リレー小説
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ウチの姉が小説家なんだが
莉紗「いやぁ!た……助けてぇ!!!」

一階のリビングでコーヒーを飲んでいると、上から姉の救済の声と、ドタバタと騒がしい音が聞こえる。

莉紗「ちょ…マジこっち来るなっ!!…カ…和也ぁ!ホント助けてっ!!」

自分が呼ばれてしぶしぶ二階へ行ってみる。

莉紗「だから本当に来ないで…って和也!この人取り押さえて!!」

霧島「ぐぅへへへへ………莉紗さん……もっと殴ってぇ……♡」

うわぁ…レズレズしてるわぁ……

第6話 『女子力UP大作戦』

和也「霧島さん…あとでボッコボコにしてあげるんで、今はとりあえず落ち着いて…」
いま、僕ができることはこれぐらい。
霧島「本当ですか!!!?」
ほら、のってきた。これでOK。

和也「霧島さん…いつも思うんですが、美人なんですし、もう少し、その、女子力上げたらどうですか?」
霧島「どうやって?」

う……まずい。話題を変えたかっただけで、「はい…」「では、また今度」で終わらせたかったのだが…





〈big〉〈big〉あ。〈small〉〈small〉





霧島さんの後ろで姉が、「私に任せろ」とオーラを送っている。

和也「姉に聞いてください。」


////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

霧島さんの着替えが終了したようだ。

こうしてみると、姉の女子力はすごいと思う。
まあ、これも小説のおかげなんだけどね。



うん。

霧島「では、ボコボコにしてください」
和也「その前に写真を…」
莉紗「もうとったわよ〜」

あぁ……霧島さん……ごめんなさい…

和也「では、写真はまた送りますね。」
霧島「では、ぼこぼこにしてください。」


……………………
和也「では、別室へ…」

僕は霧島さんを別室・通称「神の部屋」へ案内した。
この部屋では、神(筆者)の力が使える場所だ。
霧島さんをこの部屋へ案内した後、僕は部屋を後にした。





……十五分後に、筆者の悲鳴が聞こえたのにはびっくりしたが。


<15/05/23 13:07 Kaim> 編集


第7話『姉とライバル』





学校も終わり、偶然姉ちゃんと帰る時間が一緒になったため、一緒に帰ってきたときの出来事


莉紗「和也、今日晩御飯何にしよっか?」
和也「そうだなぁ…カレー?」
莉紗「普通すぎるので没」
和也「いいだろ別に!」
と、いつものやりとりをしていると……



「やっと見つけたわ!猫宮鈴華!」
という声が聞こえた。
莉紗「誰だ!」

振り返る。そこには、なんか恋愛ゲームとかに出てきそうなツンデレヒロインみたいな女子高生がいた。

「よくぞ聞いてくれたわね!私の名前は春香、ペンネームは「早乙女深雪」よ!」
と、こちらを指差してご丁寧に自己紹介したが姉ちゃんは

莉紗「誰だぁぁっ!!」
と。

春香「名前は知らなくても、ペンネームくらいは知ってるでしょ!!」
和也「姉ちゃん、この人あれだ。姉ちゃんと同じ小説家だ」
莉紗「あ、そうなの?」
おいおい…
でもこの春香って人、俺と同じクラスにいたような…

莉紗「で、その春乙女深香さんが私に何の用?」
春香「本名とペンネーム混ざってるでしょうが!!まぁいいわ…」
いいのかよ

春香「猫宮鈴華!アンタに決闘を申し込むわ!!」
莉紗「!?な、なんでこの人私のペンネーム知ってるの!?」
そこに驚くの遅くね?

莉紗「貴様ぁ…その極秘情報をどこで知ったぁ……!!」
と、姉ちゃんがその早乙女さんにコブラツイストをかけながら問う。

春香「Σ痛い痛い痛い痛い!ちょ、一旦やめっ」
莉紗「どこで知ったぁ!!」
ググググ
春香「いたたたたたた!!!折れる折れる折れる折れる!!」
話が進まないので、カット





俺達は家に着き、客間にいる。ちなみに、早乙女さんが何故姉ちゃんが猫宮鈴華なのかを知ってるかと言うと、あのドM編集者に「教えてくれたら、往復ビンタしてあげるわ」と言ったらあっさり教えてくれたとか

莉紗「勝負って言ったけど、なにやるの?」
春香「勝負は「執筆対決」よ!先に原稿用紙3枚分の話を書いて、面白い方が勝ちよ!あなたの弟さんが審査ね」
和也「俺か」

莉紗「よし、やるよ!じゃあ始めよう!!」
姉ちゃん、いつも以上に燃えてるな……小説が絡んでるからか?
和也「じゃあ、始めるぞ…スタート!」

さぁ、始まりました猫宮鈴華と早乙女深雪による執筆対決!実況はこの俺、和也でお送りします!
さぁ早乙女深雪、順調に書き始めている!早乙女さんの小説は恋愛物が多く、恋愛のれの字も知らない奴でもわかり、絶大な人気を得ている!恐らく今回書いてる物も恋愛小説でしょう、どんな話になるかとても楽しみです!
さぁ一方、みんなのゴットオブ姉ちゃんこと猫宮鈴華は!なんと!












莉紗「(・ε・`)」
ふざけている!ふざけた顔をして上を見ている!ペンも握っていません!普段から何考えてるかわかりませんが今回は特別何考えてるのかさっぱりわかりません!

春香「ふふ、ペンも持ってないなんて余裕ね?」
莉紗「(・ε・`)」
まったく動じてません、動じずあのふざけた顔のままです!!
おっと、早乙女深雪!2枚目に入ったぞ〜!

莉紗「……」
おっと猫宮鈴華、立ち上がって俺の前に!いつものあれか、ネタを試すあれか!!

莉紗「あの…私……祐治のことが好きなの!」
ええええええええええええ!!!??祐治って誰だああぁぁぁぁぁぁぁ!!!??
春香「えええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!??」
早乙女深雪、驚きを隠せない!そして俺も隠せてない!

春香「ちょ、あなた達姉弟でしょ!?どういう関係になろうとしてるのよ!!」
猫宮鈴華、その質問を無視してすごいスピードで書き始めた!!

春香「なんなのよ一体!」
和也「姉ちゃんは、小説のネタを試す癖があるんだよ。今のは、小説のネタだろうな」
しかしさっきのあれは……もしや恋愛小説か?冒険物ばかり書いてる姉ちゃんが、恋愛小説で勝負とは…相手は恋愛小説のプロだぞ?

さて、二人とも書き終わったようです!まずは早乙女深雪の小説から読みましょう!

和也「…………………」
春香「…どう?」
和也「…流石だな。あんたの小説も読んでるけど、それよりもすごい……」
春香「よし!もうこれは、私の勝ち決定ね」
わからんとは言いたいが、正直恋愛小説で勝てるかどうか……とりあえず、読んでみよう

和也「………………」
莉紗「………………」
春香「………………」
和也「なんでだあぁぁぁぁ!!!」
春香「!!?」
いきなりのツッコミに、びっくりしてる様子

和也「どっちも読み終わったから、結果発表だ」

莉紗「…………!」
春香「…………!」
和也「この勝負…


































姉ちゃんの勝ちだ」

莉紗「ッサァー!!」
春香「!?」
まるで卓球少女みたいなことを言って喜んでる姉ちゃんの隣で、その結果に驚いてる早乙女さん

春香「なんでよ、納得いかないわ!」
と、早乙女さんが姉ちゃんの小説を読み始める





「僕と彼女と」


祐治「疲れた…」
部活が終わって、制服に着替えて僕は校門から出ようとした

「あ、祐治!お疲れ様!」
と、校門にいた女子生徒が、僕に話しかけてきた

祐治「あぁ、恵。」
彼女の名前は恵、小学校からの幼なじみだ。僕と同い年だけど、昔から僕のことをよく心配する。子供扱いしてるところがあるんだ。


恵「祐治、明日だね…明日勝てば、全国いけるね」
祐治「うん…」
僕は、サッカー部に所属している。自慢というわけではないけど、エースストライカーだ

恵「…頑張ってね……怪我には、気を付けてね?応援にいくから…」
彼女の頬は、少し赤く見えた…夕日だからかな…

春香「す、すごく親近感が湧くような小説!なるほど、やっぱり侮りがたいわ!」

いや、そんなことより気になることがある……

春香「え!?彼女の様子より気になることって…!?」























僕の右手の人差し指の爪と肉の間にある逆剥けが、すごく気になる

春香「逆剥け!?」

やばいなぁ…僕逆剥け取るのが苦手なんだよな。ちょっと残ったりとか、失敗して血が出たりとか…
春香「いやどうでもいいわ!無駄に親近感湧くけど!!」
そうして逆剥けを気にしていると、家に着いた。

恵「じゃあ、祐治。また明日ね…」
彼女は微笑んで、僕の隣の家に入っていった。


夜、いつものようにベッドに寝転がって漫画を読んでいると、僕のスマホにメールが入る。見てみると、恵からのメールだ。内容は

「明日は頑張ってね!
…あと、試合が終わったら…会場の裏に来てね?話したいことがあるから…」
というものだ。話が何なのか気になるが、「わかった、ありがとう。」と打って送信した。

翌日の試合…3-3でPK戦になった。これで最後だ…これが決まれば、僕等の勝ちだ…

祐治「………」
キーパーとの睨み合い…周りの観客の声はあるはずなのに、何も聞こえず静かだ……
そして僕は、ボールを蹴るとき…

恵「いっけー!祐治ー!!」
恵の声が聞こえた…そして、僕はボールを蹴った。そして…




「ゴオオォォォォォォル!!!
シュートが決まった
観客の声が、会場中に響いた




試合が終わり、会場の裏に行った。そこには、恵がいた。

恵「祐治…おめでとう!次回は全国だね」
祐治「うん…ありがとう。」
恵「あのさ…私…ずっと、祐治に伝えたかったことがあったんだ…」
彼女が頬を赤に染めている…

恵「あの……私…祐治のことが好きなの!」
春香「っ!これって、猫宮鈴華がさっき言ってた台詞!でもすごいわ、ここまでの小説を書くなんて…!」
そうか…今まで僕のことを心配したりしてたのは、僕を恋愛対象として見てて、気になってしょうがなかったんだ……ようやくわかったよ……いや、でも…僕も気になってしょうがないことがある…

春香「な…他に何が…!?」

僕の右手の人差し指の爪と肉の間にある逆剥けが、中途半端に剥けて長くなってる

春香「いい加減取りなさいよ逆剥けを!!まだそれ大事にとってたの!?」
ダメだ、すっごく気になる。すっごい取りたい。いっそ、今取ろうか
春香「彼女の告白の返事をしなさいよ!!」
気になってしょうがない!あー取りたい!……っ!気になってしょうがない…これって…もしかして…

春香「…?」

祐治「恵……ありがとう、嬉しいよ」
恵「…!じゃあ!」
祐治「でも、ゴメン。他に好きな人がいるんだ…」
恵「…え………」

春香「断った…!?なんで!?」

恵「だ、誰なの…?その好きな人って……」
僕は、右手を自分の顔の高さまで持ってくる。そして

祐治「この人だよ」
と、右手の人差し指の爪と肉の間にある逆剥けを指差した


春香「なんでだあぁぁぁぁ!!!」
と、俺とまったく同じ反応を見せて姉ちゃんの小説を床に叩きつけた

春香「意味わかんないわ!なんで逆剥けに恋してるのよ!!あと逆剥けは人じゃないし!!恋愛小説じゃないの!?」
和也「俺も最初そう思ったけど…姉ちゃんには恋愛のれの字もない」
莉紗「その通り!」
キリッとした顔で頷く姉ちゃん

春香「納得いかないわ!次会った時は、完敗させてやるわー!!」
と言って、出ていった

和也「なんだったんだ…?」
莉紗「それより和也、晩御飯何にしよっか?」
和也「………カレー?」
莉紗「普通すぎるので没」

つづく


おまけ
「あの人に聞いてみよう」

こんにちは。このコーナーは、小説に出てくるキャラにいろいろ質問するコーナーです。今回はこの人、莉紗さんに質問しましょう。よろしくお願いいたします

莉紗「おいっす!」
夕方の河川敷に座る

・小説のアイデアは、どういう時に思い付きますか?
莉紗「寝ても覚めても、私の頭の中は小説のことと和也のことしかありませぬ!」

・小説のネタをよく試してますが、何故やってるのですか?
莉紗「和也をいじるためだぜぇ〜、ぐっへっへっへ〜」

・小説のことでいろいろ特技を持ってるみたいですが、自分の中で一番得意だと思うことは?
莉紗「魔王を倒すことだ!未来は、自分の手で取りかe」

・恋愛に興味ありますか?
莉紗「(・ε・`)プー?」

・莉紗さんの担当編集の霧島さんについて、どう思いますか?
莉紗「えーっと、優秀な人だと思うよ」

・本音は?
莉紗「どうしようもない変態と思ってる」

・弟の和也さんについてどう思いますか?
莉紗「私は和也が大好きだー!!一生手放さないぞー!!和也ー!!!」

・最後に、何か一言
莉紗「キイィィィィィィィィィィィィィエアァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
そう叫びながら、自分の家に向かって走っていく

ありがとうございました

つづく
<15/05/31 20:00 青猫> 編集
第八話『姉とニガテ』



さてさて。
前回のインタビューで明らかになったが、僕は姉に遊ばれていることが判明した。
僕は姉に遊ばれたくない。姉の道具ではないのだ。
ならば!!
僕が姉を遊んでやる!!
というわけで、僕は姉の弱みを握ろうと思ったのだ。
そういうわけで、今、姉を自室に呼んでいる。

和也「さて、姉ちゃん。」
莉紗「なんだい、悲しみに生きたカタストロフィー君」
和也「いやいや、僕全然悲しみのヒロインじゃないからね!?」
莉紗「男はヒロインになれないよ。なれるのは私のような綺麗で魅力のあるまさに、The 美女がn」
和也「ちがう!そういう意味じゃ…ぁ」

また遊ばれていた。

莉紗「で、何だい?」
和也「えっと、さ。姉ちゃんって苦手なものある?」

姉は悩みに悩んだ末(そんなに悩むか?)、口を開いた。
莉紗「……あるよ」
よし。儲かった。
和也「例えば?」
莉紗「ピーマンとトマト。」
子供かっ。
でも、あまり使えそうにはないな…
莉紗「あと、コンプレックスは」
お?コンプレックス?これは使えるかも。
と思っていたが…




莉紗「胸。見ての通り、ほぼ絶壁でね。」
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絶句。姉がこんなことを考えていたとは。
莉紗「どんだけ牛乳飲んでもダメなんだよね〜。早く大きくなってくれないk」
和也「良しありがとうもう結構です」
姉が変なことを語りだす前にもう切り上げた。

莉紗「じゃあ何のためにそんなこと聞いたの?」


……。
和也「秘密。」
莉紗「ふぅ〜ん」

さて、そろそろ部屋を出るか。
僕が立ち上がろうとしたとき、

莉紗「そうそう、そういえばさ、


                      さっき言ったこと、全部ウソだよっ☆」
<15/06/25 22:47 Kaim> 編集
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