やはり会う二人。いつものように隣同士座って話していた。
今日は、前に行った地下遺跡の石の蓋が見える所で。
そして、アイオライトが話そうとした時だった。
「それでね、お兄ちゃんg」
ドーンッ
いきなり大きな音がした。
「な、なんだ!?」
二人は立ち上がり、剣の柄に手をかけ身構えた。
地下遺跡の方を見ると、何と石の蓋が破壊されている。
「なんで壊れてるのよ!前入った時、私達何もしてないよね!?」
「ああ、なのになんで・・・お、おい、あれ!」
その遺跡の中から大量のモンスターが出てきて、こちらに向かってくる。
そう、前に遺跡から排除したのは怨念だけ。モンスターはまだ住み着いているのだ。
「ちぃっ、何だってんだよ!」
二人共装備を構え、モンスターに向かう。学園への侵入を許してはならない。
今は自分達しか居ない。だから自分達でやるしかない。
「魔神剣!」
「雷光閃!」
モンスターは比較的弱い。だが・・・
「うそ!倒したと思ったらまた出てきたよ!」
「きりが無ぇじゃねぇか!」
倒しても倒してもモンスターは遺跡から出現する。
「討魔裂蒼翼!」
「閃空衝裂破!」
何体かまとめて倒す。それでもモンスターは出現する。
「どうする、何か策は!?」
「このままじゃきりが無いわね・・・」
「学園の敷地内に入れさせなければいいわけだが・・・」
「けれど、蓋は破壊されているよ。どうしよう・・・」
なすすべ無く、ただ闇雲に戦い倒すばかり。どうしたらよいか二人共思いつかない。
「待てよ・・・地下遺跡にいるってことは光に慣れていない・・・おい、
遺跡の中に光を入れれば何とかなるぞ!」
「でも、どうやって当てるのよ?」
「火だ!遺跡の中に燭台があったはずだ!」
「でもどうやって!」
「俺がつけてくる!ちょいとキツいかもだけどモンスターの相手は任せた!」
「ええ、任せて!」
アイオライトがモンスターの相手をし、ゼオライトが遺跡の中に駆け込む。
ゼオライトを邪魔するモンスターを斬り捨てつつ。
「やっ、えいっ!」
「邪魔すんなこの野朗!」
遺跡に入ったゼオライトは、燭台に近づき、フレイムソードに持ち換えると、燭台に一斬り入れた。
すると、剣に宿る炎により燭台に大きな火が灯った。
その火に反応したのか、モンスターは火の放つ光に近づけなくなり、遺跡からモンスターが出てこなくなった。
その間にアイオライトが遺跡の外のモンスターを片付けていた。
「とりあえず食い止めたな。けど、こんなもんすぐ消えちまうんじゃねぇ?」
「そうね・・・木を持ってきて燃やしておけばいいんじゃない?」
「そうだな、そうするか」
アイオライトが火を見張り、ゼオライトは木を切り倒し引きずってきた。
「これは松の木だ。燃やすには丁度いい」
「そうなんだ。じゃあ、早速遺跡の中に入れて燃やそう」
遺跡の中に木を引きずり込んで、ゼオライトがフレイムソードを突き刺した。
そして木は激しく炎を上げ、モンスターを近寄らせることのないバリケードとなった。
「あれは永遠に燃えるわけじゃねぇから、またモンスターが出てくるようなことがあればまた策を練らねぇとな」
「そうだね。何なら土で埋めちゃえばいいんじゃないの?」
「めちゃくちゃ大変だと思うぞ、それ・・・」
ひとまずモンスターは学園敷地内に侵入することはなかったので一安心。
遺跡にこんなことしていいのか?
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