛が数本頭を出している
舌先がついに股間部に達すると僅かに布をずらしただけで全開になった秘所が全容を現した

濡れ光するうっすらとした陰毛で覆われたピンクの花弁からはこんこんと湧き出る愛液を満たしている
舌先は膣内に進入を始めクリトリスをざらついた舌先で刺激する
蓉子は白い肌の背を大きく弓なりに反らす
ぶぴゅぶぴゅと膣内から分泌された愛液がほどばしり地面を濡らす

長い舌先が子宮口にまで達すると絶頂を迎えた体が大きく弾かれた様にビクンとわなないた

「あーーーーーーっ!!!!」

ぶしゅっ!!!

蓉子は彼女らしくも無い快楽の叫びを上げると滝のような潮を発した
熱湯のような灼熱の愛液は凄まじい勢いで飛散して猫人間の顔に降り注いだ

「ふにゃ〜顔面シャワーって奴にゃ 」

猫人間は愛液を拭く様子もなく蓉子が潮を吹き出し自分の顔を濡らすのに任せていた

(いや・・・なんて屈辱・・・でも私は感じてしまった・・・)

自分の意思とは関係無しに陵辱者の目の前で性器をさらけ出し潮を吹き続ける
こんな姿他の人に見られたらどうする・・・死んで汚名を注がなければならない
蓉子は抑えきれぬすさまじい快楽の波に押しつぶされそうになりながら一片の理性を残していた
だが彼女のように自尊心が高いものにとっていっその事狂ってしまった方がなまじ理性をとどめるよりも良かったのかもしれない

今まで膣を犯した舌先はじゅぼんという粘着質な音を立てて引き抜かれる
塞がれた通路が開通した膣からはぼとぼとと愛液が流れ出す

一瞬の開放だがこれは始まりに過ぎなかった

「はあっ!!!・・・はぁっ!!! 」

まるで数日間連続でセックスをし続けた後のように憔悴しきった様子である
だがそんな蓉子をまだまだ許さないように口を先程まで膣を犯していた長い舌先で塞いだ

「んぐ・・・むぅ!!! 」

蓉子の愛液と猫人間の唾液で濡れた舌先が蓉子の舌に絡みつく
彼女は忌まわしい陵辱者の舌を噛み切ろうとしたがゴムを噛むような弾力で文字通り歯が立たなかった

「!!!!! 」

蓉子が舌先に目をとらわれている間に事態はさらに深刻なものに進展しようとしていた
猫人間は反り立った赤黒い亀頭を曝け出していた
その巨根はサイズが規格外であるがいかなる獣類の物ではなく人間の一物と同じ形をしていた

宙吊り状態蓉子の膣に猫人間の巨大な男根があてがった

「んぐぐ!!!(やめて!!!)」

舌先で塞がれた蓉子の言葉は声にならない
だが例え言葉が通じても猫人間は行動を止めることはなかっただろう

蓉子は処女では無い。
訓練の一環で十歳の時にはヴァージンを捨て以後訓練やエージェントとしての活動も含めて365日セックスの生活だ
だが基本はレズ専門なので男と寝る事態になるのは稀である
それでも13歳という年齢を考えればありえないほど経験が豊富な部類に入る
しかし強姦された経験は無いし、ましてやこのような猫の顔をした化け物である

蓉子は今日幾度か思ったように繰り返し現実を否定したかった
こんな非現実的な汚らわしい獣に犯されるなんて
だが引き裂くような激痛で脳裡に火花が散り現実感覚に引き戻されざるを得なかった

両足を思う様に広げられ荒々しく猛った赤黒い亀頭は濡れそぼった膣の中に完全に埋没した
猫人間は蓉子の体を小船を動かすように激しく揺さぶった

下腹部にすさまじい痛みを感じると松茸のような形をした出っ張りが模られていた

「発射にゃ〜〜〜〜〜〜〜〜いく〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

猫人間が耐え切れないように灼熱の帳を発した

「むぐぁぁぁっぁぁ!!!!!」

蓉子は塞がれた口で声にならない叫びを上げる

どぴゅどぴゅ・・・

まるでそんな擬音が本当に聞こえてくるようなすさまじい勢いで猫人間は蓉子の中で穿った
大量の精液があっという間に子宮を満たした
蓉子の脳裡には目に見えるほど巨大な精子一匹一匹が卵巣の中で暴れ卵子に食いつくようなイメージが浮かんだ

蓉子の腹はまるで身篭ったかのように膨らみ、そのサイズは見る見るうちに大きくなっていった

「おっと千兆匹ぐらい出しちゃったかにゃ? 
このまま射精してたら蓉子様のお腹が裂けちゃうから残りは他の穴でだそっと♪ 」

猫人間が長大な一物を引き抜くと堰を切ったように蓉子の膣は精液を噴出した
蓉子の卵巣に収まる容量をはるかに超えた精液は消防車の放水の如く勢いで放出された
花弁を引き裂かんばかりの勢いで精液を垂れ流す蓉子は人間としての尊厳まで奪われたような様だった

猫人間の射精は途中だった。
膣から引き離した濡れそぼった赤黒い亀頭の先端から津波のような勢いで精液が放出された
蓉子はとっさに目を塞ぐと瞼の上に熱湯のように熱い精液が降り注ぐ
白濁とした液体は美しい顔を汚すだけでは許さずに
一瞬で滝に撃たれたようにその美しい全身を精液で汚した

「ぐぐ・・・」

だが蓉子に対する陵辱はまだまだ終わらない
膣から精液が放出され続けている最中今度は蓉子の菊座に亀頭挿入を開始した

「ぐ・・・ 」

肛門を切り裂かれるような痛みの中亀頭の先端が蓉子の中に納まる

「あぐっ・・・ 」

ゆっくりと進入を続けペニスの半ばまで埋まると猫人間は焦らす様に腰を使った

「あああああっ!!!」

不意を突いたように根元まで一気に挿入する

「う・・・前の穴よりいいにゃ〜〜〜〜〜 」

猫人間が絶頂を迎え叫ぶと蓉子の肛門の中で再び数千兆の精虫を放ちだした
全長数十メートルといわれる十二指腸はあっという間に化け猫の精液で満たされてしまった
蓉子は肛門から逆流した精液が口から出てくるのではないかと思っていた

猫人間が満足げにペニスを抜き取る

「んーーーーー!」

収まりきらなかった精液を噴出し床に降り注ぐ
白液の放出はすさまじく菊座が捲れ上がるほどの勢いだった

シャーという音を立てながら膣からも未だにとめどなく精液が噴出され続けていた


為す術もなく前後の穴を犯され一矢報いることも出来ない
蓉子はまるで犯されるだけの肉ダルマと化してしまったようだ
全身を精液で覆われた蓉子は四本の尾からようやく開放された

びちゃ

精液と愛液の溜まりに蓉子の顔は無造作に落ちた
蓉子は顔も腕も髪も指も胸も背も腹も膣も尻も肛門も太腿も足も爪先も全身が精液で覆われていた

全身が性器になったような快楽の渦の中、蓉子は完全に白目を剥いていた

びくんびくんと痙攣したように尻を震わせながら
両穴からは蛇口を開いたかのように精液を噴出し続けている
体外に放出された精液は生き物のように蠢いていた
精液は噴出収まらない蓉子の膣の胎内に戻ろうとしているかのように蓉子の足先から太腿を這っていた



第四話へ続く

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