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学園の中庭に複数の生徒が集まっている。その中庭は結構広い。
生徒達は、輪のように集まっていて中央に2人の生徒が。片方はシェリア、もう片方は男子生徒だ。
そう、学園対抗戦出場をかけて戦おうとしているところなのだ。
トーマ「シェリア…」
シェリアの後ろで、不安そうにシェリアを見ているトーマ。シェリアは振り返り
シェリア「心配すんなって!なんとかなるよ」
と、トーマに笑顔を向けて前に出た。

シェリアの前に「ガラドから決闘の申請がきてます」というアイコンが現れ、その下に承諾と拒否のボタンがある。
ガラドとは、今目の前にいる男子生徒のことだろう。

ガラド「さぁ、とっとと承諾しろよ?ズタボロにしてやるからよぉ」
シェリア「ズタボロに"されて"やるの間違いだろ?」
ガラド「てめぇ…」
シェリアは承諾のボタンを押す。すると、突如大きなモニターが上に現れる。


「両者の同意が得られました。これより決闘を開始します。」
モニターに文字が現れ、音声がモニターに映し出された文章を話す。文字の下には、「シェリアvsガラド」と書かれている
ガラド「後悔しても、知らねーぞ?」
シェリア「しねーよ、そんなの」


「それでは、決闘…開幕です。」
アナウンスとウィンドウが消え、試合開幕のブザーが鳴り響く。ブザーと同時にガラドがシェリアに向かって走る。
ガラド「オラァァァ!!!!すぐに終わらせてやらあぁぁ!!!」
ガラドは自分が装備している大剣をシェリアに向かって振り下ろす。
シェリア「…っ!」
シェリアは今の攻撃を見切り、横にかわす。
シェリア「なんだ…?やけに体が軽いな…まるでオレの体じゃないみたいだ…」
ガラド「何ぶつぶつ言ってやがんだぁ!!」
再びシェリアに向かって大剣を振る。シェリアはまたその攻撃を簡単に避ける。ガラドは連続で攻撃するが、シェリアにはかすりもせず
ガラド「クソ!ちょこまかと!!」
シェリア「避けられるな、なら…!」
攻撃の隙を突いて、相手の懐に入り正拳突きを繰り出す。
ガラド「うっ…!?」
完全に入った、相手のライフポイントが表示されてるアイコンを見る…あまり減ってない様子だ
シェリア「あんまり減ってないか…!」
距離をとろうとしたが…ガラドに腕を掴まれる。
シェリア「ー!?」
ガラド「ははは…!捕まえた…!」
振りほどこうにも、相手の力が強いため振りほどけない…
ガラド「やっと攻撃が当てられるぜ…♪くたばれぇ!!『死神の業火(デス・ブレイズ)』!!」
黒い炎がガラドの大剣に纏い、そのままシェリア目掛けて振り下ろす。当然シェリアに直撃し、砂煙が舞う…

トーマ「シェリアぁっ!!」
学園の壁まで吹っ飛んだシェリアを心配して叫ぶ。壁からも煙が出ており、その煙が消えればえぐれた壁とシェリアが見えてくる。
シェリア「あいててて…だいぶHP減ったなぁ…」
自分のライフポイントを見て呟くと同時に、よくもまぁ武器無しでここまで戦ってたなと思うシェリア。
シェリア「そういや、スキルが使えたんだった。じゃ…本腰入れるかな!」
そう言ってシェリアは、背中に背負ってる剣を抜く。折れた刀身が顔を出す。

ガラド「なんだぁ?それは…ふざけてんのか…!」
シェリア「ふざけてるかどうかは、自分の目で見極めな!」
そのままガラドに向かって突っ込む。ガラドはシェリアに向けて大剣を振り下ろすが、シェリアは横にかわす。
シェリア「はぁっ!!」
刃折れの剣でガラドに攻撃する。
ガラド「ぐっ…!?」
素手で戦ってたより、ダメージが大きく入った様子だ。
シェリア「よっしゃ!これならいけるぜ!!
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