―――11月25日輝日東高校内―――
秋山「桐生さん」
桐生「秋山、風邪治ったのか」
秋山「ええ、これもはるかちゃんのおかげでね、彼女には感謝の気持ちでいっぱいですよ」
桐生「それは森島が喜びそうな話だな」
秋山「ええ、伝えた瞬間顔真っ赤にして『どういたしまして』って言ってくれましたから」
桐生「そうか…次からは気を付けな」
秋山「分かってますよ…桐生さんも気を付けて」
桐生「ああ…ん?」
棚町「…た、大変だ!」
桐生「棚町か、そんなにあわててどうした?」
棚町「どうもこうもないよ!絢辻さんが倒れたんだ!」
桐生「何!?絢辻が!?」
棚町「どうも最近頑張りすぎてたみたいで…倒れてさっき早退した」
桐生「本当なのか…その話は…」
棚町「本当だよ…まったく支えのアンタが支えなくてどうするよ」
桐生「確かにそうだな…支えられてなかった証拠だ…見舞いにでも行って謝ろう」
棚町「それがいいと思うよ…今日の授業のまとめは私が書いておくから、それを届けてくれない?」
桐生「もちろんだ」
棚町「オッケーじゃ放課後、渡すから忘れないでね!」
秋山「どうやら体調崩したみたいですね…見舞いに行って安心させてやってください」
桐生「ああ…ついでに謝っておかないとな」
―――放課後―――
棚町「約束通りに来たね、じゃはいこれ」
桐生「うむ」
棚町「じゃあとっとと行ってきな」
桐生「ああ、ありがとうな」
ガチャ…バタン…ブロロロロ
―――河原―――
桐生「高橋先生によるとこのあたりにあるはずだが…?」
???「あら?あなた…」
桐生「ん?」
???「もしかして詞ちゃんのお友達さんかしら?」
桐生「はい、桐生と言いますあなたは?」
縁「あ、私詞ちゃんの姉の縁です」
桐生「縁さんですか…お昼に絢辻…さんが倒れて早退したという話を聞きお見舞いに来たのですが…具合はどうなんですか?」
縁「具合は……う〜〜んどうなんだろう?詞ちゃんあまり喋らないから」
桐生「そうなんですか…」
縁「あ、そうだ!せっかくここまで来たんだし顔見てってあげたらどうかな?」
桐生「元よりその気でしたが…寝てたら悪いのでこれを御姉さんから…」
縁「でも具合なら本人に聞くのが一番だし」
桐生「確かにそうですが…」
縁「いいからいいから」
桐生「え?あ…お、おい!」
―――絢辻宅―――
桐生「お邪魔します」
桐生「(結局邪魔してしまったな…まあいい、親御さんに挨拶して絢辻の部屋を聞くか)」
絢辻父「よくぞ参られた、桐生一馬さん」
桐生「どうも、お昼絢辻さんが倒れ早退したという話を聞いてお見舞いに上がりました」
絢辻父「それはありがたい、詞は家ではあまりしゃべらないようで…具合を聞いて下さると幸いです」
桐生「分かりました、聞いておきます」
絢辻父「詞の部屋はこちらです」
―――絢辻の部屋の扉の前―――
絢辻父「こちらですそれではごゆっくり…」
桐生「わざわざありがとうございます」
ゴンゴン
桐生「絢辻!俺だ!」
桐生「寝てるのか…?少し待ってやるか」
―――10分後―――
絢辻「ん、んん…」
絢辻「あれ…扉の前に誰かいるの…?」
ガチャ
絢辻「あ…」
桐生「ん?おはよう、邪魔してるぞ」
絢辻「きゃあああ!なんで桐生さんがここにいるの!ちょっこっち見ないで!」
桐生「あ、ああ…」
絢辻「ちょっと待っててすぐ顔洗ってくるから!」
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