砂漠の上を飛んでいると、大きな塔が見えてきた。
あった、黎明の塔だ。
かつて、ゼオライトの兄貴、そしてその仲間が最終決戦に向かった場所。
「あった!ここで合ってるよね」
そして、地上に降り立ち、入り口に向かおうとした、その時だった。
「いたっ!?」
何にぶつかったのか分からなかった。何も無いはずなのに。
「な、何これ・・・!?」
ソーマの剣を取り出し、軽く突くと、カンカンと音がする。
塔に結界が貼られているようだ。
「マティウスめ・・・卑怯なものね!」
このままではゼオライトが危ない、そう思ったとき、救いの手が差し伸べられた。
???「大丈夫かい、キミ!」
アイオライト「えっ!?」
後ろから声をかけられたので振り返ると、大きな剣を背負った銀髪の男の子がいた。それだけでなく、他に5人。
アイオライト「あ、あなたたちは・・・?」
???「キミの友達、ゼオライトの兄さんの仲間だよ」
スパーダ「その兄さんはここにいるけどな」
アイオライト「スパーダさんの仲間達なんですね」
そう、あの時・・・マティウスの乱の時。異能者捕縛適応法があった時だ。魔王マティウス討伐に集まった仲間達だった。
スパーダ「こいつらはな、俺が増援として読んだ。」
「ルカ・ミルダ。」
「イリア・アニーミよ」
「リカルド・ソルダート。」
「アンジュ・セレーナよ。」
「エルマーナ・ラルモやで。」
アイオライト「皆さん、私のためにここまで・・・?」
ルカ「うん、スパーダの弟の仲間なら、僕たちにとっても仲間さ」
イリア「そーよ。ここはいっちょ、私達に任せてみなさい」
アイオライト「で、でも・・・」
リカルド「結界を破壊する。武器を構えろ」
アイオライト「は、はい!」
アイオライト含め、7人が武器を構え、一斉に結界に向かった。
せーのっ!
バリィィィィィン!
大剣拳銃双剣短剣銃拳生成剣。
結界が割られた。
スパーダ「さあ、行け!大切な人を救うために!」
アンジュ「スパーダ君のためにも頼んだよ!」
イリア「怪我には気をつけなさいよ!」
リカルド「待ち伏せがいるかもしれない。注意しろ」
エルマーナ「私達のかわりに、トドメ刺しといてや」
ルカ「僕たちは一緒にいけないけれど、がんばってね!応援してるよ!」
アイオライト「皆さん、ありがとうございました!絶対、必ずゼオライト君を救い出します!」
そう言ってアイオライトは黎明の塔の中へ駆け込んでいった。
イリア「ねぇ、スパーダ。弟のことでしょ?一緒に行ってあげないの?」
スパーダ「今じゃそんな体力残ってねぇだろ。途中でバテて足手まといになるだけだ。一人で行かせたほうがいい。」
イリア「ふぅん・・・ま、あんたがそう言うならいいわ。」
アイオライトは、黎明の塔の中にある螺旋階段を駆け上がり、邪魔立てするモンスターを斬り捨て、どんどん最上階へ上がっていった。
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