「「「来るなッ」」」
その声と同時に目の前に現れたのは―――――――――――
――――――――――――ナイフ!!?
とっさの判断で避けていたのが幸いした。
ナイフは廊下を通過し、反対側の部屋の扉に突き刺さった。
あれが、自分の脳天に刺さっていたと思うと…
ぞっとする。
メリー「貴様等一体、何の真似だ?」
一方、メリーと三体の人形は、メリーを三体の人形が囲むような形で立っている。
寝室の割にはベットも何もなく、ただ、メリーの左目だけが闇を薄く照らしている。
ヴェル「別に、何も真似しているつもりはないけど…」
ヌーイ「そうやって勝手に決めつける奴、嫌い」
ヴェーハ「おいおい、あおるなよ。」
メリー「まる聞こえだ馬鹿ども……」
メリーの話し方は、電話の時よりも明らかに言葉遣いが荒かった。
三人「「「どっちにしても×すがな」」」
殺気。今までの茶番のような空気が一気に張りつめていくのがわかった。
メリー「いいだろう。相手をしてやるッ」
僕は身の危険を感じ、寝室を出てドアを閉めた。
ここは彼らに一任するべきだろう。
僕が居ても邪魔なだけだろうから。
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大きな物音が無くなり、二、三分が経過した。そろそろ中を見てもいいころだろうか。
扉を開けると、部屋は明るくなっていた。
部屋は――――――――――――――――
一面、赤と橙の色に。
正確にいうと――――――――――
ミラン「…………火事かよオイ………」
ドォォン
爆発が起きた。
まずい。ここで死ねばすべての記憶が消える。
ここを逃げ出して、あの本に記録を付けなければ――――――――
僕は走ってあの部屋に戻った。
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