ルナ「きゃあっ!?」
突然の眩い光でルナの視界は一瞬で包まれた。目も開けられないほどの光の中でルナは、自分に何が起きたのか分からず、ただじっとしている事しかできなかった。数分の後、やがて光が収まってくるとルナはその瞳をゆっくりと開いた。
ルナ「あれ・・・ここは?」
ルナはゆっくりと辺りを見渡した。サンサンと輝く太陽、その太陽に照らされて輝く湖、生い茂る緑の木々・・・さっきと何も変わらずの風景だった。
ルナ「確か・・・あの子をここまで追いかけてきて・・・近づいたらピカッと光って、それで・・・あ!さっきの子は・・・!?」
どこを見てもさっき見た、あの2頭身の生き物の姿はどこにもなかった。
ルナ「うーん・・・何かの見間違い・・・?それとも幻だった・・・のかな?」
ルナの首を傾げ、数分の間自分の見てたものは現実のものだったのかと悩んだ。
ルナ「うむむ・・・悩んでもしょうがないや。そろそろバスも来るだろうし、もう帰ろうかな?」
ルナはそう言うとその場を後にしようとしたその時──
ガサガサ ガサガサ
ルナ「うん?」
近くの草むらが異様に揺れていたのである。
ガサガサ ガサガサ
ルナ「何かいるのかな??狸かな?それともうさぎ?」
ルナは、それが気になってがさがさ揺れている草むらの方へゆっくり歩み寄っていった。草むらまであと数歩の距離まで近づくと、草むらの中から何かがぴょこんと飛び出してきた。その正体は──
ルナ「・・・え?」
現れたのは、暗めの茶色い髪の毛に赤色の巫女服を着て、手にはお祓い棒を持った可愛らしい2頭身の生き物だった。
ルナ「かかか・・・可愛いーーーー♪♪」
予想外に可愛いものの登場にそれを見つめながらルナの目がキラッキラ輝く。その生き物もルナの方を見つめながら様子を窺っている。
2人は、お互いにその場から動かず視線を合わせること数秒。
???「おい!何ぼさっとしてんだ!?」
ルナ「ふえっ!?」
いきなり大声が聞こえ、ルナは声のした方へ視線を向けると金髪の少女がこちらに駆け寄ってくる。するとその少女は
???「お前!人形が出てきたのになんで何もしないんだよ!?」
ルナ「え?ええ??」
ルナはその言葉の意味が理解できず困惑する。そんなルナの様子を見ると金髪少女はこう尋ねてくる。
???「ん?お前・・・人形の事を知らないのか?」
ルナ「そこにいる可愛い子の事?」
ルナがそう答えると金髪少女は困ったような顔をした。
???「あー・・・もしかして、外から来たのか?」
と頭をかきながらそう問いかけてくる。
ルナ「う・・・うん、まぁ・・・そんな感じかな・・・?」
ルナが答えると金髪の少女は、小さくため息をつくと巫女服の生き物へ視線を向けた。
金髪少女「いいか?目の前にいるあいつが人形だ。ある日、いきなり現れて好き勝手暴れてやがる」
ルナ「お人形が暴れる?何それ可愛い!」
金髪少女「おいおい(汗」
あの巫女服のお人形が暴れるのだろうか?あんな可愛いのが多少暴れたっていいんじゃないかなって思うルナ。
金髪少女「草むらなんかから飛び出して攻撃してきたりするんだ」
ルナ「へぇ〜」
金髪少女「自分も人形を持っていれば対抗できるんだがお前は・・・持ってるわけないか」
と、2人でそんな会話をしてると巫女服のお人形がぴょんぴょんを飛び跳ねた。自分を除け者にされて怒っているのだろうか、手に持ったお祓い棒をブンブンと振っている。
ルナ「ん?どうしたのかな?」
金髪少女「おっと!今はそんなこと話してる場合じゃないみたいだな。習うより慣れ
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