連載小説
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京也「どうなってんだ…優ともはぐれちまったし…!」
孝太「どうすればいいんだよ、京也!」
京也「知らねーよ!逃げるしかねーだろ!!」

同じクラス生徒と逃げてる京也。体育倉庫に二人は逃げ込み、隠れる。

孝太「ど、どうすれば……俺…死んじゃうのかな…」
京也「悪い方に考えるな、逆に考えろ……こんだけ生徒がいる上…さっきの変なのも数は知れてるだろ?」
孝太「そ…そうだよな…!死ぬ可能性は…少ないよな!」

京也「そうだ、その通りだぜ。一週間なんて楽勝だ……」






孝太「…………………………」



京也「この学校の生徒数は3000くらいだけど…個人を特定して狙われない限り大丈夫だ。な?」

孝太「」

京也「…孝太?」

孝太「」

京也「おい……?」


孝太「」
京也「おい、ふざけるのはやめろよ…?」
いくら呼び掛けても、返事がない。暗くてよく見えないが、孝太がいない気がする……

京也「おい、孝太!!」
立ち上がる。立った時、「ピチャッ」という音が聞こえる。何か、液体を踏んだような……暗くて何を踏んだのかもわからない。少し混乱している…

京也「…チッ、暗くて見えねぇ!」
体育倉庫の扉を開ける。外の光が体育倉庫を照らす……振り返って、何があるのかを確認する




京也「…!!」









そこには、孝太が着ていた制服らしき物が落ちていて…肌色の液体が床に広がっている。そして、三角形だけでできた体の生物…赤色の目と口で、腹には「狼」と書かれている

狼「…………」
狼が、京也をじっと見ている



京也「…う……ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」














優「宮田さん!!」

加奈子が逃げてる途中転けてしまい、猿は階段を上りきっていた。このままでは…宮田さんが殺されてしまう…そう思うが、助けにいけない…体が動かない………そして、猿が動こうとする…
















すると、いきなりサイレンが鳴り響く


優「なんだ…!?」
猿を見ると、猿が足からどんどん消えていく………そして、猿が完全に消えてしまった
優は猿が消えたとわかると、先程転けた加奈子のところへ行く

優「大丈夫?宮田さん…」
加奈子「なんとかね……にしても、なんだったのあれ…」
優「…わからない……けど、人がたくさん死んだことは確かだよ…」

廊下に転がってる死体を見る優と加奈子。おそらく、麒麟達が現れて消えるまで1時間はかかっていた……たった1時間で、一体何人の人が死んだのだろう……
優が考えていると、加奈子は外が騒がしいことに気付く

加奈子「…何か、校門に生徒が集まってるよ…閉まってる校門を無理矢理開けようとしてるね」
廊下の窓から校門を見てる加奈子。優は隣の窓からその様子を見る


生徒「押せー!ここで死にたくない奴は、押すんだー!!」
生徒の一人が閉まってる校門を押しながら叫ぶ。他の生徒も、ずっと押してる

優「みんな…」
加奈子「この学校にいれば、あの化け物に殺される……」
優「生きるっていう意志が強いから…?」
加奈子「いや……「死にたくない」という意志ね…どちらかと言えば、恐怖から逃げる感じだ…今のアイツ等は、まともなことは考えられない」

生徒「よっしゃー!開いたぞー!!」
生徒「やった!これで死ななくてすむ!」
どうやら校門が開いたらしく、生徒達は歓喜の声をあげていた。そして生徒達は、学校から出ようとする……そこで、優はあることを思い出した



















指定された敷地内から出てはいけない






優「みんなぁ!!学校から出ちゃダメだぁっ!!!」
優が窓から、学校からから出ようとしている生徒達に叫んだ。だが、時既に遅し………優がその事を言い終わる前に学校から出ている生徒がいて、校門を抜ける際バラバラになって、生徒だった物は崩れ落ちた



加奈子「……………」

優はその場に崩れ落ちるように座り込んで

優「…くそっ!!……僕がもう少し早く気づいていれば……!」
加奈子「…相川。アンタ…なんで学校から出ちゃいけないとか知ってるの?」
加奈子は授業をサボって屋上にいたため、この状況やルールのことを全く知らない。

優「…黒板に書いてあったんだ…1週間生き残ること、指定された敷地内から出ないこと、敷地内にあるものは使っていいこと、ゲームは強制参加……」

加奈子「…なるほどね。ゲームっていうのは……このイカれた現状のこと…」

ふと廊下を見ると、人型でくねくねと動きながら進んでる白い何かが
廊下に転がってる死体に近づく

優「なに、あれ…」
加奈子「さぁ……」
その白い何かの足元から、白い円が現れて死体を包む……そして、廊下に転がってる死体をすべて包んだ白い円は、1つの球体になった。その白い何かが、球体を運んでる……よく見ると、背中に「医療」と書かれている


加奈子「…死体回収係ってことだね…いろんなところでやってるよ」

窓から見れば、いろんなところで医療が死体を回収している。

京也「おーい、優ー!!」
遠くから京也と遥が走ってきてる。優はそれを見ると顔が明るい表情になり、京也と遥に駆け寄った



つづく
15/02/22 12:53更新 / 青猫
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