無人の館 二階の通路
左に曲がると、4mの人形がこちらを見ている。二人を見つけた人形は、ニヤリと笑い
ティーダ「…まずい…っ!逃げるぞヴィオラ!!」
ヴィオラ「は、はいっ!!」
ティーダが一階に逃げる。ヴィオラもティーダを追うように逃げる。
一階に降りて、ティーダが
ティーダ「私はキッチンへ行く、お前は向こうの部屋に隠れろ!」
向こうの部屋とは、和室のことだ
ヴィオラ「はい!」
二手に分かれて、それぞれの目的地へ走る。ヴィオラは、和室に着き真っ先に押し入れに向かって中に隠れる
ヴィオラ「また、よろしくね…っ!」
先ほど使った布団に向けて「よろしく」と言って、布団で身を隠す。
………ドクン………ドクン……………
静寂な館に、自分の鼓動だけが鳴り響く……
……………
……………………………
ヴィオラ「……こっちに来てない……かな………」
襖を少し開けて、部屋の様子を見る。見る限り、あの人形は来ていない。
ヴィオラ「よかった……いやでも、ティーダ先輩大丈夫かな………」
先ほどまで一緒にいたティーダのことを心配しながら押し入れから出る。部屋を出ようとしたが…………
ヴィオラ「……あれ…?」
和室にあるもう1つのドアが開いている。よく見ると、ドアノブが壊されている。
ヴィオラ「壊れてる……誰かが壊したのかな………とりあえず、行ってみよう…」
隣の部屋に入る。そこもちょっとした和室がある
ヴィオラ「ここも和室……もしかしたら、人形のパーツあるかな…?」
近くにある戸棚から調べる。開けても、特に何も入っていない………隣を見ても、何も入っていない。続いて、古そうなタンスを開ける。和服などが入っている
ヴィオラ「和服……しかも、まだ新しい………最近まで、誰か住んでいたのかな?……いや、でも…………そしたら、あの人形は?あの人形は一体……」
タンスのすべての引き出しを開けて見ても、やはり新しい和服ばかりだ。
ヴィオラ「やっぱり、全部新しい………ここの人も、あの人形に殺された…?でも…そしたら………一体誰が、最初に「帰れなくなる無人の館」って言い出したのかな…」
この状態だけじゃなく、この館の謎もどんどん深まっていく…確かにここには新しい物ばかり置かれている。ここの住人が引っ越すのなら、荷物はすべて持っていくはず。だが、持っていくどころか最近まで生活していた形跡もあり、新しい物ばかりある…ヴィオラの予想通り、殺されたという可能性がある。なら、他の人はそのことは知らないのに、何故「帰れなくなる無人の館」という噂が広まったのか………すべてが謎だ。
そんなことを考えながら、押し入れの方に向かい開けようとするが…いきなり開く。勢いよく
ヴィオラ「…っ!?」
ヴィオラは反射的に後ろに下がる。そして、押し入れに何があるのかじっと見る。すると、何かが出てきた。それは……
ラッシュ「ぶはぁっ!!はぁ…はぁ…アイツ、もういなくなったか…?」
ラッシュだ
ヴィオラ「ら、ラッシュ先輩!」
ラッシュ「あ、ヴィオラ!無事だったか!」
二人とも明るい表情になり、少し安心した顔になる
ラッシュ「お前、あれ見たか?」
ヴィオラ「はい……あと、これを読んでください」
ラッシュに手紙を渡す。そして、自分の知る限りのことを相手に伝える
ラッシュ「なるほど、人形な…」
ヴィオラ「どこかで見ませんでしたか?」
ラッシュ「んーと…ちょっと待ってろー」
と、先ほど隠れていた押し入れを漁る
ヴィオラ「いや、そんな適当に探しても…」
ラ
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