ザザッ
またこの音だ。これから第四ゲームが始まるんだ…。
そろそろ、私も選ばれる。なんとなくそんな気がしていた
1.坂本翔也
2.中田葵
選択者.梅田聖
やっぱり…。
よし、行くしかないか。
私はほぼ諦めた気持ちで向かっていく。
「葵っ…」
紫苑ちゃんが心配そうにこちらを向いた。
「大丈夫だよ。でももし、これが最後だったらさよならだね。じゃあ…行ってきます」
心配させないように笑顔で言った。
ガチャ
「ゲームスタートです。」
ゲームがスタートしてだいぶ経つ。だけど、梅田くんはずっとボタンを見たまま動かない。
その時、梅田くんがはっとした顔をした。
そして____
「なぁ、多数決しないか…?」
いきなり梅田くんがみんなに提案した。
「俺さ、わかんないんだよ…今までみんなに合わせてきたから自分で選べねぇんだよ…」
梅田くんはクラスのムードメーカーですごい人気者だ。
だから、梅田くんの今の発言は衝撃だった。
「だから、みんなが決めてくれよっ…」
「なにっ…言ってんだよ…?そんなんお前らしくっ」
クラスの子が言った。
「俺らしいってなんだよっ!!!!俺はな、みんなに嫌われないように多い方の意見についてきたんだ。だから、お前らにとって俺は都合のいいやつだったんだ!だから、ムードメーカーとかいってついてきたんだよ…っ!俺もその期待に応えなきゃと思って、みんなに合わせてきたけど、あわせていけばいくほど自分の意見がもてなくなったんだよっ…だからっ…!!!」
ブーーーッ
「時間です。ボタンが押されなかったため、選択者 梅田聖となります。」
「待ってくれ…!!!今押すからっ!今押すから…なぁ!!!」
ガタッ___
「うわぁぁぁぁあああ…!!!!」
座っていたはずの梅田くんは消えた。
グチャ____
「なんか、嫌な音しなかった…?」
みんな、梅田くんが消えた場所へ集まる。
梅田くんは_____
下へ落とされていた。それだけでなく、針に刺され血だらけとなって死んでいた…
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