朝の9時、永遠亭にて
今日もいつものように、患者さんが来て
永琳「大丈夫、ただの風邪ね。5日分の風邪薬を出しておくから、それでもまだなおらなかったらまた来てちょうだいね?」
患者「はい…ありがとうございます…」
患者は、深々と頭を下げる。
永琳「優曇華、薬を用意してちょうだい」
鈴仙「はい!」
いつものように、お師匠様のお手伝いをして
鈴仙「では、お大事に」
いつものように薬を渡して、料金を受け取り客を見送る。
永琳「優曇華」
鈴仙「はい?」
後ろから永琳が話しかけてきて、鈴仙は振り返る。
永琳「ちょっと出掛けてくるわ、留守番を頼んでもいいかしら?」
鈴仙「はい、大丈夫ですよ」
永琳「ふふ、ありがとう。すぐに戻るからね」
少し笑って、永琳は永遠亭から出て行った。
この時間帯は、あまり患者は来ない。整理も終わっていて特にやることもないので、正直暇だ。
てゐの様子でも見に行こうと思う。たまに…というよりいつもだが、悪いことをしているからだ。彼女には本当に悩まされる……
そう思いながら迷いの竹林へ向かう。
今日も、いつもと同じだ。特に目立ったこともなく、いつも通りの
とをして、いつものように1日が終わる。それが当たり前のことだ……少し退屈になりそうなくらいの平凡な、いつもの生活が…当たり前のこと。
でも……今日は…何かが違った………
迷いの竹林前まで来た。そのまま中へ入ろうとしたが…何か、物音が聞こえて足を止める。
鈴仙「…?」
少し音が小さい…遠くだろうか?竹林の中で…何かを食べているような音が聞こえる。液体のかかった何かを食べてるような音…正直、不快だ。
さては、またてゐが何かしていると考えた。イタズラとかではないと思うが、サボって何かを食べてるのだろうと予想して、竹林の中に入った。
音を辿って、その場所へ進んでいく…………どんどん音が大きくなる…
すると、てゐが見えてくる。四つん這いになって、何かを食べている様子……
鈴仙「やっぱり……」
呆れて、少しため息をつく。その後、てゐに近づく。
鈴仙「てゐ、仕事サボって何食べてるの。早く持ち場に戻り……?」
不思議に思った…いつものてゐなら、瞬時に食べてるものを隠して「何も食べてないよ?」と言うだろう……だが、まったく反応がない。ずっと「何か」を食べている。
だが、不思議に思ったことはもう一つある……てゐの目の前にある物は、妹紅ではないかと……
鈴仙「てゐ…?」
更に近づこうとしたが…爪先に何かが当たる。少し重たい物だ……鈴仙は足元を見た。
そこにあったのは………
妹紅の生首だ。
鈴仙「…!?」
顔に食い荒らされた跡がある…あまりにも酷い顔をしているが、間違いなく妹紅だろう。てゐの目の前に転がってる、頭のない胴体がそれを物語っている。
胴体から顔を放して、ゆっくりとこちらを振り返るてゐ。
てゐ「…ア"ア"ァ"ァ"ァ"……」
てゐの顔…いや、全体的に肉が腐敗しており、口は妹紅の血で染まっている……それに、生の感じられない目……瞳孔が開いている……間違いなく死んでいる目だ。
それに、全体的に腐敗した肉体……まるで死体のようだ。
鈴仙「あ……あぁ……っ…!」
てゐの変わり果てた姿、妹紅の残骸を見て…顔を真っ青にし、後退する。てゐは立ち上がってこちらに体を向け、ゆっくりと歩いてくる……
鈴仙「あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
半分発狂したかのように、その場から逃げ出したて先程までいた建物目指して、走り続け
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