青紫の髪の二刀流の青年が東から。
金髪の肩鎧をつけた少女が西から。
王立退魔神学園に足を運んでいた。
そこは二人の出会いの場。
「よぉ、お初だな、てめぇ?」
「ふふ♪初めましてね?いきなり口の悪い挨拶ねぇ?」
「気に障ったか?俺こういう奴なんでな」
「いえ、男らしくていいと思うわ♪・・・お兄ちゃんほどじゃないけどね」
「ちぇっ」
二人共、初対面でここまで会話ができたのは初めてのようだ。二人共仲良くなれる予感がしていた。
「ふぅん、二刀流なんだね」
「お前は鎧だけ着てるのか?」
「ううん、これね〜」
アイオライトは、飛行型ソーマを起動して見せた。
鎧の背中部分からは青く大きな翼が生成され、左手に持っている銀色の柄だけの剣から青く半透明な刃が生成された。
「ほぉ、面白ぇ武具持ってんな こっちには喋る大剣てのがかなり昔にあったんだぜ」(※デュランダルのことです)
「へぇ〜 面白いものってどこにでもあるのね」
「ま、俺が持ってんのは売ってる剣だからな、羨ましいってもんだ」
壁に寄りかかり二人で話していた。まさかここまで会話できるとは。
「名前、教えてくれる?」
「俺か?ゼオライト・ベルフォルマだ。」
「ゼオライト君ね。私はアイオライト・アーカムだよ。あはは、ちょっと名前似てるかも♪」
「似てねーよ・・・」
そして、自分のことを打ち明けあったり、装備の由来を話したりと、たくさん話をした。
「あなたもお偉いさんの弟さんなの?」
「ああ、魔王マティウスっていう野朗を討った英雄の弟だ。お前はその騎士団の隊長の妹さんなんだな?」
「そだよ、なんだか似ているね♪」
「ああ、名前は似てないけどな」
「あっ、そろそろ帰らないと・・・それじゃ、またね、ゼオライト君!仲良くしてね!また来るね!」
「ああ、また来いよ」
ソーマの翼を広げ帰って行くアイオライトを、ゼオライトは静かに見送った。
翌日
「ん?あそこにいんのは・・・またアイツか」
「あっ、ゼオライト君、また会ったね」
「実は昨日、兄貴の友達がよ」
「昨日ね〜、お兄ちゃんのお友達がい〜っぱい・・・」
またしても弾む会話であった。これから二人の仲はどんどん深まりそうである。
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