連載小説
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最終話
ずっと、誰かの後ろに私はいた。
自分では、隣を歩いてるつもりだった…けど、本当は違う。異変だとか、そういうことに自分一人で立ち向かったことなんてない。誰かについて行ってただけだった…
でも……今回は違う。私の意思で、ここまで来た……お馬鹿で、うるさくて、いつも危ない物ばっか作って……けど、人のことを優先して考える…優しい人のために…。








爆弾を持った人形達が、二人のメアに対して突撃する。
メア「爆弾か…!」
恐らく分身である方のメアが変形し、壁になる。人形達の持ってる爆弾が、メアの近くで大爆発を起こす。壁は大破し、その後ろにいたメアもダメージを負ってる…

アリス「…あなたの能力…"自分の体を変形させる程度の能力"は、体を変形させることはできても、ダメージを消すことはできないようね。」
損傷した部分を修復してるメアに対して言うアリス。メアはアリスを睨み
メア「私の能力を見破ったか…だが、どうと言うことはない。貴様の人形も犠牲になったのだからな。」
地面に落ちてる人形達を見る……
アリス「それはどうかしら?」
地面に落ちた人形が、再び宙に浮く。傷ついた体が修復されてる
アリス「魔操『リターンイナニメトネス』…何度でも直るわ」
メア「…」

打つ手が無く、俯く…そう思っていた
メア「…くくく…」
俯いた状態で、笑っている。
メア「ならば、簡単な話だ。本体であるお前を倒せばいい!人形に毒は効かなくても、お前なら効くだろう!」
1つのネジを取り出し…そのネジから複数のパーツが瞬時に現れ、カードの形になる。本物のスペカになり
メア「改造『狂乱者の汎用砲(サイコパスキャノン)』!」
義手が変形し、複数の大砲に変形する。そこから毒煙弾が連射される。
アリス「…!」
人形達が防ぐ…だが、命中すれば毒が周りに広がり、アリスを包む。
アリス「…!」
口を手で塞いで毒煙から出ようとするが、今も連射され続けており出られない…
メア「ははは!くたばれぇっ!!」
アリスは爆弾を持った人形を自分の周囲とメアの近くに配置し…爆発させる。
メア「っ!」
爆発を受けて能力が解除され、毒煙も爆風で消し飛ぶ……
アリス「はぁ…はぁ………」
毒を少し吸ってしまい、体に毒が回ってきている……

メア「…っ…ははは…!どうやら毒を吸ったようだな……!もう、長くはもたないだろう…!」
アリス「そういう…あなたも………もう、二度も爆発をモロに……立ってるのが、やっとでしょ……!」
お互いにダメージを負ってる。長くは戦っていられない……次で決めるしかない、2人はそう考えていた……。
2人とも、最後のスペルカードを手にし、そのスペルカードが光りだす。













アリス「試験中『レベルティターニア』!!」

メア「魔改造『魔術師の電磁砲(マジシャンズレールガン)』!!」

アリスの2体の人形が巨大化し、メアは片腕がレールガンに代わり、魔力がチャージされていく。
アリスの人形達も、弾幕を出す準備をしており…




アリス「メアアアァァァァァァッ!!!!」
先にアリスの人形達が、弾幕を放つ。
メア「…っ!」
アリスの叫びが聞こえた時…メアの脳裏に、アリスと過ごしてきた記憶が過ぎる……

メア「………」
メアは、静かに笑い


























メア「さぁ来なさい!!アリス!!」
アリス「…!!」

メアもチャージした魔力を一気に放つ。2人の弾幕がぶつかる…

2人「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」









アリス……

あなたはずっと……"私は、そんな大した人じゃない"って…いつも言ってたわね…

そんなことないわ……誰かのために、全力になれる。誰かのために、強くなる……



弾幕が消えて、静かに立っている2人……
メアは、優しく微笑みながら、目の前のアリスを見る。
メア「…私よりも…ずっと強いじゃない……」
メアの義手は壊れており、力なくその場に倒れた。
アリス「…っ………」
アリスは、静かに涙を流していた………





メアの脳内に、ある記憶が映る……

「…あ、よかった!目を覚まして…!」
目の前には、白衣を着て青髪の見知らぬ女性が、安心したような表情をこちらに向けている。

「……ここ…は………」
周りを見る……人が入れそうな水槽、いろんな機械、実験道具等がたくさんある……いかにも研究室のような部屋だ。
「ここは、私の研究所。私はにとり、河城にとり。」
にとりと名乗る、白衣の女性を見る。
「…私…どうしてここに……」
その質問で、にとりの顔が暗くなる…

にとり「…落ち着いて聞いてね…。君…アリスと魔理沙は、博麗の巫女がいる神社に行って……」
その発言で…徐々に思い出してきて、表情が変わってくる。そして、自身の体を見る。
アリス「…!」
左手、両足が義手と義足に変わっていた…
にとり「…ごめん…私には、これくらいのことしか、できない……」
アリス「…魔理沙は…魔理沙はどこ…!?」
周りを見る、必死で探し続ける…ある場所に目が止まる。
アリス「……」
その場所へ移動する。目の前には…魔理沙が入った水槽がある……
にとり「…彼女の方が、重症で…まだ目覚めてないんだ……」




















…ア……

…メ…!

…メア……
…メア!


メア「…!」
誰かが自分を呼ぶ声が聞こえた…目を開けると、そこには涙を流してるアリスがいた。
アリス「メア…!よかった、目が覚めて…!」
先ほどの映像と…重ねてしまうメア

幽香「……」
幽香は、その光景を……自分と椿を重ねて見ていた……
紫「酷いやられようね、幽香」
スキマが開き、紫が現れる。
幽香「…ちょっと、バナナの皮でどれだけ滑るか、試してみただけよ。そういうあなたも、酷い有様だけど?」
紫「ちょっと、行く先々の自動ドア全てに挟まれただけよ。」
2人とも笑っている…ひとまず、戦いは終わったのだ…


メア「……ごめん…アリス……私の体は、完全じゃなかったみたい……」
アリス「…本当に、メア…?いつもと、喋り方が違うけど……」
メア「…えぇ……さっきの強い衝撃で…記憶を全部、取り戻したみたい……」
上半身を起こすメア。

メア「…私は、こことは違う幻想郷から来た…本名は、アリス・マーガトロイド…」
アリス「え……」
アリスは驚いていたが、幽香と紫は驚いていない。
メア「…折角正気に戻ったけど…私には、まだやるべきことが、残ってるみたい…」
アリス「それって……」
紫「…向こうの幻想郷で、何か起きてる…ということね…」
立ち上がるメアの近くに行く紫と幽香。メアは頷き
メア「えぇ…行かなきゃ、いけない」
アリス「メア…」

突如、白い霧が現れる。メアはその中に包まれていき
メア「アリス…ありがとう……必ず、戻ってくるから…」
アリス「…うん…ずっと、待ってる……」
涙で濡れた笑顔をメアに向けて、メアは霧とともに消えていった…










霧の中、隣にいる人物を見て
メア「…やっぱり、あなただったのね……なんだか安心した。」
霧の先を見る2人。
メア「行こう……あの子の元へ…」


おしまい




















……かつて、地上から奥深くにある地底に、覚妖怪と呼ばれる…心を読むことのできる妖怪がいた…
20/02/29 13:13更新 / 青猫
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■作者メッセージ
はい、こんにちは〜。青猫です。
マシンドール、ようやく完結です!あと、挿絵載せようとしたんですが、何故か載せられません。
サイズ変えたり、容量を減したり、拡張子変えたり、いろんなことをしましたが、なんかアップロードできませんとか出てきやがって上げられませんこの野郎←たった1文でどんどん口が悪くなる人の図
なので、挿絵はあげられません!下手すればずっとあげられないかも…なんか、サイト内で何か変更したのかな?
あ、他の小説も書いてるので、気が向いたら読んでみてください。それでは〜

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