連載小説
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3日目の朝、10時39分…また今日も、始まった




全員加奈子のスマホに通話する。ダブらないように登録したため、全員通話ができてる状態だ


加奈子「現在、狼と猿が高等部にいない…麒麟は高等部第一校舎の3-Bの教室に現れた!」

優「始まったね…!」

全員加奈子の実況を聞きながら、影のいない場所に逃げてる。影は、捕獲対象をキョロキョロと探している様子だ


加奈子「バカだね…そこにはいないよ………あ、猿が第一校舎の西側、狼は第三校舎の2階東側から入ってきた!猿はそのまま廊下に、狼は3階に上ったよ!」

京也「危ねぇ…こっちには来なかったみたいだな」
京也は現在、第一校舎と第二校舎の渡り廊下を走ってる

加奈子「片桐、そこにいたら見つかるから体育館に移動しな!相川と倉本先生はそのまま真っ直ぐ突っ切りな!」

優「了解!!」
加奈子の指示で、真っ直ぐ走る優。そして、窓から渡り廊下の天井に移る


加奈子「麒麟と狼が第二校舎の2階に侵入!猿は今第三校舎の3階にいるから、第二校舎の奴等は急いで離れな!」

遥「了解!」
第二校舎の1階まで降りると、祐也がいる


遥「祐也君!無事だったんだね!」
祐也「あ、遥…!」

お互い生きてることに喜んでいる様子で話すが、それを見た加奈子は

加奈子「第二校舎入り口前の二人!そこで止まってたら捕まるよ、逃げながら喜びな!」

遥「おっと、そうだった!一緒に逃げよう!」
祐也「うん…!」
二人とも、第一校舎の方へと走っていく。









加奈子「………よし…残り20分…!アンタ等気張りな!誰も死ぬんじゃないよ!麒麟が第二校舎の渡り廊下を渡って第三校舎1階、西側に向かってるよ!狼は高等部から離れているね、猿は第一校舎3階情報処理室に入った!」


腕時計を見て確認し、再び影達の現在地を全員に伝える。

長谷川「…ぅぁあああ!!猿に見つかったぁっ!!」
情報処理室から出てきた猿に見つかった長谷川は、階段を降りて逃げる。猿も長谷川を追うため、階段を降りる


加奈子「チッ…長谷川が猿に見つかったかい…!」
優「宮田さん!猿は今どこにいるの!?」

落ちていたバットを拾って、猿が何処にいるのかと聞く優。加奈子はそれを聞いて

加奈子「猿は今、第一校舎2階廊下の東側にいるよ!」
優「わかった!!」

優は第一校舎を目指す。第二校舎にいたため、直ぐに第一校舎にたどり着いた。東側の階段から、長谷川が降りてきてこちらへ走ってくる

長谷川「す、優!!」
優「助けに来た!」
長谷川を追っている猿も降りてきて、こちらに走ってくる。優は猿の方へと走り


優「うおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」

バットを勢いよく縦に振る。それが猿の頭に命中し、「ガァンッ」という音が鳴った後、猿は倒れる。念のため、何度かバットで殴り、動かないとわかると

優「早くここから離れよう!!」
長谷川「お、おう!」

急いで第一校舎から離れる。

加奈子「どうやら、助けられたみたいだね…!残り10分、麒麟は第三校舎3階の廊下、狼と猿は第一校舎の第二校舎側入り口前にいるよ!猿は今優が殴り倒したから、すぐには起きないと思うけどね!」


京也「さっすが優!!男の中の男、いわゆる漢だな!!」

京也が走っていると、前方に七瀬がいる。


京也「あ、先生!」
七瀬「あ、片桐く〜ん!」

二人とも合流できて嬉しそうだ。

七瀬「あと10分ねぇ〜、これならいけるんじゃないかしら〜?」
京也「そうっすね!けど、もし先生が襲われそうになった時!俺がt」加奈子「そこのチャラメガネ、カッコつけるのは後にしな。麒麟がアンタ等のいる第二校舎に入ってきたよ」


京也「なんだと!?よっしゃ、なら俺が麒麟をぶっ飛ばしてやるぜぇ!」
バットを構えて、決め台詞のように言う京也。すると七瀬が思い出したように

七瀬「あ、私そういえば麒麟には追いかけられなかったんだっけ〜?」
京也「……………」
加奈子「m9(^Д^)プギャーwww」

京也「宮田ァッ!お前後で覚えとけよォ〜!!」
そのまま第二校舎の二階の窓から、渡り廊下の屋根に移って走り出す京也。




加奈子「よし…あと1分切った!麒麟は第二校舎から第一校舎に向かってるよ、狼は第一校舎2階、猿は起きて第二校舎……を通りすぎて、第三校舎に向かってるよ!」

全員、影がいない方へと走る。影達も捕獲対象を探しまくってるが、いない

そして……













サイレンが鳴り響いた

麒麟達が消える
加奈子「よし…アンタ等、よくやった!犠牲者0だ!!」
京也「ま、マジか!!」

野崎「すげぇ…これならいける!!」
楓「あと4日、乗りきれるわ!!」

生存者全員、歓喜の声を上げていた。今度こそ、誰も死ぬことはない…みんなで、1週間乗りきって、生き残れると…


優「や、やった…!」
長谷川「優!」

先程まで一緒に逃げてた長谷川が、優を探していたようで近づく

優「長谷川…」
長谷川「その…さっきは、ありがとうな!お前のお陰で、助かったぞ!」
ニッと笑って、お礼を言う長谷川

優「…あぁ!困った時は、お互い様だろ!」
こちらも笑みを浮かべて言った



つづく
15/02/22 11:37更新 / 青猫
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