連載小説
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第1話 ゆいのチョメチョメD的な走り
かがみ「今日はお休みのところすみません」
ゆい「いやいや、お構いなく〜♪」
かがみ「成実さんは、交通安全課の警官なんですよね」
ゆい「そうよ〜♪交通ルールは任せたまへ〜♪」

ブオォーーン

ゆい「あ・・・追い越し・・・」
かがみ「え?」
ゆい「この野郎・・・」
かがみ「ちょっ、おーい交通安全課ー!?」

リアシートにかがみとつかさが乗っているにもかかわらず・・・

峠にさしかかった時、ゆいは床までアクセルを踏み込み一気に加速、追い越していった黄色いRX−7を追いかける。

その黄色いRX−7のドライバーの名は、高橋啓介。

啓介「ん?追ってきたか・・・どんなクルマか分からないが、上等だぜ、コーナー2個も抜けりゃあバックミラーから消してやるぜ!」

啓介も床までアクセルを踏み込んだ。

2台は峠に入って最初のコーナーにさしかかる。

ブレーキ、そしてクラッチを踏み込み、シフトダウンしブレーキングドリフトに持ち込む。
2台ともカウンターステアを当て、クルマをコントロールしていく。

啓介「な・・・ヴィヴィオだと!?ふざけるな!!」

ピッタリと接近しドリフトして来てサイドガラスの向こうに写ったクルマに驚きを隠せない啓介。

啓介「ヴィヴィオごときに、俺のFDがちぎれないだと!?たかが軽自動車相手に!」

コーナーを立ち上がった後の加速ではやはり軽自動車は不利。

ギャラリーA「すごいぜあのクルマ!何者だぁ!?下りのブレーキングドリフト完璧だぁ!FDが突っ込みで負けてる!立ち上がりも上手い!ガードレールぎりぎり!すげぇなぁ!」

啓介「くそっ、とんでもない奴が現れやがった!秋名のハチロク以来だぜ、こんなの!」

全開で走っている啓介でさえもちぎることができない。どこかに油断があるのだろうか。

ゆい「仕掛けるポイントは・・・この先の5連続ヘアピンカーブ!」

そのヘアピンに突入する瞬間、啓介はブレーキを踏み込み減速する。
が、ゆいはアクセルを踏んだまま殺人的なスピードで突入していく。

啓介「ヘアピンなのに減速しねぇ!?何考えてやがる!」

ガシャァッ
ガゴァァァァ

と強烈な音がした。

啓介「なんだ、今のは!?」

ゆいは、啓介をインから華麗に抜き去っていった。
これが秘技「溝落とし」である。

啓介「この峠で死んだ走り屋の幽霊でも見たのか・・・」

啓介はクルマをその場に止め、ふぅとため息をつきながらそう言った。
15/03/20 11:59更新 / マグナム
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