先生「七草酷我君だ。今日からこの―――」
おいおいおいおいおいおい。嘘だろう?『夢』に出てきた会ったこともない人物が現実にいる。偶然なのか?これは。
朝の会が終わり、生徒たちはそれぞれ自由な行動をとっている。僕は机に突っ伏していた。夢ひとつでこれほど悩むとは…
七草「ねぇ、君」
顔を上げると、転校生が不気味な笑顔を見せていた。どこか懐かしいものを感じる。なぜだろう――――?
七草「僕と君って…似てるよね。」
「はぁ??」
口にしてから後悔する。彼から徐々にさっきを感じ始めたからだ。
七草「君は、覚えてるんだよね。前回の『試合(ゲーム)』。」
「!!?」
何だ!こいつも覚えているのか!?いや、知っているのがおかしい!自分の頭の中の話じゃなかったのか!?
七草「今日は三時間目の自習中からスタートするから」
彼に気圧されて、嫌な汗が頬を伝う。今、僕の顔は相当ひきつっているだろう。
七草「それまでに、大切な人に別れを告げておくといい…」
そういって僕の目の前から立ち去る。僕は彼を引き留めた。
「おいっ」
七草「…何?」
彼は振り返った。どうしても聞きたかった質問を彼になげる。
「―――君はいったい何者だ?」
彼は一瞬、躊躇した表情をしたが、すぐにあの笑顔に戻った。
七草「――君自身だよ。」
「…そうか。」
こいつ、まあまあ面白い冗談言うな。ハハ…
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