あたしは、あれ以来リリーを見る目が変わったみんなとお同じ、遊んでくれるお姉さん的存在ではなく……「目標」として見るようになった。正直、最初は盗賊にいいイメージを持ってなかった…けど、悪い盗賊ばかりではない、リリーみたいな盗賊もいるんだと思った。リリーは、この孤児院だけじゃなくて、この町も助けてる…早く…早く、リリーみたいになりたい…そう思ってた。
あれから一週間経った日のこと……リリーは孤児院に戻ってきていて、子供達と遊んでいた。
リリー「…よし、完成!みんなは出来た〜?」
紙飛行機を持って、周りの子供達が折れたかどうか見回す
子供「できたよー!」
子供「僕も〜!」
リリー「みんな折れたっぽいね、じゃあ飛ばしにいこ〜!」
みんなは紙飛行機を持って、外へ出た。
リリー「いくよ〜?せーの!!」
その掛け声で、みんなは紙飛行機を一斉に投げた。みんなの折った紙飛行とんて飛んでいく……
途中、落ちる紙飛行機もいくらかあった。落ちたときに「あ〜、俺のが落ちた〜」というような、子供の声が聞こえた。
リリー「あ、わたしのも落ちちゃった。」
そして、一番最後の紙飛行機が落ちた………あたしの紙飛行機だ。
リリー「おぉ、ミミのが一番遠くに飛んだね〜!」
リリーやみんなは、あたしに「すごい」と言ってくれた
そうしていると、リリーが町の方を見る…
ミミ「…どうしたの?リリー」
リリー「いや……なんか、町の方が騒がしいなって……」
耳を澄ませてみると……確かに、町から人の叫び声などが聞こえてくる…
リリー「なんかあったのかな…!」
リリーは町の方へ向けて走り出す
ミミ「リリー!」
リリー「ちょっと様子見てくる!!みんなはここで待ってて!」
門から出て、右に曲がって走っていった
ミミ「…!」
ミミはリリーの跡を追った………
町の方へ向かったリリーは、絶望的な光景を目の当たりにした……
町の建物が燃えていて、住民は血を流して倒れており…傭兵らしき人達が、悲鳴をあげながら逃げる住民を追いかけ…捕まえては殺している、絶望的な光景……
リリー「なに…これ……………」
女性「い、いや…ぁっ……殺さないで…殺さないでぇ…!!」
ドスッ
女性「」
ドサ……
傭兵「おい、少しやりすぎじゃないか?」
傭兵の一人が、女性を殺した傭兵に話しかける。その傭兵は笑いながら
傭兵「いいんだよ。コイツ等、あのリリーとか言う盗賊から貰った物で生活してるみてーだし。それに、こうしてればお目当てのリリーが、出てくるかもしれねーしなぁ♪」
リリー「…!」
コイツ等……わたしを捕まえようとしてる傭兵…!関係ない町の人を、平気で…笑いながら殺してる…!許さない……!!!
リリーはナイフを取り出して、先ほど女性を殺した傭兵に向かって投げつける
傭兵「ってぇ!?」
傭兵にナイフが刺さる。その傭兵も含めて他の傭兵は、リリーの方を向く
傭兵「お前…リリーか!」
リリー「そーだよ、狙うならわたしだけを狙いなよ!!」
リリーはそこから逆の方向へ走って逃げる。
とりあえず、この傭兵を町の外へ出せば…!
傭兵は、リリーを追いかけた……一人の傭兵を除いて…
傭兵「…ん?」
先ほどナイフが刺さった傭兵が、路地裏の方を見る。立ち上がって、路地裏に近づく……そこには…………
ミミ「…!」
傭兵「あ、こんなところにガキが隠れてんじゃん♪」
ミミだ………リリーの跡を追って、路地裏に隠れて様子を見ていた………ミミを見つけた傭兵は
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