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6日目の深夜に行われたゲーム。それは、絶望的な終わり方をした…
影達は身体能力だけでなく、知能も発達していた…今まで僕等を生かそうとしてくれた宮田さん…僕等を庇って死んでしまった京也…みんな……みんな死んだ…
もう、生き残れる気がしない…明日、僕も遥さんも死んじゃうんだ……

今、午前6時。辺りは明るくなっていて、僕と遥さんは散らかった教室の隅に座っていた
優「…………」



京也「なぁ優!数学のプリント見せてくれ!」
僕の前で手を合わせて頼む京也
優「また宿題してこなかったの?高校に入ったらちゃんと宿題やるって言ったのに」
京也「昨日はあれだ、家の手伝いしてたからできなかったんだよ!」
優「京也は手伝いしないでしょ…はい、次からはちゃんとやってよ?」
京也「おぉ、サンキュー!流石優だぜ!」
遥「おはよう。相川君、片桐君」
京也「おう!おはよう!」
優「お、おはよう……」
遥は席につく。優はそれを見ていて
京也「優〜、告っちまえよ〜」
優「い、いや、そんなのじゃないよ!」
京也「またまた〜、俺は知ってんだぜ?お前がいつも桜井を見てること」
優「み、見てないよ!それより、早く宿題やりなよ!」
京也「おっと、そうだった!」
優「まったく……」






優「…………」
この学校に入学して、1週間くらい経った日の光景が見えた……すぐに机も椅子も倒れてて、みんなの血がいろんなところに付着してる今の教室に戻ってしまう…
入学してから、楽しい高校生活を過ごすはずだったのに…なんでこんなことになったんだ………
誰が…なんのために………

教室の扉が開く。そこには、3体のだるまがいた
一郎「朝ごはんやけど、欲しかったらゲームをクリアするんやな〜」
二郎「前しか見えねーっ!!」
三郎「うはwwもう二人しかいない件www」

だるまがこちらに向かってくる
一郎「ゲームは「うしろのしょうめん」や。どっちかでええで」
遥「………」
遥さんは、怯えたような目をしていた…

優「…僕がやるよ、遥さん」
遥「優君………」
優「大丈夫…必ず成功させるから」

一郎「ほな、やるでー」
二郎「二人しか見えねーっ!!」
三郎「はwwwリア充とか爆発しろしwww」

三体は、僕を囲む。僕は黒板が正面に来るように座る

一郎「はじめるで〜。せーの!」
「か〜ごめかごめ♪か〜ごのな〜かのと〜りは♪ いついつ出〜やる♪夜明けの晩に♪つ〜るとか〜めと滑った♪後ろの正面だあれ? 」
三体が歌い終わり、動きを止めた。正直、誰が後ろかわからない。

一郎「あ、質問してもええで。正直に答えたる」
優「質問…じゃあ、赤いだるま」
一郎「ワシのことやな」
優「今、遥さんは見える?」
一郎「あ、そこのロングの嬢ちゃんか。見えるで」
見えるということは、赤だるまは僕から見て右にいる…

優「次に、黄色いだるま」
三郎「呼び捨てかよwwww」
優「遥さんに近い?それとも他のだるまの方が近い?」
三郎「それ聞いてどうすんのwww?一番近いけどwww」
ということは、僕から見て左…

優「じゃあ、青いだるま」
二郎「前しか見えねーっ!!」
優「何が見える?」
二郎「黒板しか見えねーっ!!」
わかった…!

優「僕の後ろにいるのは、青いだるまだね」

























一郎「…正解や!」
二郎「おめでとうしか言えねーっ!!」
三郎「クッソワロタwwww」

すると一郎が僕達の弁当を持ってくる
一郎「あ、二郎に三郎。先帰ってええでー」
二郎「前しか見えねーっ!!」
三郎「了解っす
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