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しばらくして、調査班の人間が部屋に来た。そこには、ソフィアさんの姿もあった。

「あぁ……今回の担当は、ジャクリーヌさんと……えー……」

「フェルディです。この前図書室で自己紹介したじゃないですか……」

ソフィアさんは忘れっぽいようだ。頭の上ではてなが浮かんでいるのが見てわかる。

「はて……図書室?会いましたっけ?」

「え……会いましたよ。ソフィアさんの名前もそこで知りましたけど」

「………私はソフィアではないです。『ソフィヤ』ですよ?まあ似てますけど。それに、やはり図書室であった覚えはないですね。夢と錯覚なされてるのでは?」

どうも話が食い違ってしまっている。図書室は暗がりだったし、誰かと間違えたのだろうか……?まあそれは重要ではないので、あまり深く掘り下げないでおこう。めんどくさそうだし。

ジャッキーは座ったまま動かないでいた。俯いたまま、石造のように固まっている。討伐の報告も僕が入れたのだ。

「ジャクリーヌさん……なんか元気ないですね。喧嘩でもしましたか?」

「いや………」

ジャッキー、どうしてしまったんだろう。この任務が始まってから、いつも変だった様子がさらに変になった。心配だ。

すると、急にジャッキーが立ち上がり、こちらに近づいてくる。

「ソフィヤさん。彼女たちの遺体は、丁重に葬ってください。」

ソフィア……改め、ソフィヤさんは、びっくりした顔をしたが、すぐにいつもの調子に戻る。

「かしこまりました。丁重に葬らせていただきます」

「よろしくお願いします………フェルディ、いこっか」

ジャッキーはそういい、部屋から出ようとする。が、ドアの一歩手前で立ち止まった。

「……ソフィヤさんは、知ってるんですか」

ソフィヤさんに、振り返らず尋ねるジャッキー。ソフィヤさんはまたもやびっくりした顔をしたが、目を細めて答える。

「……………さて。なんのことですか?」

「……いこ、フェルディ」

ジャッキーは足早に部屋を後にした。僕はあわててソフィヤさんに一礼し、ジャッキーの跡を追った。







ジャッキーと共に、ホテルに戻った。移動中、僕たちはしゃべらなかった。ジャッキーは俯いたまま、黙って静かに歩いていた。部屋に戻る際、「今日は一泊して帰ろう。ちょっと疲れちゃった。」と一言いって別れた。

僕は自室でシャワーを浴び、ホテル備え付けの服を着て、ベッドに横たわる。

……こういう時、どうするのが正解なんだろう。

僕はベッドの上で横になりながら、ジャッキーのことを考えた。

しばらく考えて、僕はジャッキーの部屋に行くことを決意する。きっとフェルディには何か悩みがあるのだろう、それならば誰かが話し相手になるべきだ、と考えた。

思い立ったら即行動。ジャッキーにメッセージを送る。が、しばらくたっても返信は来ないし、既読もつかなかった。不安に思った僕は、ジャッキーの部屋の前まで行き、コンコン、とノックする。しかし、こちらも反応がなかった。唐突に嫌な予感がした僕は、「入るよ」と一声かけ、部屋に入った。

部屋に入ると、備え付けの机の上に沢山の空き缶と灰皿の上に吸い殻の小山があった。が、中には人の気配がない。

背筋が凍る。またジャッキーが消えた。心配になり、洗面台のドアを開ける。

「ジャッキー!!!」

僕はジャッキーの名前を叫びながらドアを開けた。







そこには――――。

ジャッキーがいた。

腕のあたり、白い肌が、ほんのり赤く染まっている。つややかな、そしてすらっとした脚がタオルから見え隠れしていた。顔
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