第九話「幻獣たちの住処」

     ―――某月某日―――

後藤「よこらせっと、ほら、つかまれ」

高坂「ぃいよいしょ!」

彼らがいるとはころはとある団地の廃墟の集まり

園田「こんなところにいったい何が…」

後藤「ごめんね、なるべく特定されたくねぇからこういう辺鄙なところほ選んでるのさ…お、ついたついた」

そういうとそこには大きいフェンスの扉があった

後藤「どっこいしょっと…」ガシャアアアア

南「こんな廃墟にこんなところが…」

後藤「だろ?我ながらよく見つけたと思うよ」

そういって進んでいくと

舎弟「兄貴、どうもお疲れ様です」

そういって頭を下げてくる男が現れ

後藤「お前か、今朝倉いる?」

舎弟「はい、現在待機室にいらっしゃいます」

後藤「そっか、あんがと、頑張れ…あ、因みに後ろに客がいるから通してやってくれ」

舎弟「はい…」

そういってきてもいいという合図をして進んでいくと

南「ねぇ、明日君」

後藤「ん?どしだ?」

南「さっきのやり取りって何?」

後藤「ああ、あれかあれはなシノギ受け持ってる奴がいるか聞いたんだ…朝倉っつってな」

そういって歩いてくると光が差し

後藤「お…久しぶりだぁ、この光景を見るのも」「よーお前ら!元気してたか?」

舎弟「あ、後藤さん!ご無沙汰してます!」「やっ!明日ちゃん!おひさ!」

中には後藤とおんなじくらいの男、女がたくさん居座っている

後藤「よっ!」

舎弟「来るなら一言言ってから来てくださいよ〜」「あれ?明日ちゃん、その人たちは?」

後藤「ああ、こいつらは俺の客さ…で、朝倉今待機室だって?俺ちょっとあいつに話あるからこいつら頼む」

後藤「穂乃果、ちょっと待っててくれ少しシノギ受け持ってる奴に話し通してくる、用があったら呼ぶからちょっと待っててくれな」

そういって奥の部屋に入っていき

後藤「よう朝倉!元気してたか、お前にちょっと話が…」バタン

高坂・南・園田「…」

女「緊張してるんだ?」

高坂「ふえっ!?は、はい…」

シャム「ははは!やっぱり!まぁ最初はそうだよね、私は岸田紗夢!シャムでいいよ」

南「よろしくお願いします!私は…」

シャム「ああ、知ってるから大丈夫だよ、南ことりちゃんでしょ?それに園田海未ちゃんに高坂穂乃果ちゃん!」

高坂「わぁ!どうして知ってるの?」

シャム「ははは!実は私ね、君たちのファンなのよ…まさか生で見れるなんて思ってなかったわ」

そういって高坂の左手をとって両手で握りしめる

シャム「改めて…ようこそ、幻獣組へ…私たちはあなたを歓迎するよ」

園田「…一つ思ったのですけどなぜ幻獣なんですか?」

シャム「ああ…それはね…」スッ

そういって左腕の袖をまくると

南「これって…刺青…?」

シャム「そう、この組員の中には幻獣の刺青を彫っている人が何人かいるの私もその一人なの」

高坂「へぇー…なんでシャムさんってここに来たの?」

シャム「来た…というより流れ着いたっていうのが正しいのかな、元は日本出身だったんだけど幼いころに売られてアメリカで人体実験の実験台になってたの、それが嫌で嫌で…貿易船の荷物に紛れて密航して日本に帰ってきたの」
「でも帰ってきたら帰ってきたで苦労してね…いじめを散々受けてもういっそ死んでればよかったんじゃないかって思うくらいになったことがあったんだけど、そんな当時助けてくれたのが明日ちゃんでね…当時私をいじめてた人たち全員のしちゃって…そのとき彼は手を差し伸べてくれた」

     ―――過去―――

後藤「なんだ
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