連載小説
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サボテン「ヘイヘイヘヘイヘ〜イ!」
メキシコ風の格好をしたサボテンが、マラカスをリズムよく振りながら教室の真ん中へと入ってくる。生徒達は自然と、そのサボテンから離れる

野崎「サボテン…?」
楓「サボテンね……」


サボテンがマラカスを振るのをやめて、生徒達の方を向く。
サボテン「ヘイユー達!ランチが欲しいか〜ぃ?欲しがったら、リンボーダンスをクリアしなヒャッハー!!」
再びマラカスを振り始めるサボテン。すると、いつの間にかリンボーダンスに使う道具が用意されている。

哲平「なぁ、どうするよ…?」
山木「やらないといけないの…?」
生徒達が、やるかやらないかで話し合っている。すると、一人の生徒がこう言い出す


富樫「ふざけんな!俺はやらねーぞ!」
富樫だ


京也「おい富樫!何言ってんだよ!」
富樫「もうわかってんだよ、失敗したら死ぬことくらい!!死ぬんだったら、飯抜きの方がマシだ!!」

サボテンがマラカスを振りながら、富樫に近づく

サボテン「ヘイヘーイ!ユー!そんなこと言わずに〜、一緒にリンボーやろうぜぇ!」
富樫「うるせぇ!だいたいサボテンがベラベラ喋ってんじゃねーよ、気持ち悪い!」

サボテンは、マラカスを下げて富樫をじっと見る




サボテン「なんだお前、死ねば?」
それを言った直後、サボテンから針が大量に放たれ、富樫に突き刺さる。刺さったところから血が勢いよく吹き出て、倒れる。倒れた富樫の死体から流れ出てくる血で、床が赤色に染まる


「…………」
生徒のサボテンを見る目が、恐怖そのものを見る目に変わる。


サボテン「じゃ、気をとり直してリンボーゥ!!じゃ、そこのユー!」
楓「え、私?」
サボテンにマラカスを向けられた楓は、自分を指差して首をかしげて

サボテン「イエース!!最初はユーだぜ!」
遥「頑張って、会長!」
野崎「失敗するんじゃねーぞ…」
楓「う、うん…」

リンボーダンスの棒の前に立つ

サボテン「あ、言い忘れてたぜ!リンボーダンスの棒は鋭利だから、当たっただけでチョンパだヒャッハー!」
テンション高く、マラカスを振りながら話す。

サボテン「ではミュージック、カモン!!」
どこからかノリのいい音楽が流れ出す。サボテンが、その音楽に合わせて踊り始める

楓「大丈夫…体の柔らかさには自信がある…!」
上半身を後ろに倒し、足を曲げながら進んでいく。そして、棒の下をゆっくりと進む…
慎重に…

サボテン「OH!デンジャラース!」
サボテンの発言に気にせず、ゆっくりと、慎重に進む楓。そして…


楓「…やった!できたよ!」
棒に当たらず、通り抜けることに成功した
サボテン「フォー!!ブラボー!!」

野崎「よっしゃ、よくやった!」
楓「うん!」

サボテン「ブラボー!!next!次はユーだ!」
早川「よぉし、やってやる!」

























そして、サボテンが仕掛けてきたリンボーダンスを、全員やり終わった

早川「」
楢木「」
吉田「」
床には、失敗して切断された生徒の死体が転がっており、床は血で染まってる

サボテン「フォー!!血も滴るいいサボテンになったぜ!成功したユー達!ランチだぜぇ!123456…28人だな!」
生きてる人数分の弁当が入った袋を置き、出口まで移動するサボテン。サボテンがこちらを見て

サボテン「ゆっくり食べな!」
と言って、出ていった






優「……」
医療が死体を回収して、どこかに消えていく

遥「こんなの…あんまりよ………リンボーダンスをやる前は、50人以上は生きてたのに…!」
全員がうつ向いた………涙を流している生徒もいた…大切な人を失った悲しみ、この先どうなるかがわからない不安…
恐らく残りの3日、本気で僕等を殺しに来るだろう…
サボテンが置いていった弁当を、誰も手をつけなかった…



僕等は…生き残れるのだろうか……?






つづく
15/03/28 10:02更新 / 青猫
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