第2話 啓介、リベンジマッチへ出陣!

啓介はFDを止め、家に入った。
そこには啓介の兄、涼介が、いつものようにPCとにらめっこしていた。

涼介「戻ったか、啓介」
啓介「兄貴、今日とんでもないやつが現れたぜ。」
涼介「とんでもない奴?」
啓介「ああ。俺のFDよりはるかに性能の低いマシンでありながら、俺をブチ抜いていきやがったんだ。」
涼介「秋名のハチロクではないのか?」
啓介「違うんだ。車種がな・・・まさかの軽自動車だった。スバル ヴィヴィオRX−R。」
涼介「何だと・・・!?それはハチロクと同等ほどの性能を持つマシンだ。藤原が乗り換えたのではあるまいな?」
啓介「どうだかな。とにかく軽自動車だと思って油断しちまったからな。リベンジしたい。」
涼介「ふっ、リベンジマッチを本当に好むな。それで、どこに行けば連絡がつくかは分かるか?」
啓介「分からねぇな、ただ・・・走りからして、あの峠をかなり走りこんでる。また現れるんじゃねえかな」
涼介「そうか、ならそのときを待ってみよう。」

       一方 旅館 ゆい&ななこ&つかさ&かがみ&こなた&みゆき

つかさ「成実さんが黄色いスポーツカーを追い抜いたのはすごかったねぇ〜」
かがみ「すごく怖かったけどな」
こなた「やっぱり姉さんの暴走グセは直ってないねぇ・・・」
ななこ「はは、高良に泉、ウチのクルマに乗って正解やったなぁ?」
みゆき「で、ですがものすごく迷ってしまいましたし・・・」
こなた「うん、両方ハズレだよぉ・・・」
かがみ「そっちはそっちで大変だったみたいね・・・」

幸い旅館にはたどり着けたものの、迷ったり暴走したりでさんざんであった。
ダメな大人たちだよなー


        翌日。ん?翌々日だっけ?まあそんなことは今度でいいや。

かなりゆっくりしたせいで、帰りが深夜になった。
それが啓介にとっては好都合となった。

つかさとかがみはゆいのVIVIOに、みゆきとこなたはななこのワゴンRに乗り、そのまま帰路を行く。

かがみ「あ、あの黄色いクルマ!」
ゆい「あ、昨日のだ!」

啓介がFD3Sを路肩に駐車し、ライトをつけたまま啓介自身もマシンの傍に立っている。
ドライバーが誰かを待っているように立っているのを察したのか、ゆいはスルーせずにクルマをそこに止めた。
ななこもとりあえずその後ろにクルマを止める。

啓介「(来た・・・VIVIO!)」
ゆい「あの〜、昨日はすみませんね、ヘンに追っかけ回して」
啓介「いや、いいぜ。いい相手が見つかったって思ってる。お前が、昨日後ろにいた奴だろ?って・・・ん?」

ゆいの他に降りてきた2人の少女の姿に、啓介は驚く。まるっきり私服である。

啓介「まさかお前ら、昨日のって旅行だったのか?」
ゆい「はい、それで、今日帰りで・・・」
啓介「どういうことだ・・・少女を2人リアシートに乗せたままあそこまで攻め込めるなんて・・・」
かがみ「すっごい怖かったわよ」
つかさ「私は楽しかったなぁ〜」
啓介「それに、まさかの女ドライバー・・・何度も驚かされるぜ」
ゆい「はい〜?何か言いました?」
啓介「なんでもない。それより頼みがある。」
ゆい「はい〜?」
啓介「来週の土曜の夜10時、時間をあけといてくれ。この峠の頂上で待っている。」
ゆい「え!?そ、それって・・・」
こなた「バ・・・バトル!?」
啓介「そう、バトルだ。いいな、来週土曜の夜10時だ。勝負は下り1本、ダウンヒルバトルだ!」
ゆい「え〜、いきなり言われても・・・」
啓介「今度は負けねぇからな!それじゃ待ってるぜ」

それだけ言うと、啓介はFDに乗り
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