連載小説
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文「さぁ、始まりました!私とアリスさんはこの席(実況席)で皆さんの様子を見ることにします!」
アリス「早速、みんな動き始めてるわね。フィールドの中には参加者に襲いかかるロボットも徘徊してるけど、武器なしでも一応倒せるくらいよ。」

ヒナタがロボットと遭遇し、戦闘している真っ最中である。
アリス「…なんだか、あの子人間っぽくない戦い方をするわね。野生っぽいというかなんというか…」
文「確かに、私もそう思います!おっと、無事に倒せたみたいですね…おや?」


ヒナタ「…?ロボットが何か落とした…?」
近づいて確認すると、そこにはボックスが置かれていた。恐らく、最初に文が話していた武器が入ったボックスだ。
文「これは運がいいですね!早速武器を手にするとは、巫女さんだからでしょうか?」
アリス「あんまり関係ないと思うけど…」
ボックスを開ける。中に入っていたのは…


ヒナタ「…ナイフ?」
一本のサバイバルナイフだ。

文「あ〜、残念!あまり強い武器では無さそうですね…」
アリス「え、ハズレとかあるの?」
文「そう、ボックスの中に必ず強力な武器が入ってるとは限りません!魔力や特殊な力を宿してない武器は、基本的にハズレになります!」
アリス「けど、ヒナタは手慣れてるっぽいけど…」
文「え?」

ヒナタを見ると、ボックスを置いて実際にナイフを握って振っている。こういう類いの武器を使い慣れているようだ。

文「ほ、本当ですね…いえ!ターゲットである二人は相当な実力者!使い慣れてるとはいえ、力も落ちてる状態で普通の武器一つでは流石に倒せません!」
アリス「まぁ、そうよね。…あら、あの二人は…」







ロビ「何か見つけたのです?」
ロビとネスが合流したようだ。
ネス「剣と短剣を見つけたのです。そっちは?」
ネスが手に入れた剣と短剣を見せる。特に変わった能力などは付与されていない、普通の武器だ。
ロビ「魔力銃を見つけたのです。」
魔力を弾にして放つ、ライフルに酷似した銃を見せる。変わってはいるが、これも付与されてない普通の武器だ。

アリス「どうやら、あの二人は協力するみたいね。なんとなくわかってたけど」


ロビ「………。」
ネス「魔王様が棄権したこと、気になるのですか?」
ネスがロビに問いかける。

ロビ「はい、それっぽい理由を言ってはいたのです…が、戦うことに関して棄権するなんてしないお方なのです。何か理由があるはずなのですが……。」


二人は監察官、当然魔王の性格等も理解している…それ故に、棄権した理由が全くわからない様子。

ネス「…今は、戦いに集中するのです。魔王様が棄権した理由も、後でわかるかもしれないのですから」
ロビ「それもそうなのです。」
一旦この事を考えるのをやめて、二人とも行動を再開する。



22/12/24 17:41更新 / 青猫
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