2







…"それ"は、何の前触れもなく…幻想郷に降りてきた……

文「……これは、悪い夢でしょうか…。」
天から降りてきた"それ"は、人々を襲った。相手が人間だろうと、妖怪だろうと……関係なく襲い、命を奪っていく。白く染まった奴等の手によって、幻想郷が赤色に染められていく……


文の目の前に、先程戦っていた天使を含め4人の天使がいる。新たに3人、ここへ降りてきたのだ……
全員マスクは別だが、全体的に白いのと、羽が生えてるのは共通。そして、全員同じ散弾銃を持ち、銃口を文に向けている。


あぁ、皆さんが逃げ切る間…時間を稼ごうとしたんですけれどもね……これは、流石に…







「Die」


一斉に発砲する。
文「っ!!」
全員が、規則性がなく放った弾は避けづらい。何とか見切りながら持ち前の速さでかわし、天使達から逃げる。

「Chase」

天使達も文を追い始める。速さはある方だが、やはり天狗である文には劣る。

大丈夫…恐らく追撃はしてくるでしょうけど、避けていれば逃げ切れる…!
時間稼ぎも何もあったものじゃない…!里の皆さんが逃げ切るよりも先に、私が死ぬ方が先になりますよ…!!

後ろを見て、こちらに向かって発砲する瞬間を見るとそれに合わせて避け続ける。全員同時ではなく、一人ずつ撃っている…
前を見ると、森が見える…

あそこなら、木で視界も悪くなりますし弾幕も遮れる…!あそこに入りましょう…!

森の中に入り、後ろを見る。天使達も入ってこちらを追ってるのが見える。案の定、木が邪魔で上手く狙えておらず、先程よりも発砲回数が減ってる。

よし!これなら逃げ切れ…!





「Die」


文「…!!」
目の前に、天使が3人。恐らく、この森の中に降りてきたのだろう…こちらに銃を向けている。

ドンッ!!


文「くっ!!」
近距離で放たれた複数の弾幕を、間一髪避ける。一発頬をかすったため、頬から少し血が流れ落ちる…

一体、何人いるんですか…!!

文「これは、振り切るのに時間がかかりそうですね…!」





















同時刻、紅魔館にて

咲夜「お嬢様、お茶の準備が整いました。」
いつものように、白いテーブルクロスが敷かれたテーブルの上、ティーカップと、ケーキやクッキー等の洋菓子が置かれた三段のケーキスタンドが並べており、咲夜の手には紅茶の入ったティーポットがある。

レミリア「えぇ、ティータイムにしましょう。」
レミリアが席に着くと、咲夜がティーカップに紅茶を注ぐ。レミリアはティーカップを持ち、ゆっくりと紅茶を飲む。
レミリア「美味しいわ。いつもありがとう、咲夜。」
咲夜「いえ、もったいないお言葉…。」
フラン「お姉さま〜、お姉さまどこ〜?」
近くから、レミリアを探しているフランの声が聞こえる。

レミリア「ここよ、フラン。」
フラン「お姉さま、何してるの??」
ひょこっと顔を出すフラン。

レミリア「ティータイムよ、フランもどう?」
咲夜「おいしい茶菓子もありますよ?」
フラン「うん!私も混ぜて!」
フランも混ざり、ティータイムを楽しむ一同であった






ドオオォォォンッ!!


突如、館の中で爆発音が鳴り響く。場所的に、大広間だろう。
フラン「え、なになに!?今どかーんってなったよ!?」
フランと咲夜は、音がした方を向く。レミリアは飲み終えて空になったティーカップをテーブルに置いて、静かに立ち上がる。

レミリア「人のティータイムの邪魔をするなんて、余程命知らずのようね。邪魔をしたらどうなるか、
[3]次へ
[7]TOP [9]目次
[0]投票 [*]感想
まろやか投稿小説 Ver1.53c