シェリアとトーマは、現在グリモワール魔法学園前にいた。
グリモワール魔法学園とは、主に魔法使い、固有属性を強化させた生徒達が通う学園。この学園に通っている生徒達の魔法は、普通の比ではない。
トーマ「…遂に、始まっちゃうんだね……」
トーマは緊張している様子で、学園を見上げる。
シェリア「まぁ、なんとかなるだろ?早く入ろうぜ〜」
シェリアは至っていつも通りのようで、学園に入っていく。
トーマ「あ、待って…!」
トーマはシェリアを追いかけて、学園の中に入る。
学園に入ると、1人の生徒が立っていた。その生徒が2人を見ると、歩み寄る。
「…ようこそ、グリモワール魔法学園へ…」
無表情で大人しそう…一見NPCと間違えそうだが、プレイヤーステータスが見れるためプレイヤーなのはわかる。
トーマ「えっと、この学園の人…ですよね?」
そう尋ねると、その生徒は静かに頷く。
「…私は『ミント』、この学園の生徒で、科学部所属…」
簡単な自己紹介をするミント。
ミント「案内役を任されている、ついてきて……」
そう言うとミントは、ある場所を目指して歩き出す。2人はミントについて行く…
ミントに連れて来られた場所は…いかにもスタジアムのような場所だ。周りは観客席で、自分の学園と相手の学園の生徒が座っている。スタジアムの真ん中は戦う場所となっており、相手の学園の生徒会長と生徒が1人立っている。
「…よく逃げずにきたね、クローディアの生徒…」
宙に浮いてる…見た目12歳くらいの少年が、シェリア達2人に言う。シェリアはその少年を見ると、トーマに
シェリア「なぁ、高校生だよな?小学生にしか見えないんだけど…」
と。それを聞いた少年は
「誰が小学生だ!!」
と、聞こえていたようでそう言う。
トーマ「あ、えっと…すみません。僕はクローディアの生徒会長の、トーマです。で、こっちがシェリアです。」
トーマが2人に簡単な自己紹介とシェリアの紹介をする。
「僕はこの学園の生徒会長、ユミルだよ。で、こっちがハルナ」
少年…ユミルが自己紹介と一緒に戦う生徒の紹介をする。
トーマ「えっと、よろしくお願いします…」
ユミル「あぁ……とりあえず、話すのはこれくらいにしようか」
そう言った直後、決闘の時に現れるモニターが現れる。
『それでは、学園対抗戦1回戦、「クローディアハイスクール vs グリモワール魔法学園」を開始します。』
モニターに5という数字が現れる。そして、カウントが始まる…
『4…』
シェリア「……」
『3…』
ユミル「…まぁ、せいぜい」
『2…』
『1…』
ユミル「楽しませてくれよ」
『開幕です。』
学園対抗戦が始まり、4人はそれぞれの武器を手に取る。観客席から声が聞こえる…
トーマ「向こうは…ユミルが大剣…ハルナがロッド…ロッドならわかるけど、大剣使いは魔法が使えないはず…」
シェリア「確か、魔法がかなり強いんだよな…なら、使わせなければいいだけさ!!」
シェリアが刃折れの剣を抜いて、ハルナに向かって走る。
ハルナ「…!」
シェリア「『魔装…(エンチャント)』!」
シェリアの剣が炎を纏う…
シェリア「『業炎(ヘルフレア)』!!」
ハルナに剣を振り下ろす……だが、その剣はハルナに届くことはなかった…。
シェリア「…!」
よく見ると…ユミルの大剣によって塞がれていた。当のユミルはハルナから離れていて、大剣だけがハルナのところに…
ユミル「…その程度の攻撃か」
トーマ「何あれ…!大剣が浮いて、シェリアの剣を防いだ…!」
シェリアは
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