地で寝て一晩を過ごし、そして太陽が顔を出す。
「ねぇ、この近くに地下遺跡があるの知ってる?」
唐突にアイオライトが話題を振った。
「ん?そんなもん知らねぇけど・・・」
「実はその遺跡、私ちょっと気になっててね。でも一人で行くの怖いから、
一緒に来て欲しいの。」
「別にいいけど・・・結構臆病なんだな、お前って。」
「う、うん、まあ・・・」
「まあ、女子だし仕方ねぇか。んで、その遺跡ってどこにあるんだ?」
「こっちだよ〜」
「あっ、おい!引っ張んなよ!」
アイオライトはゼオライトの手を引いて、地下遺跡へ向かう。
「ここなんだけど・・・」
そこには石の大きな蓋があった。それを開けると地下遺跡に入れるらしい。
「・・・ゼオライト君、先に入って」
「ちぇっ、仕方ねぇな」
ギギギ・・・と石の蓋を開ける。すると、薄暗い遺跡の中に続く石段が見える。
ゼオライトが先に入り、アイオライトが続いて入った。
〜地下遺跡〜
「ここが地下遺跡か・・・薄暗いな」
「でもそれほど暗い訳でも無いのね」
少し遺跡の中を歩いてみた。その次の瞬間・・・
・・・・キィィィィ・・・・
「・・・おい、何か聞こえねぇか?」
「うん、何か聞こえた・・・」
・・・キャァァァ・・・
・・・タスケテ・・・
・・・ユルサナイ・・・
「助けて・・・?許さない・・・?」
・・・キャアアアア・・・
・・・コロスコロス・・・
「・・・怨念?」
「ひぃっ!!」
彼らの耳に入る謎の声。怖くなったアイオライトはゼオライトに抱きつく。
「お、おい、アイオライト、どうしたんだよ?」
「・・・怖い」
「・・・さっきの声がか?」
「うん・・・」
そう、ここは怨みを残し死んだ者の怨念が巣くう場所。
そして、耳にした謎の声は、亡霊の声。
「・・・怨念巣くう遺跡ってか。こりゃまた物騒な場所に来ちまったみてぇだ。」
「帰ろうよぉ・・・」
「俺は嫌だぜ?」
帰ろうと思えば帰ることはできる。だがゼオライトはそれを拒否する。
「な・・・なんで?」
「怨みを世に残すってことは、苦しんでたんだ。ほっとけねぇだろ?ちょっとくらい楽させてやろうぜ」
「う・・・うん、わかった。」
「怖いなら、俺から離れるんじゃねぇぞ?」
そして、遺跡の探索が始まった。その中はそれほど汚れているわけでもない。
しかし、怨念だけでなくモンスターも巣くう場所と化していた。
「・・・モンスターは怖くないもんねっ!」
時折邪魔立てするモンスターを二人で片付けつつ、奥へと入る。
時折耳に入る亡霊の声も気にせず。その声にビビるアイオライトのことは少し気にかけながら。
「かなり奥まで続いてんだな。・・・ん?なんだこの扉?」
「なんだろね・・・?」
「人の怨念が多く巣くう場所かもな」
「・・・行くのやめとこ?」
「そんなに怖いかよ」
ゼオライトは勝手に扉を開けた。けれど、様子は先ほどと変わらない。
だが、前には広い部屋と壁が見えている。
「ん?なんだ行き止まりか?」
「行き止まりならしょうがないね。引き返・・・」
ゴゴゴ・・・ガシャン
勝手に先ほど開けた扉が閉まった。
「ん?・・・あれ?開かねぇ!」
「うそ!?閉じ込められた!?」
その次、ゼオライトのいる通路の先にある一つの通路から、何かが現れた。
「な・・・なんだ!?」
亡霊、そして黒い影が集まると、それは凶獣へと姿を変えた。
「な、何奴!?なんなのよ!?」
「ワレ・・・狂イ啼ク守護者・・・」
「守護者・・・だ
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