3













同時刻、魔法の森にあるアリスの家にて…

アリス「…で、ここでこの公式を使って…。」
アリスの家にチルノ、大妖精、ルーミアの三人が来ており宿題をしている。アリスは三人にわからないところを教えてる…正確には、大妖精はほとんど自分で解けておりアリスはチルノとルーミアに教えてる。(主にチルノ)

チルノ「なるほど、解けた!あたいったら天才で最強ね!!」
アリス「えぇ、そうね。」
自慢気にいつもの最強宣言をしてるチルノに、笑みを浮かべて頷くアリス。大妖精は静かに「アリスさんの教え方が上手なだけじゃあ…」と思ったが、敢えて口には出さず
大妖精「アリスさんって、教えるのが上手ですね。先生に向いてそうです。」
と言った。

アリス「先生?」
チルノ「おぉ!アリスが先生ならきっと優しい先生だな!慧音先生はめちゃくちゃ厳しいし、アリスの生徒になりたい!」
ルーミア「そーなのかー!」
アリス「慧音が聞いたら、めちゃくちゃ怒りそうね…。」
実際話を聞かれてたらどうなったか、想像ができたようで苦笑いする。その後「先生かぁ…」と、そう呟いて考え始める。
チルノとルーミアは期待の目をアリスに向けており、大妖精は微笑んでる。
アリスはその視線に気づいたのか、クスッと笑い
アリス「考えておくわ。」
と言った。

チルノ「やったー!!もう先生確定決定ね!!」
ルーミア「そーなのだー!」
まだ先生になるとは言ってないが、二人とも喜んでいる。その事を言おうとしたが言いづらい上、チルノのおかしな日本語とルーミアの似たような台詞を聞けば「教えるの、骨が折れそう…。」と思った。

アリス「さ、宿題も後もう少しで終わるわ。終わったら、今焼いてるケーキを皆で食べましょ?」
チルノ「ケーキ!よーし!あたいにかかれば、宿題なんて秒で終わらせられる!!」
ケーキと聞いて、俄然やる気を出す一同。アリスのサポートもあり、宿題はあっという間に終わった。



アリス「先生かぁ…。」
美味しそうにケーキを食べてるチルノとルーミアを見ながら、そう呟く。隣にいる大妖精がアリスを見上げる。
大妖精「考え中ですか?」
アリス「えぇ……興味はあるわね。でもあなた達がここに来て、勉強を教えたことも何度かあるけど…ちゃんと先生らしいこと、できるかしら…。」
自分が先生らしく、生徒全員に向き合い知識と教養を与えられるかどうか不安に思っている様子。

チルノ「大丈夫、アリスなら絶対いい先生になれるわ!あたいが保証する!」
今の話を聞いていたようで、立ち上がって得意気に言う。

大妖精「そうですよ。それにチルノちゃん、アリスさんに勉強教わってから前より成績よくなったんですよ?」
チルノ「大ちゃん!あたいは元々天才!!ほら、爪ある脳は鷹を出すって言うでしょ!」
アリス「何、そのめちゃくちゃなことわざ…。」
チルノ「とーにーかーく!あたいが天才ってこと!」
ルーミア「そーなのかー?」
チルノ「そーだよ!」

アリス「…ふふ。」
恐らく三人がいつもしているであろうやり取りを見て、微笑むアリス。何故だかわからないが、チルノの言葉で自分ならできるかもしれない、そう思い始めるアリスであった。








アリス「それじゃあ、気を付けて帰るのよ。」
チルノ「うん!」
ルーミア「なのだー!」
大妖精「お邪魔しました。」
三人が帰っていくのを見送り、姿が見えなくなるまで遠くまで行くのを見ると、玄関の扉を開けて自分の部屋へ行く。

上海人形「シャンハーイ。」
どこからか上海人形が現れて、浮いてアリスの近くまで行く。

[3]次へ
ページ移動[1 2 3 4]
[7]TOP [9]目次
[0]投票 [*]感想
まろやか投稿小説 Ver1.53c