Children's War 魯苦『……』





















いったい逃げはじめてから何分が経過しただろう。













背後からせまりくる恐怖から逃げることが精いっぱいだった。











目の前に階段が現れた。僕は二段飛ばしで駆け上がる。少女も僕に続く。








――――――――が。









少女「イタッ!!」





少女が転んだ。






幸人「立てる!!!???」












僕は振り返る。彼女は立っていたが、膝からの出血が凄い。























少女「―――私を置いて、逃げて。」




















幸人「…え?」




















彼女の顔をしっかりとみる。その表情は…………


























――――泣き笑い。左目を閉じて笑っている。泣きながら。






















少女「…お願い、生きて。」







幸人「………………ッ!!!」




























僕は逃げた。すぐに廊下が曲がったので、彼女の死角に入った。





僕は、彼女の事を知っている…。あの特徴的な泣き顔、何も変わってないね。
































そう。彼女は。




























僕の最も好きだった人、川崎理奈だ。

15/03/20 22:56更新 / Catll> (らゐる)
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まろやか投稿小説 Ver1.53c