荒れ果てた地……その荒れようは、どれだけの戦いがあったのかそれを物語っている……その地に、スキマ妖怪の八雲紫、吸血鬼のレミリア・スカーレットが倒れていた。そして……銀色の頭髪、犬の耳と尻尾を生やしたその妖怪は……無傷で立っていた。倒れている2体の妖怪は、最初からこうなることをわかっていたのかもしれない……後の者に託すような表情で、倒れていた…
椿「……」
その妖怪は、再び腰に木刀を刺してある場所へ向けて走った…
彼女は、その方向を見て走り続けている……いや、目的地にある「何か」を見て走っているように見える。彼女には、その「何か」が何なのかはわからない……
その目的の場所は、目の前にあった。随分と古そうだが…かなり広い、物置のような建物にも見えるが、そこから感じ取れる気から、普通の場所ではないということを証明している。
彼女は躊躇なく、その建物の扉を開いて中に入る。電気がついてるわけではないが、妙に明るい……外の古そうな見た目とは裏腹に、中は綺麗だ。中には何もなく、奥に大きな扉がある。たくさんの札が貼られているが……確かにわかる、そこに「何か」がある……
その扉に近づこうと、入り口から歩こうとした
「待っていたわ」
突然声が聞こえる。声の正体を確認しようと声がした方を向く。その方を見れば、こちらに向けて札が飛んできていた。
椿「!」
咄嗟に横にかわす。声の正体は降りてきて、地に足をつける。
霊夢「ここから先は行かせないわよ…椿」
椿「…なら、力ずくで通る」
木刀を腰から抜き、構える。博麗の巫女、霊夢はお祓い棒を構え、お互い動かず睨み合いが続く………
霊夢「……」
椿「……」
先に動き出すのはどちらなのか……静寂が続く…
霊夢「……!!」
先に動き出したのは霊夢だ、目を見開き椿に向けて複数の札を投げる。
椿「!」
それを見た椿は自分に当たる札だけを木刀で防ぎ、霊夢に向かって走り出す。
更に霊夢は札を投げつつ距離をとる
霊夢「消滅の能力…厄介ね…」
霊夢は椿の能力に気づいているようで、厄介だと呟く。
いくら消滅の能力と言っても…勝てないわけじゃない、対策はある…
椿が放った弾幕をかわしながら、複数の札と一枚のスペルカードを手にする。そして、その札を椿に向けて放つ。
霊夢「どう?この数は避けられないでしょ!!」
椿「…!」
椿の体から白い炎が現れ、それが木刀に移る。
霊夢「あれね…あれに当たった物が消える…!」
木刀を振り、白い炎を放つ。広範囲に放ったため、札が全て消滅した。
だが、霊夢が見当たらない…
霊夢「待ってたわ、あんたが能力を使う時をね…!」
椿の背後にいた。能力を使って飛んでおり、持ってるスペルカードが光っている…
霊夢「霊符『夢想封印』!!」
スペルカードを発動し、霊夢の周りに現れた複数の弾幕が椿に向かって飛んでいく
いくら消滅できても、対応できなかったら意味がない…!!
そのまま弾幕は、椿との距離が縮まっていく
だが……
椿の背後に現れた白い炎によって、消滅された。
霊夢「…!?」
対応した…今の攻撃に…!!
霊夢「なら、もっと強力なスペルカードで…!」
椿「………」
椿が左手を横に出す。すると、周りの炎が椿の人差し指と中指との間に集まっていく…
霊夢「…?」
不思議そうに見ていたが、すぐにわかった。白い炎が、カードの形になっていく……
霊夢「まさか…スペルカード…!?」
完全にカードにな
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