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Season1「Immortal executioner」3



工場内で追いかけ、戦いを繰り返していると広い部屋へと出る。部屋の奥を見ると、シエラがいてこちらを見ている。
ヴァイス「…もう逃げ場がないぞ。」
シエラを睨みながら、鎌を構える。シエラはニヤニヤと笑いながら口を開く。
シエラ「追い詰めたって?残念だけど…」
ヴァイスの後ろにある出入り口から炎が上がる。そして、シエラの全身からも炎が上がる。
シエラ「アンタは、アタシの最大の罠(トラップ)に引っかかった!この廃工場内で灰にしてあげるよ!!」
シエラから出た炎が、周りにも移り燃え始める。この部屋が炎に包まれるのに、そう時間はかからなかった…。


遠くでその部屋が燃える様子を見ていたリンネ。
リンネ「ヴァイス…!」
炎の中で戦っているヴァイスを心配している様子で見ている。
リンネ「中の様子が知りたい、どうにか中に入れないか…!」
周りを見回して、他にあの部屋へと入れそうな通路を探す。探していると、階段を見つける。
リンネは階段の前まで移動する。
リンネ「ここからあの部屋に行ければ…!」
そう呟くと、階段を駆け上がる





シエラ「はははは!!さっきから逃げてばっかじゃん!悪魔や契約者を何人も処刑したんでしょ〜!!」
シエラが放つ大量の爆炎を避けながら発砲を繰り返す…だが、シエラの周りにある炎は一際強いためか、銃弾がシエラに届く前に燃え尽きる。接近戦に持ち込みたいが、あの炎をまともにくらえばただじゃすまない……。
シエラ「じゃ、これならどーかな!」
先程よりも圧倒的に数の多い爆炎をヴァイスに向けて放つ。攻撃するのをやめて、避けることに専念する。
ヴァイス「…!」
シエラ「がんばれがんばれ〜♪…ま、そのガンバりは無駄なんだけど、ね」
シエラが指を鳴らすと、ヴァイスの近くにある複数の爆炎が光り……
ヴァイス「…!」
大爆発を起こした。ヴァイスはもろにその爆発を受けてしまい、周りは煙で覆われてしまう……
シエラ「アタシはさ、爆炎を好きなタイミングで爆発させることもできるだよ。あと、決められた範囲ならどこでも爆発を起こせるよ?」



煙が晴れて、複数の火傷を負ってるヴァイスを見てニヤニヤと笑うシエラ。
シエラ「あれをくらってそれだけで済んでるなんてねぇ〜……アンタ、普通の人間じゃないね?普通なら、バラバラに吹っ飛んでるよ??」
ヴァイス「………」
シエラ「…話す気はないってね。まぁいいや、アタシには関係ないし。」
そう言うと、更に強い炎が現れる。
シエラ「じゃ…終わらせよっか。」


二階を上ったリンネが、ヴァイス達のいる部屋に辿り着き扉を開ける。ヴァイスが危険な状態になっている光景が、目に映る。

ヴァイス…!!

咄嗟に近くに落ちてる瓦礫の破片を手に取り、上を見上げる。何かを探している様子……

相手が炎なら、多少水が通じるはず…!

あった!火災報知器!作動してないのは、恐らくここが正常に動いていないからか…なら……

瓦礫を投げる体勢になり

無理矢理起動させてやる!!

そのまま、真っ直ぐ火災報知器に向けて投げる。瓦礫は「ガンッ」という音をたてて、火災報知器に命中する。
当たりどころがよかったのか、機械音が鳴った後火災報知器から水が出る。

リンネ「やった!!成功だ!」
シエラ「…!」
水が降ってきていることに気づき、上を見る。周りの炎が弱くなっていく……
上を見ていると、リンネが視界に入る。

シエラ「あれは…処刑人と一緒にいた子供…!」
シエラの気が逸れたのを見逃さなかったヴァイス。鎌が届く距離まで近づいていた。
シエラ「…!!しまっ」
ヴァイス「もう遅い…!!!」
ヴァイスはシエラの腹部を鎌で斬った。深く斬ったため、腹部から血が吹き出る。
鎌を振り上げ、今度は右肩から斜めに斬り、斬った箇所に蹴りを入れ、相手を蹴飛ばす。
シエラは壁に背中を打ち付け、力なく床に崩れる。

シエラ「は…はは……まさか…あのチビッ子に一杯食わされるなんて…ね……」
シエラの近くまで来て、鎌を振り上げるヴァイス。

ヴァイス「…罪人に、生きる価値は無い。ここで死ね……」
シエラ「そうは…いかないねぇ…!」
ヴァイスが鎌を振り下ろそうとした時、急に煙が吹き出す。恐らくは、シエラが持っていたスモークグレネードだろう…

ヴァイス「…!逃がすか……!!」
目測でシエラがいた場所に向かって鎌を振り下ろす。だが、床に刺さる感触がした……

煙が晴れた頃には、もうシエラの姿はない…だが、シエラの物と思われる血が、出口に向かって続いてる…

ヴァイス「逃がさん……」
リンネ「ヴァイス!もういい!」
いつの間にか降りてきて、隣にいるリンネ。ヴァイスはリンネの方を向く。
リンネ「確かにアイツが生きてる限り、また犯罪を犯す…けど、その怪我で行けば返り討ちに遭うぞ!さっきのは、たまたま上手くいっただけだ!」
ヴァイス「………」
ヴァイスはリンネに背を向け…静かに鎌を背中に。

ヴァイス「…まぁいい…次に会ったら必ず処刑する……」
リンネ「………」
リンネは静かに笑みを浮かべ、ヴァイスについていく

リンネ「とりあえず、少し離れたら治療が優先だ!その後、宿をとって休むぞ!」
ヴァイス「…あぁ。」


そうして二人は、廃工場を去った

































「ま、待ってくれ…!い、命だけは助けてくれ…!」
全身に酷い怪我を負った男性が、目の前にいる何かに対して命乞いをしている。男性の怪我は、全部何かで斬られた物ばかりだ…

その何かは、持っている武器を振り上げる

「…!!た、助けてく」

To be continued
19/09/08 01:01更新 / 青猫
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