隣町に着いてて電球を購入しようとしているノノ。電球分のお金を出して、おつりと電球を貰う。
店員「…なんだか、顔色悪いみたいだけど……大丈夫?お嬢ちゃん」
店員が、ノノの様子が変なことに気づき心配した様子で声をかける。
ノノ「え…!?だ、大丈夫…です…!」
右手で電球の入った袋を持ち、財布をしまって左手を袖で隠しながら、急いでお店から出た。急いで出たのはお店だけではなく、町からも急いで出た。
ノノ「………」
元気がない様子で、左手のベルを見ている。ベルは袖から顔…正確には、目だけを出して
ベル「…悪魔のことで気にしているのか?」
ノノ「…………」
黙って頷いた
ベル「無理もない……君は悪魔の知識があまりなかった。遭遇したのだって、今回が初だろう……」
ベルは、ノノから視線を前に写す。
ベル「悪魔は、人間を食らう……それに、基本仲間意識というものはない。我々のように、完全に悪魔ではない者は襲われ、食われるのだ。」
ノノ「そんな………」
ベル「我は、ノノの血液から養分を少し貰って生きている…だから、基本人を襲うことはない。だが、完全体の悪魔…若しくは、悪魔にされた人間は人間を狙うのだ」
ノノ「悪魔にされた人間……って、どういうこと…?」
悪魔にされた人間……聞いたことがないので、ベルに尋ねるノノ
ベル「…悪魔は、人間を悪魔に変えることができる。自分の悪魔の力を、流し込むことによって…」
ノノ「…!」
驚く……というより、恐怖している顔だった…悪魔が減らないのは、そうやって仲間を増やしていることを知って……
ベル「それと…我々のように、人間と悪魔が一緒になった存在でも、完全に悪魔になってしまうこともある」
ノノ「え…!?」
ベル「正直怖いと思う…だが、悪魔の力を流し込まれても、悪魔になることはない。」
ノノ「じゃあ…どうやって…?」
他の悪魔によって悪魔に変えられることはないと知って、少し安心はしたが……まだ不安な様子だ
ベル「…我が、力を流し込むことだ。」
ノノ「…!」
ベル「これをすると、体の傷はすべて治ったりもする。ノノが死んだとしても、すぐにそれをすれば、生き返ることもできる。だが……悪魔になってしまうというリスクがある…しかも、そうなる可能性が高い…」
ノノ「…悪魔になると……どうなっちゃうの…?」
不安そうな顔で、問いかける
ベル「………我とノノの記憶が無くなり、我が君自信の力となって体に溶け込み、一つの生命体……悪魔となる。もちろん、我はただの「力」となるから…当然、喋ることも何もできなくなる」
ノノ「……」
ベル「…安心しろ、我はそんなことはしない。我がいる限り、君を傷つけさせない」
ベルがこちらを向いて話す。その瞳は、必ず守る…そういう決心……覚悟が伝わってくるような瞳だった……
ノノ「………ありがと…ベル……」
ノノはその瞳を見て、安心したような笑みを浮かべた。
ベル「さぁ、早く帰ろう。カムイ殿が、心配しているぞ?」
ノノ「うん♪」
二人は、カムイのいる……自分達の家に向けて、歩いた…
天使「………」
それは、遠くから二人を見ていた……
つづく
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