透明パラフィリア

 『透明パラフィリア』とは、桜來夜魅ことやらいと、闇咲萌姫ことつばきによる創作である。

 ※このページはふたりで編集しています。

目次

あらすじ

人物紹介

あの家族

 東方の森の中に建つ城に住むとある家族。

光聖照姫

こころの在処を探す少年。

金髪碧眼のうつくしい青年。吸い込まれるようにきれいな青の瞳は、うつくしさだけではなく何とも云えない恐怖のようなものを感じさせる。それなのに何故だか虚ろな雰囲気を持つ。その輝きは未来は照らさない。身長は176cm程。細身で華奢に見えるが、程よく筋肉がついている。

シャロットの恋人であり、”未来”では父になっている。

冷たく落ち着いている。こどものように笑い怒る時もある。笑っていても怒っていても無表情でもすべての温度がおなじ。気味が悪い。
頭の回転が速い。”今現在”では、家族の中なら一番頭が切れる。
本人は無意識だが、周囲のひとを異様なまでに惹きつかせるちからがある。然し、誰もがその言いようのない気味の悪さに顔を顰めるのだ。

ひとの望みうるモノはすべて持って生まれてきたのに、ひとが当たり前に持っているモノを持たないひと。是と云われれば是。否と云われれば否。価値観と呼べるものがない。シャロットと一緒に居るときだけ、心の在処を確かめることができる。「きっとふたりだけで充分なんだ」と思っているが、どうしてそう思うのか理由が本人にも判っていない。愛と呼ぶにはあまりにも歪んでいて、恋と呼ぶにはあまりにも禍々しい。本人にも知りえぬ何かを持っている。

一人称は「僕」。落ち着いた男性口調で話すが、荒く崩れることもある。

Shallot S.Demon(シャロット=スカーレット=デーモン)

イメージCV:小清水亜美の無垢な力強さと、川澄綾子の凛とした清く美しい声を掛け合わせたようなもの

異様であり、時に無垢な不思議な雰囲気を持つ少女。


ラヴィーナの双子の姉。143cmという低い身長に対して、腰辺りまで伸びた絹のように美しい銀色の髪を持つ。その髪はやんわりと巻かれていて、触れば綿菓子のように押して返す。光に反射した少女の髪は、何色をも映し出すかのように思える。瞳の色はといえば、ワインレッドにショッキングピンクを混ぜたような色合い。噛み合わず、どちらも疎らに存在しているためその瞳にはとても強い印象を受ける。特徴的な長い睫毛は、左右にこれでもかというくらいに伸びていて大変目立つ。外見年齢は、外国人骨格基準の12歳程度。(他、詳細情報を参照)

少女は何も思ってなどいない。
何を考えているわけでも、何かを感じているわけでもない。良いように言えば、無垢。悪い意味でも無垢。常に光聖照姫のことを考え、それ以外は何もいらないというような態度を取る。本人自身何故照姫なのか全く分かっていないし、愛してしまった理由も見つからない。彼女にとってそれは途轍もなくどうでもよく「わたしはてるきがすきだからてるきがすきなんだ」と回答にもならない自問自答を繰り返している。どちらかが欠けてしまった瞬間にそれは終わる。未来はどうなっているのか、ああ、あれならきっと知っているだろうか。

一人称「わたし」。文体は漢字を使うことは一切なく、すべて平仮名表記。思ったことを直接ぶつけるような、単純な文体を使う。愛称は「シャル」

Raveena B.Demon(ラヴィーナ=ブラック=デーモン)

普通を望む少年。


シャロットの双子の弟。血こそ繋がっているものの、あまり性格面の共通点はない。似ているのは容姿や話し方くらいのもので、思考回路や言動に至っては似るところなし。身長162cmと、成長期の男子にしては低め。これからもっと伸びることを本人は期待しているが、願いが叶うかどうかは自分の骨に聞いて欲しい。線が細く、大分中性的な顔立ちをしていて姉と瓜二つ。姉と違う容姿の点は、瞳の色。姉は桃が強いのに対し、弟は赤が強い、純ワインレッドの瞳を持っている。姉ほど長くはない睫毛も男性にしては非常に長く細やかで、上睫毛より下睫毛が目立つ目元。

異常なまでに姉に執着心を抱き、それを家族愛と盲信している。
何を思い、何を考えるも姉のシャロット基準。姉が良ければ全てが良い。姉こそが全て。姉が自分の考えそのものなのだ。その姉が何も考えていなくとも、それがおかしいとは微塵も思わない。思えない。少年にとっての”普通”がそれに成り下がってしまっている以上は。

妙に近付き難い雰囲気を持っており、常に笑顔を忘れない。その笑顔は姉の癖によく似た首を傾けるそれで、ある者たちからみたら反吐が出るほど気色が悪い。自分から人に関わろうとしないのが、その雰囲気を作り出している原因であり言い訳。単刀直入に言えば、姉以外眼中になどないのだから会話をするだけ無駄ということだ。しかし、少年の話術といえば当たり障りのない、所謂話し上手な人種。話し上手は聞き上手、上手く相手に喋らせて自分は聞いている振りをするだけでよい体勢を取るのだ。薄々、居心地の悪さに気付く常人たちは、自ら少年から離れ会話を断ち去るものが多い。少年もそれを望んでいるのだから、何も悪いことなどない。

一人称は「オレ」。姉シャロットと同じ口調をするが平仮名表記は少なく、さらりと躱して相手に返すような文体を使う。姉以外眼中にない素振りから、背景の動きが非常に多く出てくる文体。愛称は「ラヴィ」

Melvin W.Demon(メルヴィン=ホワイト=デーモン)

額の外の少年。

光聖明姫

気が付いた少女。

黒騎

―イメージCV

夢を見た少年。

少年は夢を見る。少年は夢を見た。

母譲りの銀髪に黒兎の耳、父譲りの青の眼を持つ。年齢の割には身長の高いほうであるが、少年らしい未成熟な体つきをしている。

優しく落ち着いている。母譲りのひらがなで表記するような喋り方をするが、言動は父と酷似している。
様々な可能性を持っている。何れはきっと父をも越すのだろう。未だその才能を開花させていないのは、少年が前へ進まないから。

何百回。何千回。何万回。何億回。
どれだけの数を繰り返し、観て、見て、繰り返し、刳り返して、少年は何を思う。何を思い、何を考える?
すべておなじ結末へ辿る無数の世界を少年は知っている。細い細い糸のスイッチを切り替えるように、無限の世界を転々としてきた。色々なものをかなぐり捨てて、世界を移る。
何かを夢見る資格なんてない。何かを望むなんて権利はない。この手は、この足はこの体はこの存在は、家族を救うためだけにあるのだ。救うだけ。救うだけ。それ以上もそれ以下も考えてはいけないのだ。それだけを考えて、それだけを思って、それだけのために。

ある意味いちばん純粋なひと。すべてのことに達観している。決してあきらめることのない心を持っている。分っていて知っていて、すべてをその身で経験してきたにも関わらず、一度として”諦めた”ことがない。希望を持つわけでも夢を見るわけでもないのにね。

一人称は「おれ」。口調自体はどちらかというと父からの影響だろう落ち着いた男口調であるが、母譲りの独特な喋り方をする。

白姫

夢見る少女。


あなたの将来の夢はなーんだ。大人になれば忘れてしまう、小さな子供の頃の大きな夢。夢見る少女はわかりきった結末を知りながらも夢を見続ける。少女は子供でありながら、大人になってしまったのだろうか。

ある軸の、未来の照姫シャロットの娘。身長約135cm。父、照姫と同じ美しい金色の髪を持っていて、瞳の色は母シャロットと父照姫の瞳の色を無理やりに混ぜ合わせたような色をしている。想像するにあまり印象の良くない色のように思えるが、実際目にしてみると父の引き込まれそうなあの瞳と、母の印象強い瞳が相まって瞳孔の周りがまるで生きている色のように紫色に煌いている。ベースは母の血が濃く、紅い。

まだ大変幼く9歳という年齢だが、ひとつの理由から愛しい家族の家を出、たった一人のと共に過去を転々としてきた。そう、今言ったとおり過去に来たのは一度だけではない。何十回も何千回ともいう数を過去に費やしてやってきている。その理由というのも、今現在の家族でさえもしらない内容である。

一人称は「しろ」「僕」。文体は非常に大人びていて、9歳の少女とは思えない文章力。普段は年相応の子供の振りをして爛々と振舞っているが、実際は実の母より語彙力のある大人顔負けの少女。あまり話をよく聞かず頭にスッと入ったことだけを理解する癖があるため、回答率は半々といったところ。

屋敷組

Celica R.Chalurotte(セリカ=R=カールロッテ)

Torte A.Demon(トルテ=アプリコット=デーモン)

希望を諦めなかった少女。

セリカに仕える従者。主とは違い、没落貴族の吸血鬼である。身長は155cm程。透き通るような水色の眼を持ち、杏子色の髪を腰の下あたりまで伸ばしている。

穏やかで、仕種のひとつひとつに気品だ漂う。丁寧で誰にも物腰が柔らかいがとある人物曰く、「あれは猫を被っている」。
常にセリカの傍に居り、セリカの短いひとことですべてを察するほど理解も深い。手を出そうものならセリカが気付く前にしっかりと沈める。セリカには尊敬や憧憬を抱いているが、従者である以前に家族であると思っている。

一人称は「私(わたくし)」。丁寧な敬語を使う。

イメージソング LiSA『oath sign』

頭蓋骨つばき

鷹深なぎさ

救われた少女。

くすんだやや癖っ毛の金髪を肩甲骨あたりまで伸ばしている。瞳の色はショッキングピンク。暗闇に映える光。身長は155cmほど。華奢かつ小柄で、不健康な細さがある。

明るく奔放で子供らしい。はしゃぐのは好き。楽しいことは好き。そうでもないと保っていられなかったから。最近では静寂にも耐えられるようになった。
周りの知らないところで色々考えてる。死ぬほど悩んで考えても判らないことがたくさんある。頭の中は常にこんがらがっていて、その中心に暗い部分がある。じぶんの内側に在るものの取り出し方がわからない不器用なひと。生きる理由はしあわせには至らない。きっとわたしなんて何処にも居なくて、何処へも必要なんてなくて、居なくなっても何かに影響を与えることはないんだろうけれど、もうすこしだけ怠けていたい。このあたたかい場所で、心地の良い場所で、もうすこしだけ。今ある現状を心地よく思っているがそれをしあわせだと思っているわけじゃない。

多分純粋に頭がおかしいひと。

一人称は「私」「なぎ」など。砕けた口調で話すが、よく荒くなり汚い言葉が飛び出す。

髑髏(しゃれこうべ)こばら

アリスティーノ=ローゼン

冥界陣

鬼月夜來

―イメージCV 白石涼子(『物語シリーズ』より影縫余弦を参照)

存在するはずのない存在。

冥界の鬼。一見すると女性か男性か分らない容姿をしている。身長は180cm程。濁った深緑の髪をショートカットにしている。前髪はアシンメトリーで左目は隠れがち。基本的に笑っているため分りにくいが、切れ長の釣り眼に鋭すぎる三白眼と濃い隈の所為で凄まじく目つきが悪い。眼尻に紅が引いてある。本人曰く「呪」とのこと。

冥界大本部のひとり。閻魔大王の第一秘書官兼第一補佐官。特殊総令任務令冥官、略して『特冥』の第一席。

常に飄々としており掴みどころがない。恐らく掴むところなどなく、そもそも彼女を見て知ってしまうと、掴もうと思うどころか手を伸ばそうとも思えないのだ。
「何でも知っている。知らないことも知っている」と自称しており、本来彼女が知るなど有り得ないようなことも当然のように”知っている”。曰く「全知ではなく何でも知っているだけ」。

 存在してはいけない存在。本来存在するはずのない、有り得ない存在。 何でも知っている。知らないことも知っている。彼女が知っていることがすべて。彼女がすべて。彼女はすべてを分っているが彼女のすべてが分らない。本当の彼女はどこにもないのかもしれない。 彼女を語る言葉がない。彼女は彼女であり、それ以上でもそれ以下でも異常でもなく、鬼月夜來とは、鬼月夜來である。 それ以外に言いようが無い。からっぽ。

一人称は「あちき」「儂」など。老人のような喋り方をする。

イメージソング RADWIMPS MV『おしゃかしゃま』

 →特冥とは

特冥とは、閻魔大王からの直属の伝令をもとに仕事をする特別な官で形成されたグループ。基本的に表にその名前を出すことはなく、代わりに「補佐官」と云われている。
特冥は閻魔大王から様々な権限を与えられており、事務処理などをやります。経理とか総務とか人事とか。その他にも他界との外交や調査などもする。なので毎日クソほど仕事が降ってきて死ぬほど忙しい。
その代りに様々な権利があり、冥界に居る誰もが許されないようなことにも許可が下りている。特冥専用の書斎や、特冥しか入出を許可されない会議室などもある。

特冥の中でも序列があり、序列が上の官であるほど権力が大きい。鬼月はそのなかの最上である第一席であり、閻魔大王の次に発言権を持つが、大王は基本的に動かないため冥界の統率を行っているのは実質彼女なのである。

空花

―イメージCV 坂本真綾(『物語シリーズ』よりキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードを参照)

死んでいる少女

リビングデッド。艶やかな長い黒髪を赤い紐でひとつにまとめ上げている。ぎょろりとした三白眼気味で、汚泥が渦巻いたような淀んだ赤い瞳を持つ。黒い振袖に濁った赤色の袴を着ている。身長は159cm程。
閻魔大王第二補佐官、特冥の第二席。

真面目で堅物。かと思いきや割にノリが良く、仕事をしていない時であれば鬼月の悪乗りにも一緒になる。

いろいろなものが死んでいる。病んでいるわけでも屈折しているわけでもない。 何も見ていない。 目の前で流れていく現象を現象としてしか捉えず、そこに意味を感じず、意思も無ければ意志も無い。鬼月曰く無関心とは少し違うらしい。 ひとが通常呼吸をすることに意思などないように、何も考えないように、彼女の目が映す世界には意味がない。
笑わない。表情と云うものを有していない。無表情ではないが無感情であり、例え口角を上げたとしても、彼女のそれを表情だと思うことが出来ない。

一人称は「其」。「〜御座る」「〜御座いまする」といった堅く古風な敬語を扱う。鬼月や小蘗、冥界で親しい相手には「私」、堅くはあるものの口調は崩して喋る。

小蘗

―イメージCV 水橋かおり(『物語シリーズ』より忍野扇)

自然現象の少女

前髪は黒いが、三角巾のような布の隙間から出ている髪は黄色と不思議な髪形をしている。たれ目気味で、白目の部分が黒く、眼の色は金色。身長は170cm程で、やや中性的な印象を受ける。
閻魔大王第三補佐官。特冥の第三席。

常に微笑みを崩さず穏やか。ノリは良く、鬼月と一緒になって悪ふざけをすることもしばしば。

心を持たずに在る欠陥品。あらゆることに疑問はない。やるべきことをやる。尽くすべきことを尽くす。達成すべきことを達成する。それだけが生きる意味。明日誰かに要らないと云われたら素直に何の違和感もなく頷ける。この世界はおかしなことばかりだけど、私はおかしくない。
彼女に必要な回想や過去は存在しえない。彼女は生まれながらに絶対的強者であり、持ち得るものはすべて備えてすべて施した後、潤沢に増えた其れらを暴利の限りを尽くして採取することも小蘗にとっては当たり前のことで、そこに理由などというものはない。
悪意と害意をどろどろに混ぜ込んで煮詰めて冷やして固め、かたちにしたような存在ではあるが、彼女自身に悪意や害意はまったくない。行動原理は「やってみたかった」「知りたかった」「気になった」ばかり。それを可能にする頭と権力と行動力があるのが問題。ひとを上手く使うのがうますぎる。

一人称は「私(わたし)」。敬語で喋るがそこまで堅いものではない。

DD

リセットされた少女。

ナンセ

怨み羨んだ少女。

ナナシ

離れられなかった少年。

天界陣

天照大御神

蒼狐(ひぎつね)久遠

蒼狐(ひぎつね)或乃

右左(うさ)

その他(どこにも属さない、或は人間界で暮らす者)

早乙女小春

桐生音

セイコ

姫華

美羽

ノワール

片江見終

妲己

ウィザード

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