現在、夜の10時。王都セルベルグにて
この時間帯になって、この街では寝る住民もいれば、起きている住民もいて、家にいる住民もいれば、酒場にいる住民もいる……はずだった。今は違う、住民は家に篭り…店は全て閉まっていた。皆、何かに怯えるように…
王都の兵士が、街中を走り回っている。何かを探しているようだ…
兵士「いたか!?」
兵士「いや、こっちにはいなかった…!」
兵士の一部が合流し、探している「何か」がいたかどうか聞き合う。だご、見つかっていない。
兵士「どうする…ここに来る途中、仲間の死体が複数あったぞ……このままでは、俺達も…!」
兵士「弱気になるな!この街は完全に封鎖している、必ず見つかる!」
「そうだ、必ず見つかる」
突然、この場にいる2人以外の声が聞こえた。仲間の声かと思ったが、それを思う前に………兵士2人は殺されてしまう。
ナイトメア「まぁ、その時は仲間の所へ逝く時だがな…」
音も無く一瞬だった……その黒ずくめの少年は、剣で2人の頸を切った。倒れた兵士の頸から出た血は、地面を赤く染める……
兵士「いたぞ!!あそこだ!!」
ナイトメアの近くに3人の兵士が現れ、刃をこちらに向けている。
ナイトメア「3人か…いいだろう、少しは楽しませろよ。」
剣を構えず兵士達を見て、ニヤリと笑う。兵士達はナイトメアに向かって走り、剣を振る。ナイトメアを囲むように、相手が防いだり避けたりしても当てられるような攻撃をしているが……一撃も当たっていない。全ての攻撃を防がれている…
兵士「馬鹿な…!?」
ナイトメア「どうした?3人いて、この程度なのか?」
3人を嘲笑い、攻めることなくただ遊んでいるように見える。
兵士「ぐ…くそおおぉぉぉぉぉぉ!!!」
兵士の一人がナイトメアに突っ込む。だがナイトメアは簡単にそれをこわして、剣を振り上げる…
そして、兵士目掛けて剣を振り下ろした。
兵士「ぐぁぁ!!」
背中から血を吹き出しながらその場に倒れた。兵士2人はそれを見て後退り、ナイトメアは兵士2人を見る。
ナイトメア「どうした?1人死んだぞ、来ないのか?」
兵士「…っ……一旦退いて、仲間を呼んでくるぞ!」
兵士達はナイトメアに背を向けて逃げ出す…だが
ナイトメア「逃がさん…」
2人の兵士の頸を切り、兵士達は血を吹き出してその場に倒れた。
ナイトメア「…王都の兵士も、この程度か……」
剣を鞘に収め、その場を立ち去ろうとした…だが、急に周りが明るくなる。明るくなった原因がある方を向くと、こちらに複数のライトが向けられていて、複数の兵士の王女がいた。
王女「あなたがナイトメアですね…」
ナイトメア「…あぁ、そうだ。貴様は確か、ここの王女の…エリシアだったか?」
兵士「貴様!殺人鬼の分際で、無礼な!」
兵士が持っている銃を手に取り、ナイトメアに銃口を向ける。ナイトメアはそれを見ても、顔色一つ変えない。
エリシア「やめなさい、我々の目的はこの者を殺害することではないのです」
エリシアの一声で、兵士達は警戒したまま銃を下ろした。
ナイトメア「処刑ではないなら、俺に何の用だ?」
エリシア「…あなたに…いえ、あなた方にお願いがあります。我が城まで、同行をお願いします。」
ナイトメア「…」
エリシアは深々と頭を下げていた。
ナイトメア「いいだろう、仮に罠だった場合は皆殺しにするまでだ。」
武器をしまい、王都兵に近づく。
エリシア「ありがとうございます…詳しい話は、城でお話しします。」
城に着いたナ
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