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Q.生まれてきた「自分」について、どう思いますか?


この質問を問いかけられれば、自分の満足してるところを答える人や、不満があるところを答える人……
中には、「こういう家に生まれてきたかった」と答える人もいるでしょう。

私は、この質問を問いかけられれば……後者のような答えに近い答えを出します。


A.普通の人間として、生まれたかった。
この答えを聞いた人は、変わった答えと思うでしょう。何故こんな答えを出したかと言うと……私は、魔王の娘だからです。
1ヶ月前、私の父親は勇者によって倒されてしまいました。普通なら、父親の仇を取ろうと思うのかもしれないのですが……私は、そう思いません。そして、魔王の座に就くつもりもないです。

父親の配下の魔物達は、父親の仇を取ろうとして全滅してます。今、私の元にも配下の魔物達がいますが…その魔物達は、以前から私の考えに賛同してくれていた魔物達です。
私の考えとは…争わず、普通に暮らすこと。
今私達は、魔王城から離れて新たな拠点で暮らしています。大気中に流れてるマナがある限り、何も食べなくても大丈夫です。マナとは…簡単にいえば、魔法の素です。



エナ「…………」
人が住んでいる町や村からかなり離れた森の中、そこに少し大きめの建物がある。こんな場所まで人は来ないが、念のため見張りをしている魔王の娘エナと、その配下の魔族。

「…姫、見張りならば我々がします。ですから、姫は…」
見張りをしている配下の魔族が、隣にいるエナに話しかける。すると、魔族に笑顔を向けるエナ
エナ「いえ、大丈夫です。というより……やらせてください。」
空へと視線を移し、じっと遠くを見る。
エナ「私だけが、何もしないわけにはいきません。それに……誰も、失いたくないんです。」
「…そうですか……わかりました。けど、疲れてきたら言ってくださいね?」
エナ「はい、ありがとうございます。」
エナは再び、魔族に笑顔を向けた。

ふと、父親のことを思い出す。
…お父様は、力を持っていながら…ずっと配下を前線に置いていました…。それが普通なのかもしれません…けど、前線に行った配下は、どんどん死んでいくじゃないですか……。お父様は、そのことをなんとも思っていなかった……力がある人が前線に立てば、少しは死んでいく配下が減ったのかもしれないのに…
……私は、お父様みたいにはなりたくない…だから私は、常に前線に立つことにします……そうしてれば何者かが襲ってきた時、真っ先に私を狙うはずですから…










夜になり、1人離れた場所で座り、星空を見上げているエナ。そこに配下の魔族がやって来て
「姫、夜は冷えますよ。早くお戻りに…」
エナ「ありがとうございます。けど…もう少しだけ居させてください。」
エナはそう答えた。
「わかりました…では、私もお供させてください。」
エナ「えぇ、いいですよ。」
笑顔を向けて、隣に座るように促す。魔族は「失礼します。」と言って、エナの隣に座る。

しばらく星空を眺めていると、エナが口を開く。
エナ「…いつか、人間と魔族が分かり合える日が…来るんでしょうか…。」
エナがそう呟いた。隣に座っている魔族は
「それは、わかりません……姫の理想ですよね。」
エナ「はい……絶対に叶えたい夢です。」
「…今は、難しいかもしれません。仮に我々と和解したとしても、他の魔物達がどうなるか……」

エナ「…じゃあ、全ての魔物を配下に置けば…実現できるでしょうか……」
その発言を聞いた魔族は、少し驚いた表情をしており
「実現に近づくかもしれ
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