連載小説
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オニゴッコ 2
しょうもない体育の時間だ。嫌いな教科ベスト3に入る体育。
まあ、そんなことはどうでもいいのだ。今問題なのは―――


――――七草がいない。

1〜4時間の授業、給食、昼休み―――、かかさず異様な存在感を放っていた七草がいないことには、みなすぐに気が付いた。

先生「学級委員、呼びに行けっ!」

先生はそういったが、学級委員は女子だ。男子の中に紛れているはずがない。(渾身のギャグのつもり)
というわけで、体育係の山本が校内へ向かった。


――――――数分後。

放送「…『校庭の』皆さんこんにちは。急で申し訳ないですが、『オニゴッコ』を開始します。」

……は?何を言っているのかな?

放送「ルールは簡単です。殺(や)られたら負けです。さて、鬼は、皆さんご存知、七草君にやっていただきます。」

この声、どこかで聞いた―――反吐が出るような、でも、よく知っている声。


刹那。校舎の二階から窓を割って飛び降りた生徒―――七草。山本の姿はないが、おおよその見当はついた。

七草の鮮血に染まった学生服…
―――――殺されたんだな。

放送「皆さんに逃げていただく時間は十五分!では、スタート!」

Bad endの一項が、始まろうとしていた。

逃げる。みんなが四方八方に散った。だが、一人動かない人物。


――――――――――――――先生?

先生「貴様ッ!お遊びもいい加減にしろっ!停学処…」

先生の罵声が聞こえなくなって、振り向いたのが、

―――――――――――――僕の運のつきだった。
15/02/04 23:02更新 / Catll> (らゐる)
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