―――10月29日お昼―――
七咲「…という感じなんですが、塚原先輩から見てどう思いますか?」
塚原「そうね…今も悪くないんだけどもう少し丁寧にできると思うわ」
七咲「丁寧…」
塚原「ええ、フォームは今のままでいいから、指先まできちんと意識してみて」
七咲「分かりました、次は注意してみます…」
塚原「あ、それと…品田さんの指南はどう?見た感じかなり上達しそうな気がするけど」
七咲「はい、ただ…」
塚原「ただ?」
七咲「その…思った以上にハードでして…体力が…」
塚原「続かないのね?」
七咲「はい…一応つけてはいるんですけど…」
品田「あれ?ちょっとハードすぎたかな?…少し緩めようか?」
七咲「し、品田さん?いつの間に…」
品田「君が話してる時からずっとだよ…少しハードすぎたかなぁ?…俺が君の年ぐらいだったらこんなの当り前だったけど…ま、時代が違うからねぇ…そういえば七咲ちゃんは野球ってやったことある?」
七咲「中学生の時ソフトボールでやったことがあるくらいですが…」
品田「ソフトボールか…ならゴロ捕りぐらいならやったことあるよね?」
七咲「はい、一応やったことならありますが…それで、どうするんですか?」
品田「いい考えがあるんだ…体力付けんのにはフットワークも必要かと思ってね」
七咲・塚原「?」
品田「まぁちょっとついてきてくれ…」
―――グラウンド―――
品田「おっやってるねぇ…おーい!」
野球部部長「品田さん!お疲れ様です!今日は何の用事で?」
品田「七咲の体力の件だ…すこーしグラウンド借りるぜ」
野球部部長「承知しました…おーい!今日は終わり!撤収だ!」
野球部員全員「オス!」
品田「さて…これからゴロ捕りをしてもらうけど唯のゴロ捕りじゃないぜ」
七咲「え?」
品田「まっそれはいいから位置について」
七咲「は、はい…」
―――2分後―――
品田「さて…位置についたねそれじゃ行くよ〜まずはファーストゴロだ!それっ!」
カキン!
七咲「ふっ!」
バシッ!ビシュッ!
品田「いい球投げるねぇ!次はセカンドゴロ!そらっ!」
カキン!
七咲「ハッ!」
バシッ!ビシュッ!」
塚原「あの人も考えるわね…ゴロ捕りをさせて遊び感覚で体力をつけさすなんて」
品田「よーし!七咲ちゃん、次はショートの位置に立って…そらっ!」
カキィン!
七咲「フッ!…あ…」
バシッ!ポロッ…
品田「惜しい!もう一球行くぞ―!セリャ!」
七咲「ハッ!」
バシィッ!
品田「よく取れた!回転付けて打ったから取りづらくしたんだけど…君なら呑み込みも早いしフライも取れそうだ」
七咲「それほどでもないですよ!次はどの球ですか?」
品田「次はバントの対応だ、スクイズの場合バットを思いっきり振ろうとした瞬間バットを止めてボールを弾くから…」
塚原「フフッ…本当にいいパートナーね…これからも期待できそう」
品田「走ってボールを取ってファースト!よし!その調子だ!」
こうして俺は遊び感覚で体力を向上させた
俺としても楽しかったし彼女も楽しかったはずだそんな感じの顔だったからな
いや〜久しぶりだな〜グラウンドでボール打ったの、また打ちたいな
―――第四話終わり―――
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