僕を過ごす

空を眺めていた。頬杖を突いて、少し開いた窓の向こうを見ていた。風が吹く。手に持った本が捲れる。

「カーンカーンカーン…」

この鐘は、「終わりを告げる。始まりを告げる」と言われてる

告げているんだ。この物語の始まりを、この物語の終わりと共に。



そういえばココ、静かな図書館こと「静書図書館」に来たのは、数少ない友達「羽跡(はあと)」(♀)との待ち合わせだったのだが、全然来ない。1時間待ったのに来なかった。

あぁ、僕こと「空途(ああと)」は、常にやる事がないので、暇なので構わないのだが、さらに、今年から(高一から)独り暮らしをしているから、まぁ最近は弟の「妥疎(だうと)」がよく遊びにくるから2人暮らしみたいなもんだな。それもあって、そろそろ家に帰らなきゃな。
「11/5 18:47」うん。7時には家に着きたいしな。あー、でもその前に羽跡の家寄ってくか。何があったか聞きたいしな。


(羽跡家にて。)
「ピンポーン」
[はぁーい。どなたですかー。]
『空途です。』
返事がない。
『貴女のアーくんです』
ガチャ。ドアが開いた。開いたんだけど、開いたら丁度見えなくなる位置にいてしまった。
[あれ?アーくん?]
『僕はココだよ』
[ああ。声だけが聞こえちゃう。どうしよどうしよ。アーくん死んじゃった。ああ]
いや、勝手に殺すな
よいしょ。見える位置に立つ。手を振る
『やっほー。』
[あ。なんだ脅かさないでよ。ビビっちゃったじゃない。]
説明しよう。コイツは羽跡ではない。羽跡の妹の「妄赴(もうふ)」だ。
弟の妥疎の同級生で二人でよく遊んでいる。
『羽跡しらないか?』
[………]
ん?
『貴女のお姉様は?どこへ』
スッと下がった。メイドのような仕草で。礼をし、
[どうぞ中へ]
様子がおかしい。何かあったな?
17/02/10 18:04更新 / 浮空
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