作業着姿の老人と、その老人の助手と思われる女性がそこにいた
レイ「…誰だよ、お前等」
知らない相手なので、当然警戒するレイ。それを見た老人は
「ワシの名前は「ミケ」じゃ。で、こっちが「アリア」。ワシの助手をやっておる」
軽い自己紹介をするミケ達。相手の名前を覚えたレイは
レイ「ねぇ、ボクが機械に詳しい人を探してることを知ってるみたいだけど……心当たりあるの?」
顔には出してないが、その詳しい人を知ってることに期待している様子で聞く。
ミケ「あぁ、知っておるぞ……ワシが、機械に詳しい人間じゃ」
ミケが親指で自分を指差す。それを聞いたレイは、嬉しそうな顔をしていて
レイ「本当!?ねぇ、今すぐに直してもらいたいアンドロイドがいるんだ!」
ミケ「落ち着け、わかっておる…じゃあ、ワシはお前さんと一緒にそのアンドロイドの元へ向かおう。アリア、道具を取りに行ってもらえんかのぉ?」
アリア「はい!」
助手のアリアが、元気よく返事する。
レイ「宿屋にアンドロイドがいるから、早く来てね!」
アリア「わかってますよ〜、超特急で行きます!」
そう言ってアリアは、ある方向へ走り出す。
ミケ「では、行こうかの」
レイ「うん…!!」
宿屋に着いた二人は、ベッドに横になってるシグナの前に
ミケ「ふむ……すごい造りじゃ……一見、人にしか見えんの…」
じっとシグナを見て、傷口の方へと視線を移す。レイは心配そうな顔でミケを見ていて
レイ「直せる…?」
ミケ「…………」
ミケはずっと、シグナを見てる……黙って、ずっと…………
レイも、返事を待つのもあるが、黙ってシグナの方を見る…
そして、ミケがレイを見る
ミケ「これくらいなら、大丈夫じゃ。あとは、道具が届けば…」
バタンッ!!
勢いよく、部屋の扉が開く。そこには、道具を持っているアリアがいた
アリア「とってきましたよー!!」
ミケ「よし、道具も届いたな。今から直すぞ」
レイ「…うんっ!」
シグナが直る………また、一緒に旅をしたり、話したり………ボク達二人の約束も、守れる…っ!
レイは心の中でそう思い、喜んでいた……そして、早速修理に取り掛かる二人を見ていた。
ミケ「……ん?」
ミケの手が止まる
レイ「どうしたの?」
ミケ「いや、こやつのデータを見ておったのじゃが………何やら、何かの施設のデータがたくさんあっての。これが、何のデータかわかるか?」
施設という言葉を聞くと、一つしか思い浮かばない。自分が産まれて、人体実験が行われている施設…………
レイ「それは………」
ミケとアリアに、その施設のことを話す。自分の体のことも……二人は驚いている様子で
ミケ「そうか……あの施設は、身寄りのない子供を預かる施設と聞いていたが……そのような施設とはな…今まで、辛かっただろう…望んでもいないのに、そのような体になって……」
ミケは、その施設のデータをコピーする。
ミケ「このデータは、提出するとしようかの。これで、あの施設は終わりじゃな」
レイ「うん…」
そしてミケ達は、また修理に取りかかった
つづく
[5]
前編へ [6]
続編へ
[7]
TOP [9]
目次[0]
投票 [*]
感想