リレー小説
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幻想死神郷








ある日、私はいつものように図書館で本を読んで、勉強していた時のこと…

パチュリー「こあ、次はあの本とってきてちょうだい」
小悪魔「あ、はい!」
小悪魔は、急いで頼まれた本がある場所へ向かった

パチュリー「…………」
小悪魔が向かうのを見送ると、再び本に目線を移した。
小悪魔「えっと、確かこの辺りに………あった!」
頼まれた本を見つけて手に取る。すぐに戻ろうとしたが……

小悪魔「……?」
本棚にある「とある本」を見て止まる
小悪魔「なんだろ?整理してるときはこんな本なかったはず…」
その本を手に取る。まっ頃な本だ…
小悪魔はその本も持って、パチュリーの元へ

小悪魔「パチュリー様ぁ…」
パチュリー「どうしたの、こあ?頼んだ本がなかったの?」
小悪魔「いえ、パチュリー様が頼まれた本はありましたけど…見覚えのない本がありまして…」
パチュリー「見覚えのない本?」
小悪魔は、頼まれた本と見覚えのない本を机の上に置く。パチュリーは、その見覚えのない本を手に取る。

パチュリー「…「DeathNote」?」
その本のタイトルを読む。パチュリーも見覚えがないらしい…
その本を開くと、最初のページに英語で何か書いてある

小悪魔「わぁ……英語ばかり…」
パチュリー「えーっと…「デスノートに名前を書かれた者は死ぬ。名前を書かれる人物の顔が頭に入っていないと効果は得られない。
前述のルールゆえに、対象となる者の名前と顔が一致する必要があるため、それ以外の別人は死なない。
デスノートに書く名前は、本名でなければ 効果は得られない(外国人の場合は原文通り の綴りでなければならない)。ペンネームな どの通称名では不可。
顔を思い浮かべて4回名前を書き間違えら れた者に対し、以後デスノートは効かなく なる。ただし、デスノートによる死を避ける ため故意に書き間違えた場合は書き込んだ者が死に、名前を書かれた者もノートの効力からは逃れられず、本名を書かれれば死ぬ。
名前の後に40秒以内に死因を書くと、死因を書かなければ、全てが心臓麻痺となる。」 」
その本の最初の部分だけ読み上げる。それ以降は読まず、DeathNoteを机の上に置く。

小悪魔「えぇ…なんですか、その本………」
小悪魔は気味悪がっている様子だが、パチュリーは

パチュリー「馬鹿馬鹿しい…こんなのあり得ないわ。名前を書くだけで人が殺せるなんて…そんな魔法も聞いたことないし…」
と、この本は偽物だと思っている様子だ

小悪魔「で、ですよね…そうですよね!あ、そうそう、パチュリー様。」
パチュリー「何?」
先程小悪魔に持ってきてもらった本を手に取る。
小悪魔「鬼人正邪が、また脱獄したみたいですよ?」
パチュリー「鬼人正邪…あの妖怪、まだ処刑されてなかったのね?」
小悪魔「そうらしいです、いろんな人が協力してくれてるみたいですけど、捕まえるのがうまくいかないらしいです…」
パチュリー「ふぅん………」
その話を聞くと、鬼人正邪を思い浮かべるパチュリー

小悪魔「では、再び整理にいってきます」
パチュリー「えぇ、いってらっしゃい。いつもありがとうね?」
小悪魔「はい!」
小悪魔は笑顔で返事して、本の整理に向かった

パチュリー「…………」
パチュリーは近くにあったペンを持って、DeathNoteを自分の方に寄せる。
パチュリー「確か、相手を思い浮かべないといけなかったわね…」
鬼人正邪を思い浮かべながら、DeathNoteに「鬼人正邪」と書く

パチュリー「で、40秒経つと心臓麻痺……」
時計の秒針は、12を指している。パチュリーは、秒針が8に向かってゆっくり動くのを見ている

パチュリー「…………」
パチュリーは思った。もしこのノートが本物なら、私は鬼人正邪を殺すことになる……その場合、周りからは私が殺したと認識されるのかしら…?いやでも、私は直接殺すわけじゃないし、それはないはず……
まもなく、秒針が8を指そうとしている

パチュリー「……まぁ、このノートが本物の可能性の方が低いわ。」
秒針は、8を指した。
パチュリー「馬鹿馬鹿しい…こんな本……」
パチュリーはDeathNoteを閉じて、その上に違う本を乗せた。


本を読み始めて数分後、図書館の扉が勢いよく開く。
魔理沙「パチュリー、いるか!?」
どうやら、魔理沙が来たようだ
パチュリー「ここにいるわ。あと静かにして」
魔理沙「それどころじゃないんだぜ!事件が起きたんだぜ!」
魔理沙がパチュリーに近づく
パチュリー「事件?」
魔理沙「そう!パチュリー、鬼人正邪って知ってるよな?」
その名前を聞くと、少し反応するパチュリー
パチュリー「知ってるけど…どうかしたの?」
魔理沙「さっき人間の里にいて、正邪が人間に悪さしようとしてたから、止めようとしたんだぜ!そしたら、アイツ


















いきなり苦しみ出して、死んだんだぜ」
パチュリー「…!?」
その言葉を聞くと、驚く。
パチュリー「死んだ…?」
魔理沙「そうなんだぜ、なんか左胸を押さえてたけど……倒れて動かなくなったんだ。心臓の音を聞こうと胸に耳を当てたら、心臓の音聞こえなかったし…正直驚いたぜ、いきなり死んだから…」
パチュリーは、DeathNoteのことを思い出してる…自分が鬼人正邪の名前を書いたことも………

小悪魔「あ、霧雨魔理沙!今すぐ盗った本を返しなさい!」
戻ってきた小悪魔が、魔理沙を指差して本の返却を強要する
魔理沙「盗ってないぜ、死ぬまで借りてるだけだぜ!」
小悪魔「今すぐ返しなさい!」
魔理沙に迫る小悪魔。すると魔理沙は、逃げ出す
小悪魔「あ、待ちなさい!」
小悪魔は、魔理沙を追いかける。

パチュリー「……………」
パチュリーは二人を気にしてなかった。いや、気にする余裕がなかった……
鬼人正邪が死んだ…?魔理沙の話を聞く限り、死因は心臓麻痺……私があの本に名前を書いたから死んだの?いや、あり得ないわ……偶然よ…偶然鬼人正邪が心臓麻痺で死んだに違いないわ……あの本で死んだんじゃない……私のせいじゃない…!

パチュリーは、心の中でそう思った。自分に言い聞かせるように……自分がDeathNoteに名前を書いて殺したことにから、逃げるように……


つづく
<15/07/11 07:51 青猫>







そう思った時からパチュリーは思いついた、いっそ、








罪のあるやつを殺せばいい、と。
















罪のある人なら自分はこれで殺してもいい……









そうパチュリーは思った。




































霊夢「遊びに来たわ、パチュリー。」













パチュリー「………霊夢?いらっしゃい」






霊夢「どうしたのよ?随分考え込んでたから…」




パチュリー「いえ、何もないわ・・・」





霊夢「そう?ならいいんだけどね &#8211;&#8211;&#8211;&#8211;そういえばパチュリー、昨日のあれ聞いたかしら?あの鬼人 正邪が死んだこと」







パチュリー「えぇ、魔理沙から聞いたもの」



霊夢「………魔理沙はその現場にいたもの…パチュリーはキラって知ってる?」


パチュリー「っ……え、えぇ知っているわ」

霊夢「正確にはキラーなんだけどね。キラはDeathnoteで人を殺すのよ、少なくとも私はキラに賛成していないわ」






パチュリー「………そう、今日は私気分が悪いから帰ってくれるかしら……?折角来てくれたのに申し訳ないわね…」



霊夢「?そう?なら帰るわ。またね」












パチュリーは心の中でずっとこれは嘘だ、嘘に決まってる、倒れたのも死んだのも私じゃないまぐれ 私はやっていない私はやっていないっ…!!










つづく












<15/07/11 09:27 実瑠>



霊夢が帰った後、冷静になって考えてみた。何故霊夢がDeathNoteの存在を知ってるのか………もしかして、霊夢は何か知っている?それとも、私がDeathNoteを持ってるのを知って……いや、それはあり得ないわ…でも、もし知ってるなら……
!!…今、私……最低なことを考えてしまったわ…友人を殺そうだなんて…

そんなことを考えながら、私は屋敷の廊下を歩いていた…

「…パチェ……パチェ!」
パチュリー「!」
誰かが後ろから声をかけてくる。よく聞く声だ…振り返ると、そこには…


レミリア「どうしたの?何か考え事?」
レミィがいた
パチュリー「え、えぇ……ちょっと、魔法のことをね」
レミリア「そう…勉強するのはいいけど、たまには息抜きも必要よ、パチェ」
パチュリー「そうね…」
レミリア「あ、そうそう。パチェにこれを貸してあげようと思ったの」
と、レミリアは何かを取り出す。本だ……小説みたいだけど…カバーがかけてあって、何の本かわからない

パチュリー「これは…?」
レミリア「外の世界から仕入れられた本よ、最近入荷したらしいの。」
パチュリー「へぇ…なんて言う本なの?」




















レミリア「DeathNote」
パチュリー「!!?」
パチュリーは、目を見開いて驚く。
レミリア「?どうしたの…?」
パチュリー「デス…ノート……?」
レミリア「そうよ、もしかして知ってたのかしら?」
首をかしげるレミリア

パチュリー「いえ、知らないわ…」
レミリア「そう?この作品はね、主人公の夜神月がDeathNoteを拾って、罪人を殺して平和な世界を作ることを目指す話よ」
パチュリー「そう…ありがとう、レミィ。読ませてもらうわ」
そう言ってパチュリーは、レミリアから本を受け取った。
レミリア「読み終わったら、感想聞かせてね?」
パチュリー「えぇ、もちろんよ」



霊夢がDeathNoteのことを知ってる理由がわかった。きっと、この本を読んだのね…安心したわ…
私は、レミィから借りた「DeathNote」を読んだ。夜神月という少年が、ほんの軽い気持ちでテレビに映った犯人の名前を書いて、その犯人が死ぬ光景を見て驚愕し、偶然と言ってその現実から目を背ける…今の私とまったく同じ…

じゃあ、あのDeathNoteは本物…?この小説と、まったく同じことが起きてるの?でも、あのノートが本物かどうかはわからない…鬼人正邪が死んだのだって、ノートが原因じゃないかもしれないし……
何にしても、こんなノート…必要ないわ、本物か偽物なんて関係ない、こんなくだらない物に振り回されて…馬鹿みたいじゃない!こんな物、燃やしてしまえばいいんだわ…!
私はDeathNoteを燃やそうとした…


小悪魔「大変です、パチュリー様!」
小悪魔が図書館の扉を勢いよく開けて私の元に来る。
パチュリー「どうしたの、こあ…?」
小悪魔「霧雨魔理沙が…!」
パチュリー「…!?」

私は、こあから話を聞いた。魔理沙が……人間の里で悪さをしている妖怪を見つけて退治しようとして、その妖怪に仲間を呼ばれて…危険な状態だって……
私は魔法を使って、図書館から魔理沙の様子を見た。魔理沙が凶悪そうな妖怪に囲まれてる……あの魔理沙の前にいる妖怪……あれがリーダーっぽいわね…

妖怪「ははは!俺様の邪魔をするからこうなるんだぜ!」
魔理沙「ぐ…卑怯な……」
妖怪「はははは、なんとでもいいやがれ!あの世で思い出すんだな…俺様の名を!俺様は…」

パチュリー「……!」
今、あの妖怪…自分の名前を言った!あの妖怪の顔も、もう覚えた……!

パチュリーは急いで、先程燃やそうとしたDeathNoteを机の上に置いて、開く

小悪魔「パチュリー…様……!」
こあに、ノートに鬼人正邪の名前が書いてあるのを見られた…けど、今はそんなことどうだっていい!早く…早くあの妖怪の名前を書かないと!!
ペンを持って、あの妖怪の名前を書こうとする…が、焦ってるせいか書き間違える。すぐに書き直すが、手が震えてうまく書けず、2回失敗する。
もう、残り1回になってしまった

落ち着け…落ち着いて、私!
震える手で、4回目の挑戦…ゆっくり書いていく…

deathNote…あなたが本物なら…!
パチュリー「あの妖怪を殺して…!!」
なんとか書き終えた。そしてすぐに魔法で、魔理沙の様子を見る。まだ生きている

あと20秒…!
妖怪「さぁてと、そろそろトドメさすかなぁ?」

あと10秒…!間に合って……!!
妖怪は弾幕を放つ準備をしてる
あと5秒…!!

妖怪「死ねぇっ!!!」










ドォンッ!!








パチュリー「…………」

魔理沙「……」

弾幕は、魔理沙の隣の木に命中していた。

妖怪「うっ……!?あ…ぁぁあ……っ…!?」
妖怪は左胸…心臓があるところを押さえて、苦しみ出す
妖怪「ど、どうしたんですかリーダー!?」
他の妖怪が、その妖怪に近づく。魔理沙はその隙に箒に乗って逃げる。そして、妖怪は…

妖怪「…っ………」








パチュリー「死んだ…死んだわ……あの妖怪…」

今回のでわかった……このノート…本物だわ……



つづく
<15/07/11 11:00 青猫>
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