連載小説
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第15話
シグナが自分の剣で、レイを貫いた。レイの背中からは血が飛び、刺したところからは刃に沿って血が流れ出ている。

レイ「ぐ………ぁ……っ」
レイは吐血し、その血はシグナの腕に散る。

シグナ「見てみろ…これがくだらない夢を叶えようとした結果だ」
シグナはゆっくりと、刃をレイの体から抜いていく。
レイ「ぅぁぁぁあああ…っ!」
レイは苦痛に顔を歪めて、上を向いて弱った声で悲鳴をあげた。完全に刃を抜き終わると、シグナは剣を一振りして血を払い、レイはよろけてその場に膝をつく。傷口からは、酷く出血している


レイ「はぁ…はぁ…っ……」
シグナ「……………」
レイは苦しみながらも、シグナを睨んでいる。もう動くこともできず、ただ睨んでいる。

シグナ「まだ死んでないか…すぐに死ぬと思ったが……」
レイの目線に合わせるため、しゃがむシグナ

シグナ「なんだ、夢をバカにされたことが悔しいか?」
レイ「はぁ……はぁ…」

ドゴッ


レイ「うっ…!?」
シグナが、レイの傷口を殴る。レイは更に吐血して、傷口から流れていた血は量を増す

レイ「ゲホッ!ゲホッ!」
シグナ「私にとっては、どんな夢を持っていようと…ここに来ること事態愚かなことだと思っている。」
更に吐血しているレイを見下しながら話す。レイは荒い息で再びシグナを睨み

レイ「だ…ま……れ…っ……!」
と、弱った声で言った。


シグナ「お前が何をしようと、ここでもう終わりだ……お前も、お前の夢もな」
剣を上に振り上げる。そして……

シグナ「ここで散れ…」
剣を振り下ろした


























………………………


…あれ………ここは…?
どこ……?
辺り一面真っ白で、何もない………

何でボク、ここにいるんだろ…

そういえば、グリモアを取りに行って…そこで番人と戦って………

………………


…あぁ……そっか………
ボク…………死んじゃったんだ…

シグナとの約束を守らないといけないのに……
なんだか…とても眠いなぁ………

ごめんね………おやすみ…





シグナ………………








































「諦めるんですか?」

……え………?


この白い空間の中、水色の髪の女性………レイがよく知っている人物が、そこにいた


シグナ…………

シグナ「レイ……諦めるんですか?」
でも…………

シグナ「あなたは、私と約束したじゃないですか……私を元に戻すって…私との約束を守るって……」
そうだけど………ボクはもう、死んじゃったんだ…どうすることもできないよ………


シグナ「……私が力を貸してあげます」
え…?

シグナ「私の力で、あなたを生き返らせます」
そんなことができるの…!?
シグナ「できますよ…さぁ、二人であの番人を倒しましょう!」
…うん!!




















シグナ「…あっけないものだな。その歳で命を落とすとは………」
倒れているレイに背を向けるシグナ。そして、神殿の奥の方へと歩き始める


その時、倒れてるレイに強い光が降る
シグナ「!?…なんだ……!?」
光の中、レイがゆっくりと立ち上がる。光がレイの体の中に入っていき、レイの姿が見えてくる。その姿は、先程までのレイとは違う姿だった。




シグナ「その姿は…!」
レイ「…」
レイは右手を前に突きだし、手からは光が現れる。その光が剣の形に変わり、光が消えると…白い剣になっていた

シグナ「どうやって生き返ったかは知らないが…面白い!」
シグナはもう一度黒い剣を構える。


シグナ「来い…!」
レイ「終わらせてやる…! 」
そして、二人同時に走り出す。目の前の敵に向かって……



二人「はああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」









つづく
15/04/08 21:12更新 / 青猫
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